SDメモリーカード
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なお、Linuxについては、FUSEを利用した実装が存在[18]し、Ubuntuなどのディストリビューションの最新版で利用できる。

AppleMac製品には2010年(平成22年)新発売から、従来はなかったSDカードスロットが内蔵されはじめ、SDXCにソフトに対応、iMac (Mid 2010) 以降のモデルにはハードも対応。また接続は内部USBではなく、PCI Express 1レーン接続になっている。

SDXCメモリーカードの規格上の最大容量は2 TiB (2048 GiB) で、転送速度はロードマップ上にて将来的に最大300 MB/sの高速な転送を可能にするとしている。また、SDHCとEmbedded SD、SDIOにも転送速度高速化の規格と技術が採用される予定である。

2009年の時点では製品化の目処が立っていたのは最大256 GiBまでであり、それ以上の容量は技術革新が必要な状態となっていた[19]が、2020年時点ではSDXC・microSDXCとも最大1 TiBまでの大容量カードが発売されており、転送速度は製品にて最大160 MB/s実装可能となっている。
SDUC

SDUC (SD Ultra Capacity) は、最大容量128 TiB[14]に対応する規格として2018年のSD 7.00で規定された。ファイルシステムはSDXCメモリーカードに引き続きexFATを採用している。従来のSDメモリーカードとの後方互換性を有する[7]
最大転送速度(バスインターフェーススピード)

XX倍速表記の例速度表記転送速度
60倍速9 MB/s
70倍速10.65 MB/s
80倍速12 MB/s
133倍速20 MB/s
150倍速22.5 MB/s

通信速度に関する規格であり、いわゆる理論最大値である。

なお、一部の製品にみられる「XX倍速」という表記はSDアソシエーションの規格によるものではない。一般には、コンパクトディスクの転送速度である150 KB/sを「1倍速」として転送速度を表記している。
DS(デフォルトスピード)

2000年のSD 1.01で規定された当初のモード。後述のHSの登場に伴って名称がつけられた。ノーマルスピードとも呼ばれる。最大転送速度は12.5 MB/sで、対応メモリーカードにモードを示す表記はない[20]
HS(ハイスピード)

2004年のSD 1.10で規定されたモード。バススピードは25 MB/sで、モードを示す表記は規定されていないが製品によって「Hi-Speed」等の表記がなされた[20]
UHS-IUHS-I対応SDメモリーカード

2010年のSD 3.01で規定されたモードで、UHSはUltra High Speedの略。SDR12、SDR25、SDR50、DDR50、SDR104の4つのスピード区分があり、最大転送速度はそれぞれ12.5 MB/s、25 MB/s、50 MB/s、50 MB/s、104 MB/sとなる。規格上はUHS50カードとUHS104カードが規定され、UHS50カードはSDR104をサポートしないため最大転送速度は50 MB/s、UHS104は全てをサポートし104 MB/s。UHS-Iに対応するカードにはSDメモリーカードロゴマークの右横下に「I」と印字される[21][20]
UHS-IIUHS-I(左)とUHS-II(右)対応SDメモリーカードの接点部の比較

2011年のSD 4.00で規定されたモード。常に双方向通信を行うFD(Full Duplex)モードとデータ送受信時は片方向通信を行うHD(Half Duplex)モードがあり、最大転送速度はそれぞれ156 MB/sと312 MB/s。対応カードにはSDメモリーカードロゴマークの右横下に「II」と表記される。対応カードのピン数は増加しているが後方互換性は確保されており、従来の機器と組み合わせた場合は遅い側のモードに合わせて動作する。[21][20]
UHS-III

2017年のSD 6.00で規定されたモード。HDモードが削除されFDモードのみとなり、最大転送速度は624 MB/s。UHS-II同様、下位互換性を備えるためピンは2段に配置され、従来同様の転送も可能。対応カードにはSDメモリーカードロゴマークの右横下に「III」と表記される。[20][22]
SD Express

2018年のSD 7.00で規定されたモード。PCIe 3.0とNVMe 1.3を採用し、PCIe 3.0 x1レーンで最大転送速度985 MB/sを実現した[20][23]

2020年のSD 8.00でPCIe 4.0およびNVMe 1.4に対応し、新たにPCIe 3.0 x2レーンまたはPCIe 4.0 x1レーンによる最大転送速度1970 MB/s、PCIe 4.0 x2レーンによる3940 MB/sに対応した[20]

PCIe 3.0 x1レーンまたはPCIe 4.0 x1レーンによる転送はUHS-II / IIIと同形状のメモリーカードで対応するが、PCIe 3.0 x2レーンおよびPCIe 4.0 x2レーンによる転送はさらにピン数を増やした新形状のカードでのみ可能である。またピンアサインの関係でUHS-II / IIIとSD Expressは排他であり、SD Express対応カードをUHS-II / III対応機器に挿入するとUHS-Iとして動作するため大幅に転送速度が低下する[20][24]
スピードクラス
スピードクラス

2006年のSD 2.00において、SDHCカードの規格策定と同時にデータ転送速度の目安としてスピードクラスも策定された。統一された基準を元にこのスピードクラスのロゴを明示することで、消費者がその用途にあったスピードクラスのカードを選択可能にするとしている。SDカードではオプション扱いだが、SDHCカードではスピードクラスの規格に準拠することが義務付けられている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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