SHOCK
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この項目では、ミュージカル作品について説明しています。℃-uteのシングル曲については「SHOCK!」を、その他の用法については「ショック (曖昧さ回避)」をご覧ください。

『SHOCK』(ショック)は、KinKi Kids堂本光一が主演を務めるミュージカル作品シリーズ。2000年11月、『MILLENNIUM SHOCK』というタイトルで帝国劇場にて初演[1]。以後同劇場で毎年公演が行われ、2005年からは『Endless SHOCK』として名前と内容を一新し、2012年以降は博多座[2]、2013年以降は梅田芸術劇場でも上演されている[3]

作・構成・演出はジャニー喜多川[1]。ただし2005年以降は光一自身が脚本・演出・音楽すべてを手掛けている[1]少年隊主演のミュージカル『PLAYZONE'91 SHOCK』(1991年)を原型にしている[4]

チケットは初演からラストイヤーとなる2024年の公演まで、全日程即日完売[5]。「もっともチケット入手が困難な舞台」とも言われる[2][6]。2024年5月9日時点で累計353万人以上を動員[5]
概要

「Show must go on (ショー・マスト・ゴー・オン=何があってもshowを続けなければいけない)」をテーマに、ニューヨークオフ・ブロードウェイ[7]ショーに出演する若者たちが、ブロードウェイでの成功を夢見て[8]挫折を乗り越え羽ばたく姿を描いた作品[9]

堂本光一演じる主人公・コウイチは、常に頂点を目指し続ける若きエンターテイナー[3]。カンパニー(エンターテインメント集団)の中心となってショー作りに邁進し[8]、仲間と衝突や和解を繰り返しながら、最終的に心を一つにしていく。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}「自分自身と“コウイチ”は全く違う人間」と光一は語っているが、多少の怪我やアクシデントをものともせず、ステージや仕事に対して妥協をしない姿勢は共通している。本人は、この作品の上演を続けることで、自分自身にもそのような精神が培われたとも話している[要出典]。

「言葉が分からなくても、“すごいね!”と思ってもらえるものを作る」というジャニー喜多川の演出で始まったため[10]、歌やダンスはもちろん、パーカッション、日本やスペインの風物を織り込んだ劇中劇、イリュージョン[7]、帝国劇場で初めて導入されたフライング[2]、4.8メートル22段の高さからの階段落ち[11]など、当初は派手な演出を重視していた[8]。しかし俳優側からはもっと伝えたいことがあると考えた光一は、ストーリーを含め全てを変更したい旨を伝える[10]。そしてジャニー喜多川から「YOUの好きにやりなさい。」という言葉をもらい[10]、2005年からは実質的に光一が脚本・演出・音楽を手掛けるようになる[1]。それまでの派手な演出はストーリーの中に組み込まれ、登場人物の生き様として表現されるようになった[8]。ポスター等の表面上はその後もあえて「作・構成・演出 ジャニー喜多川」と記載しているが、そのことがさらに「ジャニーさんの名前を傷つけちゃいけない」「ジャニーさんにNOと言われるものは作ってはいけない」という意識を高めているという[10]。しかしクライマックスで披露される「夜の海」という曲についてだけは、ジャニー喜多川に「こんな暗い曲をラストに使用するなんて、信じられない!」と言われながらも「ここでぶつかっておかなければいつまでもジャニーさんを越えられない」と考え、「絶対良いシーンになると思うからやらせて」と意見を曲げず取り入れ[10]、以降のSHOCKでも外せないシーンとなった[1]

「SHOCK」のロゴはジャニー喜多川によって書かれたものである[12](2024年に一新された[13])。

2006年の『Endless SHOCK』で終了し、2007年からは光一が演出・構成・主演を務める新作舞台を上演する予定だったが、チケット14万枚に約208万件の応募が殺到した状況を受け、翌2007年の再演が決定した[14]

2008年1月6日、通算500回公演を迎える[7]。2000年11月の初演から7年2か月での500回到達は、単独主演では97年の帝国劇場史上最速[15]

2008年4月、『Endless SHOCK』の高い舞台成果に対して、スタッフ・出演者一同が第33回(2007年度)『菊田一夫演劇大賞』を受賞した[16]

2009年3月12日の公演で通算上演回数が626回に達し、『屋根の上のバイオリン弾き』で森繁久彌が19年かけて樹立した帝国劇場での単独主演公演回数を8年5か月で23年ぶりに塗り替えた[17]

2014年10月26日で通算上演回数が1208回に達し、松本幸四郎が『ラ・マンチャの男』でもつ1207回を抜いて単独主演ミュージカル上演回数で歴代1位となる[18]。同一演目単独主演舞台としても森光子の『放浪記』の2017回に次いで2位となった[18]

2017年3月31日、上演1500回を達成する[19]

2020年3月22日、スタッフやキャストの意向で公式Instagramによる一部演目のライブ配信が[20]2時間以上にわたって帝国劇場で行われた[21]。帝国劇場でのライブ配信は1911年の開業以来史上初めてで、視聴者は6万人を超えて注目を集めた[21]

同年、初演の2000年から20年間『SHOCK』シリーズをけん引してきた功績が認められ、光一が第45回菊田一夫演劇賞大賞を受賞[22]

同年9月15日から10月12日に、スピンオフ公演として『Endless SHOCK-Eternal-』が大阪・梅田芸術劇場で上演された[23]。このスピンオフ版は当初、シリーズの通算上演回数には含まないとされていたが[23]、紛れもなく「SHOCK」シリーズであるとの声もあり、2021年2月・3月の帝国劇場公演製作発表時に、2020年の大阪公演もさかのぼって通算公演回数に加算されること[24]、今後も通算回数としてカウントしていくことが発表された[25]

2021年、『Endless SHOCK』が映画化された[25]

2024年の公演をもって光一主演の「SHOCK」シリーズの上演を終了することが発表された。帝国劇場が2025年2月をもって建て替えのために休館すること、光一が25歳ごろに作り、年齢設定も同じぐらいであったため、45歳となる2024年が良いタイミングであると考えたことなどを理由としている[26]

2024年4月22日に上演回数2000回[27]、5月9日に2018回を達成。森光子が『放浪記』で1961年から2009年にかけて積み上げた2017回を更新し、国内演劇の単独主演記録でも単独1位となった[28]
事件・事故

2008年1月23日昼公演で、開始直後に舞台装置のコンピューター制御に不具合が生じ[29]、暗転幕とオーケストラピットが上がらなくなり、公演が中断[9]。復旧を目指したが、30分後に劇場側が公演継続を断念し、初めての中止が決定した[9]。中止決定後は劇場支配人がまずその旨を伝え、光一が登壇して直接謝罪[9]。その後共演者8人で舞台上から観客の最後の1人が会場を出るまで見送った[9]。なお、中止となった昼公演は2月17日に振り替えられ、夜公演は予定通り行われた[9]

2011年3月11日昼公演の幕間に東北地方太平洋沖地震が発生。観客は皇居前広場へ避難する事態となり、そのまま11日の公演は中止された[30]。上演されていれば800回の記念公演となるはずだった[31]


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