タイムトラベルものの『タイムマシーンにお願い』(1989 - 1993年)は、視聴者層を広げるため現代的設定を使っていた。1993年、環境をテーマにした『シークエスト』が登場。同年、詳細な世界設定と複雑なストーリー展開の『バビロン5』の放送も開始された。一般受けという面では弱かったものの、『バビロン5』はSFファンダム内では大変な人気となった。この作品によって視聴者の期待するレベルが上がり、1990年代後半のSFドラマ全般の質の向上がもたらされた。
『Xファイル』(1993 - 2002年)はよく言われている陰謀説やその時代の恐怖を活用し、10年に渡って商業的成功を収めた。その後のファンタジーやホラーのドラマは『Xファイル』の影響を受けている。成功例として『バフィー ?恋する十字架?』(とそのスピンオフの『エンジェル』)がある。
1990年代末にはコミカルなSFドラマが人気となった。例えば 3rd Rock from the Sun やアニメーションの『フューチュラマ』がある。
21世紀に入ると超常的なテーマのSFドラマ『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』や『ゴースト ?天国からのささやき』が主要ネットワークで放送されている。このころからアメリカ国外で制作されたSFドラマが増えており、『スターゲイト SG-1』や『GALACTICA/ギャラクティカ』などがある(どちらもカナダとの共同制作)。
低制作費のリアリティ番組が人気となったため、制作費のかかるSFドラマは特に打撃を受けている。そのため、2003年ごろから明らかにSFドラマの制作本数が減っているが、2004年の『GALACTICA/ギャラクティカ』、NBCの『HEROES』、ABCの『LOST』などは視聴者を大いに惹きつけている。
1980年代中盤から1990年代中盤にかけて、SFドラマにとって最初のネット放映の獲得が最も重要だったが、その後はSF専門チャンネル Syfy が最初の放送の場所となることが多い。
一時期、有名なSF作家がSFドラマの原作・脚本を手がけることがあった。例えば、ウィリアム・ギブスンやスティーブン・キングの作品が『Xファイル』のエピソードに採用されている。ラリー・ニーヴンは Land of the Lost の脚本を書いたことがある。ハーラン・エリスンは『バビロン5』のクリエイティブ・コンサルタントを務めた。 世界初のテレビ放送されたSFドラマはBBCが1938年2月11日に放送した35分の番組で、戯曲『R.U.R.』の一部をドラマ化したものだった[4]。 1953年夏、BBCのスタッフライター Nigel Kneale
イギリス
1963年、BBCは史上最も長いSFドラマシリーズとなった『ドクター・フー』の制作を開始した。ドクターと呼ばれるタイムトラベルをする異星人が主人公である。オリジナルのシリーズは26シーズンまで続き、2005年から再び制作されている。ドクター・フーの制作に関わった人々が新たにSFドラマを制作しており、Doomwatch(1970 - 1973年)、Survivors(1975 - 1977年)、Blake's 7(1978 - 1981年)などがある。
ジェリー&シルヴィア・アンダーソン夫妻はITVにて、人形を使った「スーパーマリオネーション」という技法で一連のSFドラマを制作した。『宇宙船XL-5』(1962 - 1963年)、『海底大戦争 スティングレイ』(1964 - 1965年)、『サンダーバード』(1965 - 1966年)、『キャプテン・スカーレット』(1967 - 1968年)、『ジョー90』(1968 - 1969年)、『ロンドン指令X』(1969年)がある。