SARSコロナウイルス2の変異株
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P681HP681H 有病率 ? 2020年におけるGISAIDデータベースのシーケンスによる[174]

2021年1月、査読前論文において、系統 B.1.1.7(アルファ株)と系統 B.1.1.207(ナイジェリアで最初に確認)で検出された重要な新規SARS-CoV-2変異株の特徴である変異「P681H」が報告された。この変異株の出現は、現在世界的に普及している「D614G」と同様に、世界中での大幅な指数関数的増加の可能性を示した[180][174]
P681R

681番目のアミノ酸位置でプロリン(P)がアルギニン(R)に置換したことを示す。
A701V

701番目のアミノ酸位置でアラニン(A)がバリン(V)に置換したことを示す。
新しい変異株の検出と評価・公表

2021年1月26日、英国政府は、ゲノム配列決定率を高め、新しい変異体を追跡するために、ゲノム配列決定能力を他の国と共有すると発表し、「新しい変異株評価プラットフォーム」を発表した[181]。2021年1月 (2021-01)現在[update]において、COVID-19の全ゲノム配列決定の半分以上が英国で行われた[182]

各国衛生当局は、どの変異株を検出したか全て公表している訳ではない。日本では2021年7月20日の羽田空港における検疫で、ペルー滞在歴がある女性からラムダ株が日本国内で初めて確認された。これは当初公表されず、米国のニュースサイトであるデイリー・ビーストが8月6日に、発表は東京オリンピック終了後の予定とされたとする国立感染症研究所職員の証言とともに報道した。批判を受けた日本の厚生労働省は、変異株の種類を公表しているのはVOCの4種類のみとしていたからで、VOIであったラムダ株の隠蔽の意図はなかったと説明した[183]
変異株の起源

免疫不全患者の持続感染の過程で複数の突然変異が発生する可能性があることを示唆されている。特に、ウイルスが抗体による選択圧に晒されるような回復期の抗血清治療下においては[184][185]、表面抗原の同じ欠失が異なる患者で繰り返されることにより[186]逃避変異を発症する。
ワクチンの有効性の違い「COVID-19ワクチン#有効性」も参照詳細は「en:SARS-CoV-2 Beta variant#Vaccine efficacy」を参照
脚注[脚注の使い方]
注釈^ a b 他の情報源では、GISAIDは、O クレードを含まないが、GV クレードを含む 7 つのクレードのセットに名前を付けている[39]
^ WHOによれば、「系統またはクレードは、系統発生的に決定された共通の祖先を共有するウイルスに基づいて定義できる」 (Lineages or clades can be defined based on viruses that share a phylogenetically determined common ancestor) 。[40]
^ 2021年1月 (2021-01)現在[update]、Nextstrain系のクレードとしてカウントするには、次の基準の少なくとも1つを満たす必要があります(出典からの引用):[36].mw-parser-output .templatequote{overflow:hidden;margin:1em 0;padding:0 40px}.mw-parser-output .templatequote .templatequotecite{line-height:1.5em;text-align:left;padding-left:1.6em;margin-top:0}
そのクレードが2か月以上にわたり > 20%のグローバル頻度を保持する

そのクレードが2か月以上にわたり > 30%の地域下頻度を保持する

VOC (懸念される変異株) として認識される (2021年1月6日時点では、501Y.V1と501Y.V2に適用)

^ ただし、「ミュー (Mu/μ) 株」の次はニュー (Nu/ν) とクシー (Xi/ξ) を飛ばして「オミクロン (Omicron/ο) 株」とされた。理由はニューは New との混同、クシーは中華人民共和国最高指導者共産党総書記習近平のローマ字表記「Xi Jinping」と同じため、中国に配慮して飛ばされたと指摘されている[56](「SARSコロナウイルス2-オミクロン株#命名」も参照)。


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