RPGツクール
RPG Maker
ジャンルRPG制作ソフト
発売元アスキー
エンターブレイン
Gotcha Gotcha Games
『RPGツクール』(アールピージーツクール)、または『RPG Maker』は、株式会社KADOKAWA(アスキー、エンターブレイン、Gotcha Gotcha Games)から発売されているRPGのコンストラクションツール(制作ソフト)シリーズ。 通常はソースコードから開発する必要があるゲーム制作において、使われる処理などをあらかじめプリセットされた命令、画像、音楽を組み合わせることでオリジナルのRPGを制作することができる。 画像、音楽はあらかじめ用意されたものの他、自分で作ったものも使用できる。作成したRPGは遊ぶだけなら本ソフトを必要としないため、友人に遊ばせたりインターネットで配布したりすることができる。 基本的には『ドラゴンクエスト』風(『ウルティマ』風の移動+『ウィザードリィ』風の戦闘)のRPG製作ソフトであるが、別のタイプの物も存在する。 また、命令の実行を応用すれば、RPG以外のジャンルのゲームを作る事もできる。 元々は株式会社アスキーから発売されていたが、「アスキーツクールシリーズ」の開発がエンターブレインに移行すると「ツクールシリーズ」に改称され、ロゴから「アスキー」の表記が無くなった。 第1作は1990年発売のMSX2用『RPGコンストラクションツール Dante』である。 なお、1992年発売の『RPGコンストラクションツール Dante2』はアクションRPG(イースシリーズ風のRPG)製作ソフトである。これらのことは、エンターブレインのサイトでは解説されていない。 1995年発売のスーパーファミコン用『RPGツクール SUPER DANTE』以降、『RPGツクール』はパソコンとコンシューマーの両方を対象に作られるようになった。その後、PlayStationやゲームボーイアドバンス、ニンテンドーDSなど、幅を広げていく。『初代Dante』から『Dante98 II』までは「Dante」の名称が用いられ、「RPGツクール」はジャンル・カテゴリ名に近い扱いだった。PC用はWindows版のRPGツクール95から、コンシューマー用はスーパーファミコン版の『RPGツクール2』より順次「Dante」の名称が外され、RPGツクールが本シリーズの正式名称となった。 2021年5月現在の最新版は、家庭用は2018年11月15日に発売された『RPGツクールMV Trinity』、PC版は2020年8月20日に発売された『RPGツクールMZ』である。 また、エンターブレインが主催するゲームコンテストもあり、ツクールソフトで作った作品を応募できる(ツクールソフト以外での応募も可の場合もある)。 『Dante98』と『Dante98 II』のWindows対応エミュレーターが、フリーウェアとして公開されている。 初期の作品では、設定項目の多さとアルゴリズムづくりの複雑さに大半のプレーヤーが挫折したと推測され、まともにエンディングまで作れば上出来なプレーと言われた[1]。 ここまでは、『ログイン』誌上に全プログラムリストが掲載され、それを打ち込むことによって使用することができた。リストは長大なため、「ディスクログイン」という通販サービスでも提供された。 ここまでログインソフトによる通販のみ。 ここまでソフト自動販売機『ソフトベンダーTAKERU』にて販売。 PC関連取扱店の書籍コーナーや書店などにて、ISBN付のムックとして販売。書籍形態のマニュアルが商品本体扱い、ソフト自体は3.5インチと5インチのフロッピーディスクが付録という形で発売された。
概要
歴史
シリーズ誕生まで
最初にツクールの名称が使われた『アドベンチャーツクール』(PC-8800シリーズ)が、『ログイン』1987年1月号に掲載される。コマンド選択式のテキストアドベンチャーを作ることができた。同誌1987年10月号には、画像を扱えるようになった『アドベンチャーツクールmkII』が掲載される。
『ウィザードリィ』風3DRPG作成ソフト『ダンジョン万次郎』(PC-8800シリーズ)がログイン1987年4月号に掲載される。「ツクール」の名称は使われていない。
1988年4月 アクションRPG作成ソフト『まみりん』(PC-8800シリーズ)が『ログイン』1987年11月号に掲載され、翌年4月発売。『ダンジョン万次郎』と同じく、「ツクール」という名称は使われていない。名前の由来は間宮林蔵[2]。
1994年4月『ダンジョンマスター』風3DアクションRPG作成ソフト『ダンジョンRPGツクール だんだんダンジョン』(PC-9800シリーズ)発売。
1990年2月 後のRPGツクールシリーズの始祖『Dante』(MSX2) 発売。戦闘以外やることの無かった従来品と違い、物語を演出できるようになる。
1991年『チャイムズクエスト』 DANTE98の前にでたRPG製作ソフトであるが、正確には本シリーズではない。後にこのシステムを使って作られた、松尾芭蕉と河合曾良を主人公とする同人ゲーム『蕉風』がソフトベンダーTAKERUで発売された。
1992年2月 アクションRPG作成ソフト『Dante2』(MSX2) 発売。
1992年12月 『Dante』をPC-9800シリーズに移植した『RPGツクール Dante98』発売。