Netflix作品として初めて日本の映画館で興行的に劇場公開された作品である[13]。 1970年、クレオはメキシコシティのコロニア・ローマで住み込みの家政婦として働き、ソフィアとその夫で雇い主のアントニオ、彼らの4人の子供、ソフィアの母のテレサ、同じく家政婦であるアデラと暮らす。医者であるアントニオはカナダのケベックでの会議のために留守にする。クレオの掃除、料理、子供の送り迎え、就寝と起床といった日常が描かれるのと平行してソフィアとアントニオの結婚関係が希薄化していることが明らかとなる。アントニは一時的に帰宅した後すぐにまたケベックへと発つ。 休暇中、クレオとアデラはボーイフレンドのフェルミンとラモンと共に映画館に行く。映画館の入り口でクレオとフェルミンは映画鑑賞の代わりに部屋を借りることにする。全裸のフェルミンはシャワーカーテンのロッドとポールを使って武術の技をクレオに披露する。後日、2人は映画館で会い、クレオは自分が妊娠している可能性があることをフェルミンに告げる。映画(『大進撃』)の終了間際、フェルミンはトイレに行くと言って席を立ったまま戻らず、クレオが外を探しても見つからない。クレオがソフィアに相談すると医者に連れて行かれ、妊娠が確定する。 ソフィアはクレオ、アデラ、子供達を連れて新年を祝うために友人のアシエンダへ行く。地主も労働者達も最近のこの地域の土地を巡る緊張状態について言及する。パーティの間に森で火事が発生し、年越しに向けて男が歌を唄う後ろで人々は消火活動をする。 街に戻り、クレオは子供達とその祖母を『宇宙からの脱出』を鑑賞するために映画館に連れて行ったところ、若い女と一緒にいるアントニオを目撃する。ソフィアは子供達にアントニオとの別居を隠そうとするが、次男が電話での会話を盗み聞きしてそれを知ってしまう。彼女は父親がまだカナダに出張していると信じている他の子供達に事実を明かさないように次男に頼む。 アデラのボーイフレンドを通じてクレオは野外の武術訓練場でフェルミンを発見するが、彼は赤ん坊の父親が自分であることを認めず、2度と会いに来ないように脅す。 クレオの出産予定日間近、テレサはベビーベッドを見るために彼女を買い物に連れて行く。店への道中で彼女らは抗議のために集まる学生達を目撃する。2人が家具屋を見物している間、路上では抗議団体に警官隊が発砲し虐殺に発展(コーパスクリスティの虐殺
あらすじ
すぐにクレオとテレサは車で病院に向かうが、暴動のせいで走行を邪魔される。到着したクレオは分娩室に向かう途中で会ったアントニオによって励まされるが、彼は言い訳をした後に去る。クレオの子宮からは心音が聞こえず、医者達は手術室で帝王切開するが、死産に終わり、蘇生措置も全て失敗する。医者達は少しの間クレオに赤ん坊を抱かせた後に連れ去って行く。
ソフィアは家のガレージには駐めるには大きすぎたフォード・ギャラクシーを売却してひとまわり小さな車を購入する。彼女はギャラクシーを引き取られる前にトゥスパン(英語版)のビーチへの家族旅行を提案し、傷心のクレオも誘う。旅先での夕食の際、ソフィアはアントニオと別居し、この旅行は父親が私物を自宅から持ち去るためのものでもあると子供達に告げる。ビーチで子供2人が強い波に飲まれて溺れかけるとクレオは泳げないにもかかわらず海に飛び込んで彼らを救出する。ソフィアと子供達が無心の献身を見せたクレオに感謝と愛を告げると、彼女は出産を望んでいなかったことを明かして罪悪感から抜け出す。一家が自宅に戻るとアントニオによって本棚が持ち去られており、彼らは寝室の割り当てをやり直す。クレオがアデルに話が沢山あると言いながら洗濯の準備を始め、その頭上を飛行機が飛ぶ場面で映画は終わる。
キャスト
クレオ - ヤリッツァ・アパリシオ(吹替:塩谷綾子)
ソフィア - マリーナ・デ・タビラ(吹替:八十川真由野)
アントニオ - フェルナンド・グレディアガ
フェルミン - ホルヘ・アントニオ・ゲレーロ(吹替:古川裕隆)
ペペ - マルコ・グラフ(吹替:田中誠人)
ソフィ - ダニエラ・デメサ(吹替:佐野仁香)
トーニョ - ディエゴ・コルティナ・アウトレイ
パコ - カルロス・ペラルタ(吹替:櫻井優輝)
アデラ - ナンシー・ガルシア
テレサ - ヴェロニカ・ガルシア
ラモン - ホセ・マヌエル・ゲレロ・メンドーサ
ゾベック教授 - ラテン・ラヴァー(英語版)