Request_for_Comments
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Request for Comments(リクエスト フォー コメンツ、略称:RFC)はIETF(Internet Engineering Task Force)による技術仕様保存、公開形式である。内容には特に制限はないが、プロトコルファイルフォーマットが主に扱われる。RFCとは「コメント募集」を意味する英語の略語であり、もともとは技術仕様を公開し、それについての意見を広く募集してより良いものにしていく観点から始められたようである。全てのRFCはインターネット上で公開されており、誰でも閲覧することができる。

なお、IETF以外の組織・コミュニティにおいても、同様の目的の文書群をRFCと呼称する事例が存在する。

PHP: PHP: rfc

Rust: Rust RFCs

Vue.js: Vue RFCs - GitHub

歴史

RFCというコンセプトは、1969年にARPANETプロジェクトにおいて生まれた[1]。今日では、Internet Engineering Task Force (IETF)やインターネットアーキテクチャ委員会 (IAB)、およびコンピュータネットワーク研究者の世界的なコミュニティの公式発表の場となっている。

初期のRFCはタイプライターで執筆され、DARPAの研究者にそれをコピーした紙が配布された。現在のRFCとは異なり、初期のRFCの多くは文字通り実際にコメントを求めるものであり、宣言のような響きを避け、議論を促すためにRequest for commentsという名前が付けられた[2][3]。初期のRFCには、特に決まったフォーマットはなかった。現在では、RFCになる前の段階であるインターネットドラフトの文書がこのような形式になっている。ARPANETが1969年12月に稼働し始めると、RFCの配布はARPANET上で行われるようになった。

.mw-parser-output cite.citation{font-style:inherit;word-wrap:break-word}.mw-parser-output .citation q{quotes:"\"""\"""'""'"}.mw-parser-output .citation.cs-ja1 q,.mw-parser-output .citation.cs-ja2 q{quotes:"「""」""『""』"}.mw-parser-output .citation:target{background-color:rgba(0,127,255,0.133)}.mw-parser-output .id-lock-free a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-free a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/65/Lock-green.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-limited a,.mw-parser-output .id-lock-registration a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-limited a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-registration a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/d6/Lock-gray-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .id-lock-subscription a,.mw-parser-output .citation .cs1-lock-subscription a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/aa/Lock-red-alt-2.svg")right 0.1em center/9px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-ws-icon a{background:url("//upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/4/4c/Wikisource-logo.svg")right 0.1em center/12px no-repeat}.mw-parser-output .cs1-code{color:inherit;background:inherit;border:none;padding:inherit}.mw-parser-output .cs1-hidden-error{display:none;color:#d33}.mw-parser-output .cs1-visible-error{color:#d33}.mw-parser-output .cs1-maint{display:none;color:#3a3;margin-left:0.3em}.mw-parser-output .cs1-format{font-size:95%}.mw-parser-output .cs1-kern-left{padding-left:0.2em}.mw-parser-output .cs1-kern-right{padding-right:0.2em}.mw-parser-output .citation .mw-selflink{font-weight:inherit}RFC 1 は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のスティーブ・クロッカーが執筆し、1969年4月7日に発表された「ホスト・ソフトウェア」である[4]。このRFCは、執筆したのはクロッカーであるが、クロッカーとスティーブ・カー、ジェフ・ルリフソンによる初期のワーキンググループでの議論により生まれたものである。

クロッカーが執筆した RFC 3 で「RFCとは何であるか」が最初に定義され、RFCはDARPAのネットワーク・ワーキンググループに帰属するものとされた。ただし、これは正式な委員会ではなく、ARPANETプロジェクトに関心のある研究者のゆるやかな集まりであり、誰でも参加できた。

UCLAにはARPANETの最初のIMP(Interface Message Processor)の一つが置かれていたため、1970年代のRFCの多くもUCLAから発信された。ダグラス・エンゲルバートが所長を務めたスタンフォード研究所オーグメンテイション研究センター(ARC)は、ARPANETの最初の4つのノードのうちの1つであり、初期のRFCもここから発信された。ARCには最初のInterNICが置かれ、エリザベス・J・ファインラー(英語版)が管理し、他のネットワーク情報とともにRFCを配布した[5]。1969年から1998年までは、ジョン・ポステルがRFCを管理した。1998年にポステルが亡くなると、彼の訃報が RFC 2468 として発表された。

アメリカ連邦政府とのARPANETの契約が切れた後、IETFを代表してインターネットソサエティ南カリフォルニア大学(USC)情報科学研究所(ISI)のネットワーク部門と契約し、IABの指示の下でRFCの発行を行うことになった[6]

RFCの歴史については RFC 2555 に30 Years of RFCsとしてまとめられている。
位置付け

すべての RFC が標準というわけではない(RFC 1796 "Not All RFCs are Standards")。各 RFC には標準化プロセスにおける位置付け (status) が定められている。位置付けは「情報 (Informational)」、「実験的 (Experimental)」、「現状で最良の慣行 (Best Current Practice, BCP)」、「標準化過程 (Standards Track)」、「歴史的 (Historic)」のいずれかである。

「標準化過程」はさらに「標準への提唱 (Proposed Standard, PS)」、「インターネット標準 (Internet Standard, STD)」に分けられる(詳しくはインターネット標準を参照のこと)。
「情報(Informational, Info)」
エイプリルフールのジョーク、プロプライエタリなプロトコル、RFC 1591(DNSの構造と権限の委任)のように広く不可欠なものと認められた RFC など、ほとんどあらゆるものが含まれる。「情報」RFC には「参考 (for your information, FYI)」と呼ばれる一連の文書も含まれる。
「実験的(Experimental, Exp)」
インターネットに関して有用と考えられる研究成果や実験結果を広く公開するためのものである。実験的といっても、実際には具体的な手続きをとろうとする者がいないために標準化過程へ昇格していないだけの文書も含まれる。
「現状で最良の慣行(Best Current Practice, BCP)」
「情報」には留まらないが実際にネットワークで使われるデータには影響しない、公的なルールと見なされている実務上の文書などである。またインターネット標準を実践するための技術的な推奨事項も含まれる。
「歴史的(Historic, Hist)」
標準化過程で破棄された文書や標準化以前に公開されていた廃れた RFC に適用される。

なお、非常に古い RFC には「不明 (unknown)」という位置付けのものがあり、もし同じ文書が現在公開されるとしたらどの位置付けになるかは明らかでない。
一風変わったRFC

毎年、エイプリルフールには、ジョーク的な内容を含むRFC(Joke RFC、ジョークRFC)が公開される。[注釈 1]また、インターネットに多大な貢献があった人への追悼のRFCが公開されたこともある。
RFCの一覧

RFCの一覧RFCタイトル
RFC
 3望ましいコメントについての文書。RFCが文字通りの「コメント募集」だった頃の様子が分かる。
RFC 748Telnet ランダム喪失オプション(1978年のジョークRFC)
RFC 768UDP
RFC 783TFTP
RFC 791IP
RFC 792ICMP
RFC 793TCP
RFC 826ARP
RFC 854Telnet
RFC 894IP over Ethernet
RFC 903RARP
RFC 959FTP
RFC 1034
RFC 1035DNS
RFC 1149鳥類キャリアによるIPデータグラムの標準規格(1990年のジョークRFC)
RFC 1157SNMP
RFC 1179LPR Line PRinter daemon protocol
RFC 1189CMIP
RFC 1242ネットワーク相互接続機器のためのベンチマーク用語
RFC 1305NTP
RFC 1459IRC
RFC 1468インターネットメッセージのための日本語文字符号化ISO-2022-JP
RFC 1808相対URL(RFC 3986により破棄)
RFC 1855ネチケットガイドライン
RFC 1866HTML 2.0(RFC 2854により破棄)
RFC 1867HTMLにおけるフォームからのファイルアップロード(RFC 2854により破棄)
RFC 1928SOCKS v5
RFC 1939POP Version 3
RFC 1942HTMLにおけるテーブル(RFC 2854により破棄)
RFC 1951Deflate圧縮フォーマット仕様 Version 1.3


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