RKO
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ただ、複雑な創立以来の大株主の入れ替わりで、オーナー交代による経営危機は脱することができず、特に、1941年12月以降にアメリカも参戦した第二次世界大戦中での観客動員の落ち込みはひどかった。

1948年には億万長者で実業家のハワード・ヒューズが大株主として会社を買収し、数週間の間にスタジオの従業員を3分の2まで減らし、1949年の半年間スタジオの全従業員の思想信条(左翼組合と共産主義)の徹底調査を行っていたが、その間に映画スタジオが閉鎖された。

完成された映画作品も、特に女優と政治に関してはハワード・ヒューズの鶴の一声で再撮影と再編集が強制されてしまった。また、この期間に過去のRKO作品を売却している(のちにテッド・ターナーの手に渡り、現在はワーナー・ブラザース・ディスカバリーの一部門であるターナー・エンターテイメント(英語版)が権利を保有)。

1952年には映画スタジオを完全に閉鎖し1953年には、パラマウント判決(→スタジオ・システム)により映画館部門を売却してしまった。1954年には当時の航空会社部門のトランス・ワールド航空の業績好調により、2400万ドルでRKOの株式をすべて購入して、ハリウッド映画史上初めての個人所有による映画会社とする。

しかし、ヒューズの手にわたって半年後の1955年7月には突如全株式を、2500万ドルでジェネラル・タイヤ・アンド・ラバーの子会社であるジェネラル・テレラジオに売却する。
スタジオの終焉

テレラジオは、RKOが製作した1948年以前の約700本の映画のテレビ放映権を売却して運営資金を調達し、破綻したスタジオの復興を試みるが、ついに1959年3月には倒産する。

RKOの撮影所の不動産は、女優のルシル・ボールとデジー・アルナズの会社「デジールー・プロダクション」の手に渡って、これをもって完全にこの名門スタジオは消滅する。

日本法人は日本RKO映画株式会社(前身は日本RKOラジオ映画株式会社)があり、戦後はディズニー作品の日本に於ける配給を行っていた。アメリカ本社の倒産後にディズニーに売却され、ブエナ・ビスタ映画日本支社(前身は1964年7月に日本RKOから改称した[4]ウォルト・ディズニー映画株式会社→ブエナ・ビスタ映画株式会社)となったが、1977年4月29日に公開された『星の国から来た仲間』(1975年)を最後に1977年秋から[5]、日本での直接配給機構であるブエナ・ビスタ映画日本支社の解散・閉鎖をめぐって労使対立が続いて配給業務がストップし[5]、現存しない。現在のウォルト・ディズニー・ジャパンとは無関係。
現在

大部分の作品の版権は倒産の前後に売却され、現在は大部分の作品の版権をワーナー・ブラザースが保有する。米国では多くの作品の正規版DVDがワーナー・ホーム・ビデオから発売中だが、日本ではなぜか未発売(サミュエル・ゴールドウィン製作分の版権は、米国ではワーナー・ブラザースが、米国以外ではパラマウント・ピクチャーズミラマックス)がそれぞれ保有、こちらも日本では正規版未発売である。ウォルト・ディズニー製作分の作品は、ウォルト・ディズニー・カンパニーが所有しており、こちらは日本でも正規版DVDが発売されている)。なお、著作権の保護期間が50年の国では、大部分の作品がパブリックドメインとなっていることから、現在、一部の作品は激安DVDで発売中。

1981年にRKOのまだ存続していた子会社の一つが共同製作のためにRKOの名前を復活させ、1989年に多くのRKO映画の商標権とリメーク権を新しい所有者に売却した。現在のレイディオ・キース・オーフィアム・エンタテインメントはこの所有者の下で経営されている独立した会社である。
主な作品.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、RKOに関連するカテゴリがあります。「en:List of RKO Pictures films」および「Category:RKOの作品」も参照
1930年代

シマロン

キング・コング

ヴァン・ビューレンのトムとジェリー

男の敵

コンチネンタル/離婚協奏曲

トップ・ハット

有頂天時代

赤ちゃん教育

若草物語

南海の劫火

痴人の愛

ロバータ

乙女よ嘆くな

白雪姫

邂逅

1940年代

断崖

ピノキオ

ファンタジア

リラクタント・ドラゴン

ダンボ

汚名

バンビ

ラテン・アメリカの旅

三人の騎士

聖メリーの鐘

メイク・マイン・ミュージック

南部の唄

市民ケーン

ファン・アンド・ファンシーフリー

偉大なるアンバーソン家の人々

素晴らしき哉、人生!

メロディ・タイム

夜の人々

十字砲火

イカボードとトード氏

ルーム・サーヴィス

キャット・ピープル

アパッチ砦

我等の生涯の最良の年

黄色いリボン

1950年代

シンデレラ

幌馬車

宝島

ふしぎの国のアリス

口紅殺人事件

ピーター・パン

条理ある疑いの彼方に

裸者と死者

1990年代以降

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シェイド

ダウト ?偽りの代償?

25年目の弦楽四重奏

ベアリー・リーサル

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