S極
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砂鉄による棒磁石の磁力線

磁石(じしゃく、英語: magnet、マグネット)は、2つの(磁極)を持ち、双極性の磁場を発生させる源となる物体などの強磁性体を引き寄せる性質を持つ。磁石同士を近づけると、異なる極は引き合い、同じ極は反発しあう。目次

1 原理

1.1 磁性

1.2 電気と磁気

1.3 超伝導と磁石


2 磁極

2.1 磁気単極子

2.2 地球


3 磁石の種類

3.1 永久磁石

3.1.1 合金磁石

3.1.2 フェライト磁石

3.1.3 希土類磁石


3.2 電磁石


4 磁石の原料

4.1 金属

4.1.1 磁鉄鉱

4.1.2 焼結磁石


4.2 ボンド磁石

4.2.1 プラスチックマグネット

4.2.2 ラバーマグネット



5 磁石の歴史

6 磁石の用途

6.1 方位磁針

6.2 工業

6.3 医療

6.4 文具

6.5 産業


7 事故

8 消磁

9 磁石を題材とした作品

10 脚注

11 関連項目

原理 棒磁石
磁性

鉄にはもともと磁石になる磁性と呼ばれる性質がある[1]。鉄原子の中は小さい磁石(磁区)が多数存在する構造になっているが、磁極の向きが一定でない状態で固定されており、全体として磁力が打ち消されているため磁石になっていない[1]

しかし、鉄に永久磁石(磁極の向きを変えないような構造にした磁石)を近づけると磁極は整列して磁石となり、反対に遠ざけると再び磁石ではなくなる[1]。このような性質は鉄だけでなくニッケルやコバルトにもみられる[1]
電気と磁気

電気磁気はお互いに不可分である。これらの関係は、電磁気学の基本方程式であるマクスウェルの方程式で与えられる。
超伝導と磁石

超伝導体には、磁場を退けるマイスナー効果という性質がある。超伝導体に磁石を近づけると、超伝導体は磁場を退けるので、まるで同極同士の磁石を近づけたように反発しているように見える。これによって磁石の上に超伝導体を浮上させることができる。また、ピン止め効果によって磁石の上に安定して留まる。

医療に用いるMRI(磁気共鳴画像法)用磁石の大部分や磁気浮上式鉄道では、強力な磁界が必要となるが、これを実現できるような永久磁石は容易には存在しない。また、電磁石で実現するためには、コイルに大電流を流す必要がある。しかし、などの低抵抗の配線材料を用いても、この電流による発熱に耐えることはできない。この問題を解決するのが、コイルに超伝導体を用いた超伝導電磁石である。超伝導材料は電気抵抗がゼロであるため、大電流を流しても発熱しないのである。超伝導コイルには、磁場に強い第二種超伝導体を用いる必要がある。
磁極

磁石には、N極とS極の2つの磁極(: magnetic pole)がある。これらの磁極は単独で存在することはなく、必ず両極が一緒になって磁石を構成する。永久磁石を半分に切っても、S極だけ、あるいはN極だけの磁石にはならず、S極とN極の双方を持つ2つの小さな磁石ができる。磁界の元となるのは電荷の運動であり、片方の磁極のみが生まれるように電荷を運動させることは不可能である。ただし、1つの磁石に、磁極は1組とは限らない。磁極が多数ある磁石を多極磁石と呼び、円形のものはモーターなどに利用されている。また、形で、内側と外側で磁極が分かれているものがあり、これをラジアル異方性磁石と呼ぶ。
磁気単極子詳細は「磁気単極子」を参照

しかしながら、電気と磁気の関係をひっくり返して、単独で存在する磁極が運動することによって、電場が生じるという現象を想像することはできる。このような空想上の単独の磁極のことを磁気単極子(モノポール)という。ただし、現実に存在する可能性も示唆されており、現在でも研究が進められている。
地球詳細は「地磁気」を参照

地球そのものも、(現在の)北極地方にS極、南極地方にN極を持っており、磁石と近似である。


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