SLやまぐち号
[Wikipedia|▼Menu]

SLやまぐち号
SLやまぐち号(C57 1牽引)
概要
日本
種類快速列車
地域山口県島根県
運行開始1979年8月1日
運営者西日本旅客鉄道(JR西日本)
運営者日本国有鉄道(国鉄)
路線
起点新山口駅
終点津和野駅
営業距離62.9 km (39.1 mi)
運行間隔1往復
列車番号8521・8522
使用路線山口線
車内サービス
クラスグリーン車普通車
身障者対応5号車
座席グリーン車指定席:1号車
普通車指定席:2 - 5号車
展望1・5号車
技術
車両35系客車下関総合車両所新山口支所
C57形蒸気機関車梅小路運転区
D51形蒸気機関車(梅小路運転区)
軌間1,067 mm
電化非電化
最高速度85 km/h
テンプレートを表示

SLやまぐち号(SLやまぐちごう)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)が山口線新山口駅 - 津和野駅間で運行している臨時快速列車である。
概要

日本国有鉄道(国鉄)→ JRグループの蒸気機関車 (SL) の牽引により運行される動態保存列車の緒ともいえる列車である。国鉄でのSLによる定期旅客列車の運行が終了した1975年昭和50年)12月14日から3年8か月後の1979年(昭和54年)8月1日に運行を開始した。

運行開始当初の時刻表では列車名は単に「やまぐち」とのみ表記されていたが[1][2]2001年平成13年)以降の時刻表では、「SL」および「号」まで列車名に含めた「SLやまぐち号」の表記となった。
運行概況特別運用のSL津和野稲成号(2013年版)

SL1両+客車5両(重連運転の場合もある。詳細は後述)の編成で、3月中旬から11月下旬[注 1]までの週末(土曜・日曜・祝日)および夏休みゴールデンウイークなどの繁忙期に、1日1往復が運行される。

このほか、正月三が日に津和野町の太皷谷稲成神社への参詣の便を図った初詣列車「SL津和野稲成号」として運行される。かつては、「SL津和野稲成初詣号」や「SLやまぐち初詣号」などと、年によって列車名が異なっていたが、2006年(平成18年)から現在の名称となった。年によっては、クリスマスに「SLクリスマス号」といった列車名で運行されることもある。

また、SLが故障や検査、修繕などにより使用できずディーゼル機関車 (DL) で牽引することがある。この場合には「DLやまぐち号」の愛称を使用する。
停車駅

新山口駅 - 湯田温泉駅 - 山口駅 - (仁保駅) - 篠目駅 - 長門峡駅 - (地福駅) - 鍋倉駅 - 徳佐駅 - 津和野駅

( )は下り新山口発津和野行き列車のみ停車

使用車両・編成
機関車「国鉄C57形蒸気機関車1号機」および「国鉄D51形蒸気機関車200号機」も参照集煙装置を外した C57 1。
(2009年11月22日 新山口駅)

運行開始から、客車の牽引には梅小路運転区所属のC57 1が使用される。同機が故障や検査などで使用できないときは、予備機であるD51 200が使用される。また、この2両が重連で牽引することもある。なお、D51 200は本線復帰のために修復されており、2017年(平成29年)に本列車の予備機として投入された。

SL現役時代、山口線ではC57形は使用されておらず、C58形D51形D60形などが使用されていた。山口線は勾配が続き、トンネルも多いため、煙突に集煙装置が取り付けられていたが、C57 1も入線に当たって、現役時代は取り付けられていなかった集煙装置が取り付けられた。これにより、同機は大きく形態を崩すこととなったが、乗務員の労働環境改善に配慮するため、致し方ないものとされた。

しかし、先述の様々な問題面を解決し、2003年(平成15年)ごろより定期的に集煙装置を取り外しての運行が度々行なわれるようになった。現在では現場側から使用しない方向性もあり、同装置は梅小路運転区に返却され、2012年(平成24年)からは集煙装置を外した状態での通年運行が定着している。

「DLやまぐち号」としてDLでの牽引となるときは、下関総合車両所運用検修センター所属のDD51形(現在はDD51 1043[3])、またはDE10形の重連が使用される[4][5]。また突発的なSL不調時および故障時にも、DD51形が補助機関車(補機)としてSLの次位に連結されたり、代理で牽引したりすることがある。
過去の機関車「国鉄C58形蒸気機関車#過去の動態保存機」および「国鉄C56形蒸気機関車160号機」も参照C57 1の代わりに使用されていたC56 160。次位は補機のDD51形。
(2003年1月)

1980年(昭和55年)から1984年(昭和59年)までの間は予備機としてC58 1が使用され、C57 1との重連運転も実施された。C58 1はボイラーを傷めたため、1984年(昭和59年)に梅小路蒸気機関車館(現・京都鉄道博物館)へ戻され、お召し仕様で静態保存されている。1987年(昭和62年)にC56 160が本列車の予備機として投入された。

C57 1が故障や検査などで使用できないときはC56 160が本務機となっていたが、C56 160単機では勾配の多い山口線での牽引は客車2両が限界であるため、前述のDD51形を補機に従えた重連で運転された。2005年(平成17年)秋にC57 1が故障した際にはC56 160の手配が付かず、DD51形の単機牽引で「DLやまぐち号」として運転された。また、C57 1が検査中であった2010年(平成22年)5月45日もC56 160の不調によりDD51形の単機牽引となった[6]。なお、C56 160は2018年(平成30年)5月5日に実施されたD51 200との重連運転[7]をもって本列車の牽引を終了した。また、翌6日に津和野 → 新山口間で運行された「ありがとうC56号」をもって山口線での運用を終了した[8]
客車詳細は「JR西日本35系客車」を参照

2017年9月2日からの編成図[9][10]SLやまぐち号


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:92 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef