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やノートページでの議論にご協力ください。この項目では、1989年に北海道で結成した音楽グループについて説明しています。1999年に名古屋市出身で結成した音楽グループについては「sacra」をご覧ください。
SACRA(サクラ)は、1989年に北海道札幌市で結成した日本の男女3人組の民族風音楽バンド。1991年にSony Recordsからメジャー・デビューし、同年解散。なお、同名表記である愛知県名古屋市出身で、1999年結成の音楽バンドsacraとは無関係。 札幌の別のバンドで歌っていた小畑の知人が、1980年代中頃から札幌で音楽活動をしていた高橋に小畑を紹介し[3]、ギターと歌で「チャーリー高橋&小畑香」[4]として活動。高橋が、ケルティックアンサンブルグループ「HARD TO FIND」で活動していた小松アを誘い1989年に参加し「チャーリー高橋&小畑香 with 小松ア健」となる[4]。 デモテープ用に自主制作のカセットテープを作る際、名前が長すぎるということで、宗教用語の「サクラメント」から取って、高橋が「SACRA」と命名[4]。 1991年9月1日、唯一のアルバムである「ついのすみか」でSony Recordsからデビューするが、その後すぐに解散。 解散後、Sony Music Shop オーダーメイドファクトリー[5]で商品化の条件である100枚の予約が集まったことから、デジタルリマスターを施し、ブルースペックCD2仕様で2016年3月11日に再発された[6]。 この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証し出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノート 楽曲は、中国各地、韓国、インドネシアなど、アジア各地の民謡の旋律に高橋が詞を付けたものと、そこからインスパイアされたのであろうオリジナル曲が混在している(日本古謡「さくら さくら」を除く)。 民謡も「中国や韓国の民謡をそのまま演奏しているのではなく、むこうで編曲されたものを、日本にも受け入れられるように変えて演奏[7]」しており、歌詩も原曲の翻訳ではなく高橋による多彩で物語性の高い日本語詩のため、独自性が高い。 オリジナル曲も、アジアの地名が曲名や曲中に出てきたり、多くの曲が東洋的なテイストではあるが、特定の国や地方の音楽を真似たというものではなく、獏とした「アジア的」なものである。 そこに、珍しく、特徴的な音色の小松アのハンマー・ダルシマー、高橋のギターと、小畑の澄んだ伸びやかな美しい歌声が相まって、さらに熟練のオーケストラの演奏が加わり、「アジア的旋律に乗って摩訶不思議な世界[3]」、「洋楽発の既成の音楽にない、日本的なオリエンタルな空気[8]」と評される、独創的で特異な世界観やサウンドとなっている。 高橋は、本作のアプローチについて「僕らが北海道生まれということに関連して、日本的な美的感覚、日本の伝統的な音楽って全く欠落してるんですね。それを勉強する際に、直接勉強するのもありますけど、たとえば朝鮮とか中国に行ってみると、そこで初めて自分の日本人らしさっていうのがよくわかるんですよ。だから今やってるのは換骨奪胎というか、近くの外国を見ると自分がよくわかるっていうんですかね、そういうことですね。自分自体がどういうものか、知りたいような気がするんでそれで近隣のアジアのものをやってみると、そういう差が出てきてあっ私は日本人なんだなって思える、そういう感じの音楽なんですね。(中略)やっぱり日本人というのはいろんな文化があって、それを加工したり、組み合わせたりしていくことに関して非常に長けてるんですね。オリジナリティと言えるかどうかわからないですけど、僕たちの音楽というのは、朝鮮のものや中国のものを使っていろんなふうにアレンジして使ってて、それは日本の文化そのものなんですよね。方法的にも古典的だなと思いますね。[3]」「日本人って何なのか。それを再発見するためにも、いま東アジアの音楽を採り入れることが面白い、と感じた。アルバム名『ついのすみか』にも、日本人のアイデンティティーを問う意味が込められているんです。[9]」と述べている。 大瀧詠一は分母分子論において「明治以来、日本の音楽の歴史はすべて洋楽(世界史)からの輸入だった。[10]」と述べているが、洋楽は欧米やロシアの西洋音楽のみを指しており、高橋の東アジアの音楽から日本の音楽を再発見するアプローチは独自性が高い。日本において、例えばディック・リーや女子十二楽坊のようなエキゾチックなサウンドが注目されたり、1990年代以降の韓国のK-POPの隆盛もある中、それでも25年弱を経てなお再発に至ったことは、その証左ではなかろうか。 #発売日タイトル収録曲規格発売元・品番備考
メンバー
小畑香(おばた・かおり)、北海道出身。
ボーカル
小松ア健(こまつざき・けんじ) 、1959年生まれ、東京都足立区出身[1]。
ハンマー・ダルシマー
高橋裕(たかはし・ゆたか)、1955年7月5日生まれ[2]、北海道出身。通称「チャーリー高橋」。
ギター、作詩、作曲、編曲。
略歴
音楽性
作品
アルバム
1991年9月1日ついのすみか
南冥行
作曲:高橋裕
蘭の舟
スンダ民謡 作詩:高橋裕
ケシの花
作詩・作曲:高橋裕
ナーダムがやってきた
作曲:SACRA
馬車夫の恋
新疆民謡 作詩:高橋裕
お姫さま
安徽民謡 作詩:高橋裕
ふらり
四川民謡 作詩:高橋裕
春来ませり
広東民謡 作詩:高橋裕
ガブリエルのラッパ
作詩・作曲:高橋裕
チベット・ワルツ
作詩・作曲:高橋裕
夢の秘密
作詩・作曲:高橋裕
雲南の風
作詩・作曲:高橋裕
基隆(キールン)で
作詩・作曲:高橋裕
さくらさくら
日本古謡
トラジ
韓国民謡 作詩:高橋裕
わーい
作詩・作曲:高橋裕
CDSony Records
SRCL 21311?3はメドレー、5?8は「中国民謡メドレー」として、それぞれワントラックにされ、全11曲となっている。
2016年3月11日Blu-spec CD2ソニー・ミュージックダイレクト