RPG-7
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RPG-7弾頭装填状態のRPG-7
RPG-7
種類対戦車ロケット擲弾発射器
製造国 ソビエト連邦
設計・製造Bazalt社(ロシア連邦
アーセナル社ブルガリア
防衛産業機構(イラン
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)
Airtronic USA社(アメリカ合衆国)
など
仕様
種別クルップ式無反動砲
口径40mm
使用弾薬「弾頭」を参照
装弾数1発
全長950mm
重量7kg(光学照準器付き)
銃口初速115メートル毎秒
有効射程弾頭に依存
歴史 
製造期間1961年-現在
配備期間1961年-現在
関連戦争・紛争ベトナム戦争
中越戦争
第四次中東戦争
ソ連のアフガニスタン侵攻
モガディシュの戦闘
チェチェン紛争
アメリカのアフガニスタン侵攻
イラク戦争
レバノン侵攻
その他多くの戦争・紛争
バリエーション派生形を参照
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RPG-7(ロシア語: РПГ-7)は、ソ連が開発した携帯対戦車擲弾発射器ベトナム戦争から使用され対戦車兵器としては旧式化しつつある一方で、戦車以外の目標への攻撃を含めて歩兵火器として多目的に使用できるため多くの国で使用され続けている。さらに安価、簡便であることから、発展途上国軍隊武装勢力民兵が好んで使用し、世界各地の武力紛争において広く用いられている。
概要

RPG-7の名称は、ロシア語で「携帯式対戦車擲弾発射器」を意味する「РПГ-7:Ручной Противотанковый Гранатомёт(ルチノーイ・プラチヴァターンカヴィイ・グラナタミョート)」(英字綴りでは「Ruchnoj Protivotankovyj Granatomjot」)の頭文字による。英語の訳表記で「Rocket-Propelled Grenade(ロケット推進擲弾)」と綴られることがあるが、これはバクロニムであり、厳密には誤りである。

RPG-7用弾薬の多くは加速用にロケット推進機能を備えており、対戦車ロケット弾発射機やロケットランチャーと称されることが多い。しかし発射機自体はロケットランチャーではなく、装薬による発射と同時に砲身後方からのガス噴射で反動を相殺するクルップ式無反動砲である。RPG-7V1発射器とPG-7VR弾頭

RPG-7は、単純構造、取扱簡便、低製造単価で、発射機と弾頭を合わせた10kg程度の重量は、使い捨て式のM72 LAWAT4を除けば対戦車兵器では比較的軽量である。その割に高い威力を発揮するため、AK-47自動小銃と同じく途上国の軍隊やゲリラなどに幅広く使用されている。少なくとも40ヶ国が正規に採用しており、様々なモデルが9ヶ国以上で生産されている。特にこの兵器によってゲリラやテロリストが、容易に戦車や飛行機をも破壊しうる火力を持った事が、いわゆる低強度紛争(LIC)の活性化の要因の一つとなっている。

第3世代主力戦車であっても、RPG-7の成形炸薬弾を脆弱な部位に受けると行動不能になる程の威力がある。ただし、この種の歩兵携行用無反動砲に共通する欠点として発射時の後方噴射(バックブラスト)が激しく、射手の位置が判明しやすいため、「スーサイドウェポン(suicide weapon、自殺兵器)」と呼ばれることもある。反撃を避けるため、射手は発射後に速やかな移動を必要とされる。

日本においては、九州南西海域工作船事件において北朝鮮工作員海上保安庁巡視船に対して使用し有名になった。また、防衛省でも少数を研究用に購入し、自衛隊の装備品に対する各種試験に使用している。
開発

RPG-7は、第二次世界大戦末期にドイツ国防軍が開発したパンツァーファウスト250を発展させたものである。当初量産されたRPG-2は外装式擲弾を発射する無反動砲であった。これを発展させたRPG-7では、砲弾にロケット推進機能を追加して射程の延長と命中率の向上を実現した。
運用.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .tmulti .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .tmulti .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .tmulti .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .tmulti .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .tmulti .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .tmulti .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .tmulti .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tmulti .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .tmulti .trow>.thumbcaption{text-align:center}}RPG-7を担いだイラク治安部隊の隊員九州南西海域工作船事件で、沈没した北朝鮮の工作船付近の海底から回収されたRPG-7発射器(上の2挺)イスラエル国防軍ガザで押収した武器。AK-47ないし56式(左)とRPG-7(右)の組み合わせは、アフリカ中東などの紛争地域では標準的な武器である。発射時の後方噴射(バックブラスト)

1961年以降、ソ連軍小隊向けの対戦車兵器として大量に配備された。空挺部隊にはパラシュート降下時の邪魔にならないように砲身を前後に分離可能なRPG-7Dが配備されたほか、1970年以降改良型のRPG-16が配備されている。

東側諸国や共産ゲリラ組織にも大量供与され、ベトナム戦争において北ベトナム軍ベトコンは、RPG-7をアメリカ軍南ベトナム軍の戦車や装甲車ヘリコプター陣地などの攻撃に使用したが、ベトナム戦争はゲリラ戦主体で戦車に活躍の余地があまりなかったため、対戦車兵器として注目を集める機会には乏しかった。

1973年第四次中東戦争においては、エジプト軍がRPG-7を9M14 マリュートカ(AT-3 サガー)対戦車ミサイルとともに有効に活用してイスラエル軍の戦車を多数撃破した。このため、西側諸国にも対戦車兵器としての威力が広く認められ、損害を受けた側であるイスラエル軍でも使用された。

中国では、1960年代にRPG-7をリバースエンジニアリングして、デッドコピー69式ロケットランチャー(69式火箭筒)を生産している。さらに、ソ連自身もワルシャワ条約機構加盟国などにライセンス生産を認めたため、AK-47自動小銃と同様に世界中に拡散した。この結果、ソ連のアフガニスタン侵攻チェチェン紛争においてソ連軍・ロシア連邦軍が自国製および外国製のRPG-7によって攻撃されるという皮肉な状況をもたらしている。

北朝鮮でも朝鮮人民軍に広く配備されていると考えられており、九州南西海域工作船事件では、海上保安庁巡視船に2発のRPG-7が発射されたことが赤外線カメラ映像から判明している。この際には、揺れる海上からの射撃であったため、2発とも命中していない。その後、不審船の沈没地点周辺から「68式7号発射管」とハングルで刻印された発射機が引き揚げられ、海上保安資料館横浜館で工作船と共に展示されている。

現代でもAK(カラシニコフ突撃銃)とともに、世界各地の紛争で頻繁に使用されている。

ソ連の軍事産業の多くを引き継いだロシア連邦で現在の生産されているモデルは、成形炸薬弾タンデム成形炸薬弾、破片榴弾サーモバリック弾の4種類の弾頭を発射可能であり、有効射程を550-700mに延伸したRPG-7V2と、空挺部隊向けに砲身を前後で分割可能なRPG-7D3である。これらは、2001年からロシア連邦軍への配備が始まっている。

2009年アメリカ合衆国のAirtronic USAが、アメリカ軍向けにRPG-7の複製品(ロシアからの製造ライセンス取得の有無は未確認)を製造し、発表した。このアメリカ製RPG-7ともいえる対戦車兵器は、トリガーグリップがM16/M4カービンのものに変更されているほか、ランチャーの左右上下にピカティニー・レールが装着されている。なお、初期装備である照準器(アイアンサイト)、M4カービン用のフォアグリップやストックピカティニー・レールに装着されている。
設計

発射器は、簡易に加工された鋼鉄であり、直径40mm、全長953mm、重量7kgである。中央部分の内径は前後に比べてやや大きく、発射ガスの拡張室として機能し、発射時の初速を高める機能を果たす。中央部分から後部にかけては木材もしくは耐熱性プラスチックに覆われており、兵士を発射時の熱から守るようになっている。尾部はラッパ状に広がっており、発射の際のバックブラストから操作している兵士を守るほか、反動を相殺させる役割を持っている。

発射器は射手が右肩に担いで使用するよう設計されている。射手は撃発機構を備えた前部グリップを右手で握り、姿勢安定用の後部グリップないし筒身カバーに左手を添えることになる。安全ピンを外した擲弾を根元まで発射器に挿入して、撃発機構の撃鉄を引き起こせば射撃準備が整う。

一般的には光学照準器(PGO-7、2.7x)が用いられ、暗中でも照準しやすいよう、照準目盛を光らせるための夜光機能を備える。この光学照準器は、開発当時のNATO戦車の車高を2.7mに仮定して測遠、横方向への移動目標を狙うことができるように照準目盛が設定されている。そのため、この車高に当てはまらない目標に対してはあまり役にたたず、移動目標や横風に対する偏差照準も面倒であるため、本体に固定装備された簡易なアイアンサイトを使って300m以内から射撃することが好まれる。他に、受光型赤外線式の暗視照準装置も提供されている。また、中国製の69式では、軽機関銃のようなバイポッド(二脚)やキャリングハンドルが追加されて実用性が増しており、本家のロシア製でもバイポッドが装備されるようになった。
弾頭ポーランド製の各種弾頭PG-7Vの断面図
I) 弾頭部
信管

伝導管

風防

円錐ライナー

外殻

爆薬

伝導子

雷管
II) ロケットモーター
ノズルストッパー

ノズル

外殻

推進薬

リヤモーター

発射用雷管
III) 発射薬(ブースター)と安定翼
安定翼

薬莢

装薬

小型安定翼

曳光剤

詰め物

弾薬は、弾頭(断面図のI、以下同じ)とロケットモーター(II)、発射器から撃ち出すための装薬(17)、安定翼(15)で構成される。弾頭とロケットモーターは一体化されており、装薬は折り畳まれた安定翼の周囲を取り囲むように配置されている。装薬・安定翼(III)前端と弾頭・ロケットモーターユニット後端にはそれぞれねじが切られており、両者は分離して運搬されるが、装填前にねじ込んで固定する。結合された弾薬を発射器へ装填する際には、発射用雷管(14)と発射器側の撃発機構との位置を合わせるために、ロケットモーター噴射ブロック(9)の後ろにある小突起を発射器先端の切り欠きに合わせる必要がある。

先端には、圧電素子(1)を用いた信管(8)が装着されており、目標に激突した圧力で発生した電気信号が弾頭の構造体から伝導子(7)へと伝わり、信管を起爆させる。このため先端部が激突しないと起爆しないという特性がある。金網やスラットアーマーなどに命中するとかなりの確率で不発になることが知られており、対策として用いられている。

弾頭本体直後の周囲にはロケットモーター燃焼ガスの噴射口(10)が配置されており、推進薬(12)の燃焼ガスは弾頭の斜め後ろ方向へ放射状に噴射される。


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