「RNA」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「RNA (曖昧さ回避)」をご覧ください。
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遺伝学
主要項目
染色体
DNA
RNA
ゲノム
遺伝
ヌクレオチド
突然変異
遺伝的変異
概要
リボ核酸(RNA: Ribonucleic acid)は、リボースを糖成分とする核酸である。リボヌクレオチドが多数重合したもので、一本鎖をなし、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルの四種の塩基を含む。 一般にDNA(デオキシリボ核酸)を鋳型として合成され、その遺伝情報の伝達やタンパク質の合成を行う。
歴史詳細は「遺伝子#歴史」を参照
核酸は1868年(一説によると1869年)にフリードリッヒ・ミーシャーにより発見された。細胞核内から発見されたため、核酸と命名された。その後、核を持たない原核生物からも核酸が発見されたが、名称が変わることはなかった。1939年、Torbjorn Caspersson、Jean Brachet、Jack Schultz らによりRNAがタンパク質合成に関与しているという説が提唱された。その後 Hubert Chantrenne はRNAがリボソームに対してタンパク質情報を伝達するという役割があることを解明した。1964年にはロバート・W・ホリーが出芽酵母の tRNA の配列と構造を解明し、1968年にノーベル生理学賞を受賞した。1976年にはバクテリオファージMS2のレプリカーゼ遺伝子のRNA配列が決定された[1]。
構造
核酸塩基核酸の構造と核酸塩基。左:RNA / 右:DNA
RNAの核酸塩基はアデニン (A)、グアニン (G)、シトシン (C)、ウラシル (U) の4種で構成されている。アデニン、グアニン、シトシンは DNA にも同じ構造が見られるが、DNAにおけるチミン (T) がRNAではウラシルに置き換わっており、相補的な塩基はアデニンとなる。チミンとウラシルは共にピリミジン環を持つ非常に似た塩基である。
シトシンが化学分解されるとウラシルが生成されてしまうため、DNAではウラシルの代わりにチミンが用いられるようになった。これによりシトシンの分解により誤って生成してしまったウラシルを検出し、修復することが可能になるなどの利点が生じた。 主に生化学において、生体高分子の特定の官能基をメチル化やアセチル化などで変化させ、機能を活性や反応性を変化させることを「化学修飾」(あるいは単に「修飾」)という[2]。RNAには修飾がなされた様々な修飾RNAが存在し、それぞれが異なる役割を持つ。シュードウリジン(プソイドウリジン, en:Pseudouridine RNAは通常一本の鎖状に連なるポリヌクレオチドであり[3]、RNA鎖上に遺伝子コードがあるものをプラス鎖RNA、相補的なRNA鎖にコードが現れるものをマイナス鎖RNAと呼ぶ。 一本鎖のRNAは自由度が高く高次構造を形成する。 RNAの構造的特徴として、DNAには存在しない 2'位のヒドロキシ基が存在するというものがある。 DNAとRNAはともにヌクレオチドの重合体である核酸であるが、両者の生体内の役割は明確に異なっている。DNAは主に核の中で情報の蓄積・保存、RNAはその情報の一時的な処理を担い、DNAと比べて、必要に応じて合成・分解される頻度は顕著である。DNAとRNAの化学構造の違いの意味することの第一は「RNAはDNAに比べて不安定である」。両者の安定の度合いの違いが、DNAは静的でRNAは動的な印象を与える。 DNAとRNAの化学構造の違いの第一は、ヌクレオチド中の糖は、RNAはリボースで、DNAは2'位の水酸基が水素で置換された2'-デオキシリボースである点にある。このため、DNAではリボースがC2'-エンド型構造を取るが、RNAでは2'位のヒドロキシ基の存在により立体障害が生じ、リボースがC3'-エンド型構造を取る。これに伴って、DNAはB型らせん構造を取りやすく、RNAはA型らせん構造を取りやすくなるという違いが生じる。この結果RNAのらせん構造はメジャーグルーブが深く狭くなり、マイナーグルーブが浅く広くなる。らせん構造についての詳細は、記事二重らせんに詳しいものが載っている。 DNAと比較すると、RNAは一般に不安定である。RNAに存在する2'位水酸基の酸素には孤立電子対が2つあるため、例えば、塩基性条件下、隣接したリン酸は水酸基から求核攻撃を受け、ホスホジエステル結合が切れ、主鎖が開裂するなどDNAと比べて不安定である。この特性から、翻訳の役割を終えたmRNAを直ちに分解することが可能になる(バクテリアでは数分、動物細胞でも数時間後には分解される)。安定RNAでは1本鎖に水素結合を形成し、らせん構造となるなど、多様な二次構造、三次構造を取り、安定性を増している。 構成する塩基にも違いがある。RNAを構成する塩基はA、C、G、Uの4種だが、大多数の生物のDNAではUの代わりにTが用いられる。これは配列情報の同一性を保持するためと考えられる。 というのも、塩基Cは脱アミノ化という反応によってUに変化することがある。最初からUだったものとCから変異したUは(1本鎖のRNAであれば)区別不可能で、元の配列が分からなくなってしまう。これに対しDNAで用いられる塩基Tは、分子の構造的にUに自然に変わることは容易には起こらないので、Uを本来含んでいないDNAであればCが脱アミノ化を起こしても容易に認識できる。以上のことから、Uの代わりにTを用いる方が有利なのでDNAではそれが一般的になったと考えられる。 DNAとRNAの物理化学的性質について。DNAとRNAはともに紫外線である波長260nm付近に吸収極大を持ち、230nm付近に吸収極小を持つ。この吸光度はタンパク質の280nmよりもずっと大きいが、これはDNAとRNAがプリンまたはピリミジンを塩基として有するためである。ただし、二重らせんを形成しているDNAの場合、溶液を加熱するとその吸光度は増す(濃色効果)。これは、DNAは規則正しい2重らせん構造を有しているため、全体の吸光度が個々の塩基の吸光度の総和より小さい(淡色効果)が、加熱により2重らせん構造が解け(核酸の変性)、個々の塩基が自由になり、独自に光を吸収するためである。また、DNAとRNAはアルカリ溶液中で挙動が異なる。RNAは弱塩基でも容易に加水分解するが、DNAは安定して存在する。 RNAは転写という作用によって合成される。転写は専らDNAを鋳型として行われ、そこには複数の酵素が関与する。 DNAを基に転写が行われる場合、DNAヘリカーゼという酵素が2本鎖を一時的に1本鎖に分割し、その1本鎖にRNAポリメラーゼという別の酵素が結合することでDNAに相補的なRNAが合成される。 RNAを鋳型とするRNAポリメラーゼも存在する。例えば、ある種のRNAウイルス(ポリオウイルスなど)はこのようなタイプのRNAポリメラーゼを用いて、自らの持つRNAを増幅させる。また多くの生命体では、この種のRNAポリメラーゼがRNA干渉に必要だということが知られている。 鋳型となる塩基配列には、RNAの合成をどこから始めてどこで終えるかの目印が存在する(プロモーター・ターミネーター)。 伝令RNAは、メッセンジャーRNA、mRNAとも呼ばれ、細胞中でタンパク質合成部位であるリボソームにDNAの情報を伝える役割をするRNAである。遺伝情報をもとにタンパク質が合成される場合には、RNAポリメラーゼの働きにより、DNAに対して相補的な配列を持つmRNAが転写され、次にリボソームにより、mRNAの配列に基づいたタンパク質の合成が行われる(翻訳)。このように、DNAがいったんRNAへと転写され、RNAを鋳型としてタンパク質への翻訳が行われるという、一連の遺伝情報の流れをセントラルドグマと呼ぶ。セントラルドグマはタンパク質が遺伝子産物であることを前提としているため、ノンコーディングRNA遺伝子の場合には当てはまらないと解釈されている。一定の時間が経過すると、mRNAはRNA分解酵素の働きによりヌクレオチドへと分解される。多くの場合、mRNAは短命であるが(大腸菌では約5分ともいわれている)、哺乳類の精子中に見られるように、極端に安定なmRNAも知られている。 運搬RNAは、トランスファーRNA、tRNAとも呼ばれ、タンパク質を合成する翻訳の際に、特定のアミノ酸をリボソーム内部へと導入するRNAである。74-93塩基からなる短いRNA鎖である。アミノ酸結合部位と、mRNAのコドンと水素結合を作るためのアンチコドン部位を持つ。非コードRNA(下記参照)の一種である。 リボソームRNA (rRNA) は、細胞内でタンパク質合成を行うリボソームを構成しているRNAである。
修飾RNA
プラス鎖RNAとマイナス鎖RNA
官能基
DNAとの比較
化学構造の相違
物理化学的性質の相違
生合成詳細は「転写 (生物学)」を参照
生化学的な活性
伝令RNA (mRNA)詳細は「mRNA」を参照
運搬RNA (tRNA)詳細は「tRNA」を参照
リボソームRNA (rRNA)詳細は「rRNA」を参照
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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