RDG_レッドデータガール
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RDG レッドデータガール
ジャンル
ファンタジー[1]
小説
著者荻原規子
イラスト酒井駒子
岸田メル(角川スニーカー文庫)
出版社角川書店
レーベルカドカワ銀のさじシリーズ
角川文庫
角川スニーカー文庫
刊行期間2008年7月 - 2017年12月
巻数全7巻(本編6巻+スピンオフ1巻)
漫画
原作・原案など荻原規子(原作)
岸田メル(キャラクター原案)
作画琴音らんまる
出版社角川書店
掲載誌月刊少年エース
発表号2012年12月号 - 2014年9月号
発表期間2012年10月26日 - 2014年7月26日
巻数全5巻
アニメ
原作荻原規子
監督篠原俊哉
シリーズ構成横手美智子
脚本横手美智子
キャラクターデザイン芝美奈子
音楽myu伊藤真澄
アニメーション制作P.A.WORKS
製作「RDG」製作委員会
放送局放送局参照
放送期間2013年4月 - 6月
話数全12話
テンプレート - ノート
プロジェクトライトノベルアニメ漫画
ポータル文学アニメ漫画

『RDG レッドデータガール』(アールディージー レッドデータガール)は、荻原規子による日本ライトノベル。カドカワ銀のさじシリーズ(角川書店KADOKAWA)より2008年7月から2017年12月まで刊行された。挿画は単行本・文庫版共に酒井駒子が担当している。2019年1月時点で累計部数は128万部を突破している[2]

月刊少年エース』(角川書店)にて琴音らんまるによるコミカライズが2012年12月号から2014年9月号まで連載された。

2013年4月から6月にかけてテレビアニメが放送された。キャラクター原案と角川スニーカー文庫版の挿画は岸田メルが担当。アニメーション制作はP.A.WORKS
あらすじ

このあらすじは、原作の小説(全6巻)に基づいて作成している。
RDG はじめてのお使い

鈴原泉水子は、世界遺産の熊野古道・玉倉山の頂上近くにある「玉倉神社」の宮司である祖父・竹臣と暮らしている。両親の大成と紫子は遠くで働いている。泉水子は、目覚めていない『姫神』の力を持つ者として、竹臣、家政婦の末盛佐和、父親の友人の設楽雪政、神官の野々村慎吾らに保護されるように育てられいる。小さいときから力を封印するため長い髪を二本の三つ編みにしており、しばしば玉倉山の頂上で巫女装束で神楽舞を舞う。町の粟谷中学校には野々村が運転する車で通学し、友人は少ない。竹臣に進学について相談すると、大成はすでに東京の高校を決めているという答えであり、泉水子はありえないと反発する。

泉水子が封印の一つである前髪を少し切り、中学校のパソコンをすべて破壊したため、雪政は息子の深行を強引に粟谷中学に転校させる。深行はすぐにクラスになじみ、疎外感を抱えた泉水子に和宮が接近する。修学旅行先の東京でトラブルに遭い、泉水子、雪政、深行は紫子の家に避難する。三つ編み解いた泉水子に『姫神』が憑依し、「この子がわたしの最後の器になる。あと15年ですべてが決まる」と予言する。東京に行って泉水子が変わってしまったことから、力のある神霊である和宮が深行を排除しようとしたとき、泉水子は、「わたしの願いから生まれたのならわたしに従いなさい」と命じる。
RDG2 はじめてのお化粧

泉水子は深行とともに鳳城学園高等部に入学する。学園は、高尾山の北側にあり、自然の残る広大な敷地を有している。中等部と高等部をもつ新しい私立学校であり、1学年は約100名、外国人留学生も広く受け入れている。学生寮における泉水子のルームメイトである宗田真響は、中等部のころから学年1位をめぐって高柳一条と対立している。真響は三つ子であり、弟の真夏は鳳城学園に編入し、もう一人の弟の真澄は小さな頃に亡くなっている。封印の一つであるメガネを外した泉水子は、高柳の意思で動く式神が見えるようになる。高柳の仕掛けた呪いのウェブサイト事件により真夏と真響は神霊の真澄を呼び出し、高柳の式神を一蹴する。

鳳城学園には、未来のために保護すべき人的世界遺産認定のため異能な人たちが集められている。泉水子は、生徒会長の仄香に日舞の稽古に誘われ、師匠の穂高を紹介される。神楽用のお化粧をしてもらっても人前では舞えない泉水子に、深行が何してんだと声をかけると、穂高は不機嫌そうに自分は『審神者』のひとりだと答える。そのとき泉水子の三つ編みがほどけ、『姫神』が現れる。『姫神』は、穂高に「判定者とはそなたではない。選ぶのは泉水子だ」と語り、深行に「泉水子を姫神にさせてはならない」とささやく。深行が思いを巡らしているとき、カラスに扮した和宮が現れ、泉水子のため手を組むことになる。
RDG3 夏休みの過ごし方

鳳城学園祭のテーマは「戦国学園祭」となり、生徒会執行部のメンバーは、宗田家のある涼しい戸隠で夏合宿をすることになる。雪政は戸隠が山伏の力が及ばない霊山であることを心配し、深行を送り込む。真夏は、小さなころから親しんでいた馬のタビが安楽死されたことにより姿を消し、「おれはやっぱり、真澄と同じものになったほうが、真響のそばにいてやれるかもしれない」というメールが届く。真響は、真夏が真澄につれていかれちゃうと怯える。

泉水子は、「今できることを試さないと真夏くんがいなくなっちゃう」と深行に告げ、三つ編みをほどき別の層に入る。真澄が現れ、真夏は絶壁の岩戸の奥にいると言う。泉水子が謡いながら神楽舞いを始めると岩が薄くなっていく。岩戸を開けちゃだめだという声で泉水子が舞を止めると、真澄は真夏に変わっている。そこに真響と深行が近づいてくる。岩戸にはひび割れができており、九頭竜の白い頭が滑り出し、4人は飲み込まれそうになる。そこに紫子が『姫神』となって現れ、「今はお眠り、九頭竜大神」と語りかけると、大蛇は中に戻り、岩の亀裂はふさがっていく。
RDG4 世界遺産の少女

戦国時代の衣装の着付け講習会で、泉水子は、穂高から深行が分不相応な相手だと言われ、なぜか怒りを感じる。泉水子は、お姫様モデルとなり、三つ編みをほどかれ、金襴緞子の打掛を着る。深行の表情が(『姫神』の出現に怯え)凍りつくが、着付け講習会はなにごともなく終了する。しかし、深行が話しかけると唐突に『姫神』が憑依する。『姫神』は、「自分は死んだ人間であり、人類を根絶やしにした。過去に遡り、自分のいる未来へたどり着かない方策を探してきた。しかし、私は抹殺されて世界遺産となり、他の者が人類滅亡の引き金を引いた。そこで私はもう一度、やり直すことにした」と話す。

『姫神』は、深行が和宮と一つになっていることを指摘し、言わなくても従うものなのだと諭す。深行は、泉水子の体を抱きしめ、戻ってこいと呼ぶ。泉水子は自分を取り戻し、しばらくして『姫神』の記憶を思い出し、『姫神』が深行を選んだこと、深行も『姫神』が好きかもしれないと心がひどく乱される。深行は、真響に『姫神』の話を打ち明け、泉水子を世界遺産にしてはいけない、『姫神』を隠すための味方が欲しいと話す。一方、高柳は、学園祭に向け陰陽師たちの力を結集して学園内に別の層を作ろうとする。
RDG5 学園の一番長い日

学園祭が始まり、深行は紫子が送ってきた赤い携帯電話を泉水子に手渡し、使えると思うことが大事だと話す。空にはいつの間にか気球が浮かんでおり、泉水子は頭が重くなる感じがする。泉水子は、陰陽師の結界の中で高柳と数人の生徒にやさしく話しかけられ、高柳に対する敵意は消失する。しかし、高柳が不用意に口にした「相楽」の名前に強く反応し、深行と九字を思い浮かべる。泉水子は、自分の意思が不当に曲げられたことに怒り、式神や気球を消し去る。巨大な衝撃音が走り抜け、学園内の電子機器はすべて使用不能になる。深行と真夏が結界の中に入ると、数人の生徒と高柳の声で話す白い犬がいる。

真澄のいる世界に入った泉水子は、自分が『姫神』の力を使ったことを自覚する。深行は、和宮カラスを呼び出し、高柳犬を連れて別の層に入る。深行が携帯電話で発信すると赤い携帯電話につながる。深行は「来いって言えよ、行くから」と伝える。泉水子が「それなら来て、今すぐに」と叫ぶと、電話からカラスが飛び出す。和宮カラスは、鈴原さんは戸隠のものにならないと宣言し、真澄は姿を消す。カラスは深行に変わり「おれが必要だって言えよ」と言う。泉水子は、「その返事はものすごく大事なことだから今はとっておくね」と答える。和宮カラスの提案で泉水子が神楽を舞うと学園は元に戻る。
RDG6 星降る夜に願うこと

授業が再開される日に深行は現れない。泉水子は動揺し、深行がいないと何も手が付かない自分に気付く。生徒会で仄香は、穂高がだれが一番の異能者かを選ぶ人であると話す。学園祭での出来事により泉水子一択であるが、高柳は異議を申し立て、穂高は泉水子の意向を確認して再判定を認める。深行は、泉水子が『姫神』にならず自分の意思で生きていくための方法を一緒に探してやると話し、泉水子の内側に幸福感が広がる。高柳との術くらべは、あっけなく勝負がつく。しかし、泉水子は、自分は世界遺産になってはならないので、候補は高柳として自分を隠すようみんなに協力してほしいとお願いし、穂高は笑いながら同意する。

留学生のアンジェリカの父親は、生徒会を含めたチームを世界遺産候補に推薦できるかもしれないと話す。中山瑞穂は、海外勢力と手を組んで泉水子と深行を拉致しようとするが、山伏たちが阻止する。玉倉山に戻った泉水子は、保温ポットにココアを入れ、防寒対策をして星見のため山頂に登る。星空に包み込まれていると、神社の方から深行が登ってくる。深行は、ふもとからここまで5時間をかけて登ってきたと言う。泉水子は深行にココアをごちそうする。深行は、泉水子と一緒に泉水子の研究をすることを提案し、まだここまで会いに来たわけを教えていないと言いながら背をかがめて泉水子に顔を近づけていく。
登場人物
主要人物とその関係者
鈴原 泉水子(すずはら いずみこ)
- 早見沙織[3]本作の主人公[4]。「姫神」が憑依する家系に生まれる。両親の仕事の都合で、中学卒業まで熊野の玉倉神社の宮司である祖父と暮らしている。玉倉神社は人里離れたところにあり、中学卒業までは自家用車で送迎してもらうため、家と学校を往復する生活を送っている。人見知りが強く、中学時代に普通に会話できる女子は2人しかいない。高校1年の学園祭で泉水子は「姫神」が憑依する体質ではなく、「姫神」そのものであることが判明する。鈴原家の人々や山伏のグループはそれを知っており、泉水子を大切に保護している。母親の紫子は泉水子が異質なものが見えたり、不用意に覚醒しないように特別のメガネをかけさせ、長い髪を三つ編みにして封印している。それでも、電子機器との相性は悪く、コンピュータは原因不明のフリーズを起こし、携帯電話は数カ月で壊れてしまう。


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