RAVE_(漫画)
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RAVE


ジャンルファンタジー少年漫画バトル
漫画
作者真島ヒロ
出版社講談社
掲載誌週刊少年マガジン
レーベルKCマガジン
発表号1999年32号 - 2005年35号
巻数全35巻
話数全296話
その他全話無休載掲載
アニメ
原作真島ヒロ
監督渡部高志
シリーズ構成岸間信明
脚本岸間信明、十川誠志
隅沢克之、時村尚
吉岡たかを
キャラクターデザイン松島晃
音楽川井憲次
アニメーション制作スタジオディーン
製作TBSRAVE製作委員会
放送局TBS系列(一部地域除く)
放送期間2001年10月13日 - 2002年9月28日
話数全51話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『RAVE』(レイヴ)は、真島ヒロによる日本漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)の1999年32号から2005年35号まで連載された。全35巻が発売され、漫画では「THE GROOVE ADVENTURE RAVE」「RAVE [レイヴ]」、テレビアニメでは「GROOVE ADVENTURE RAVE」というロゴ表記がされており、文字タイトルでもそのように扱われる場合がある。2020年2月時点で累計発行部数は2350万部を記録している[1]
概要

真島の初連載作品である。連載当初のキャッチコピーは「ポップでキュートな冒険ファンタジー」[2]。当時の少年マガジンとしては珍しかったファンタジーを題材とした作品である。さらに、マガジン史上初のオールカラー20ページも掲載された。

1巻ではあとがきに「こんなマガジンらしくない作品を?」と書かれているように、当時のマガジン誌上での流行とはかなり異なる新鋭作家の作品とあって、当初は人気面で苦戦していた。文庫版あとがきにおいて、人気が出始めたのはジークハルトが登場するあたりからだったと語っている。後年真島は、「エンディングは変わらずに、24?25巻ほどで終らせて良かった気もする」と語っている[3]

タイトルを始め、地名や出来事などに音楽用語が使われている場合が多い。
ストーリー

光の聖石レイヴと闇の魔石ダークブリングの戦争により、当時世界の10分の1を破壊したと言われるオーバードライブが起こってから50年後の世界。ガラージュ島に暮らす少年ハル・グローリーは、老人シバと出会う。レイヴの使い手である初代レイヴマスターのシバからレイヴを受け継ぎ、二代目レイヴマスターとなったハルは世界を救う旅に出ることになる。旅の先々での人々との出会い、別れを経て辿り着くのは世界の真実。ハル達の選ぶ答えとは。
登場人物詳細は「RAVEの登場人物」を参照
構成

物語は大きく3つに分けられる。名称は一部を除き便宜上のもので公式なものではない。
第1部
デーモンカード編
ハルがプルーを釣り上げ、レイヴを入手し、エリーやムジカとの出会い、父ゲイルとの再会を経て宿敵キングとの対決までを描く。さらに細かく分類すると次のようになる。

序章

ソング大陸編

魔導精霊力編

キング編

第2部
シンフォニア編
キングを倒し、デーモンカードを壊滅させたハルたちは残りのレイヴを見つけるためにシンフォニア大陸を目指す。新たな仲間ルビーとの出会い、新たな敵ドリュー幽撃団との邂逅が描かれる。シンフォニアでは宿命の敵ダークブリングマスタールシアが登場。壊滅した父キングの組織デーモンカードは息子ルシアによって新生デーモンカードとして再興する。
闇の覇権争い編(ドリュー&オウガ編)
シンフォニアを離れたハルたちはサガの予言に従い南のレイヴを目指す。途中で出会った人魚のセリアにミルデスタへ誘われるが、そこはすでにオウガ率いる鬼神によって壊滅させられていた。さらにドリュー幽撃団が鬼神と同盟を結び、レイヴとミルデスタ、シルバーレイを巡って新生デーモンカードとの三つ巴の戦いに発展する。
星跡編
ドリューを倒したハルたちはかつて星の記憶が存在した星跡の洞窟へ向かい、そこで星の記憶の謎についての一端を知る。直後にドリューのシンクレアを狙ったルシアが奇襲を仕掛け、同じ力を持ったシンフォニアとレアグローブの末裔同士の
一騎討ちとなる。ここでハルとルシアは禁じられた第9の剣を使い、一進一退の決戦の中で星跡が崩壊してエンドレスが復活する。
第3部
時の民編
ルシアとの決戦とほぼ同時期に起こったとされる物語。シンフォニアでハルたちに別れを告げたジークがシンクレアを追って故郷ミルディアンに戻るが、反逆者として捕らえられてしまう。幻影魔導士ニーベルの助けを経て牢を脱出したジークはハジャの真の目的を知り、それを阻止すべく闘う。
魔界編(ハードナー編)
崩壊した星跡を離れたハルたちは資金を稼ぐために舞踊の街リベイラに向かう。しかし、そこに魔導精霊力の使い手エリーがいることがブルーガーディアンズに知れてしまい、解放軍の本拠地へと向かう。そこで解放軍のリーダーユーマとブルーガーディアンズ総帥のハードナーとの因縁が明らかとなり、舞台は魔界へ移り、ハードナーとエンドレスとの融合を防ぐべく、ブルーガーディアンズとの全面戦争へと発展する。
星の記憶編
解放軍に別れを告げたハルたちは最後のレイヴを求めてデルハリア山脈の洞窟で最後の試練を受ける。ここで正式にハルは二代目レイヴマスターとして認められるが、初代のシバがその犠牲となる。その後ダークブリングの正体が明かされ、エリーの記憶を求めて52年前のシンフォニア王国へと飛ぶ。そこでエリーの記憶とジークハルトの正体が明かされ、現代で最後の戦いに向けた決意を新たにする。しかし、その矢先でハルに第10の剣が存在しないことを知ったムジカは自ら命を懸けて第10の剣を打ち、これをハルに託す。そしてルシアによって星の記憶の扉が開かれ世界は崩壊への一途を辿る中、かつての仲間達の援護でハルたちは最後の戦いへと向かう。
重要な語句
レイヴ(ホーリーブリング)
魔石ダークブリングに対抗するべく創られた聖石。ダークブリングを破壊することができる。もともとはホーリーブリングという名前だったが、レイヴを創ったために死んだとされた製作者のリーシャ・バレンタインを忘れないようにと、彼女の名と姓の最初と最後の文字 (ReshA ValentinE) を取ってレイヴ (RAVE) に改名された。5つのレイヴはそれぞれ以下のような性質を持つ。
十字のレイヴ(仮称)
[4]
レイヴの本体。もともとレイヴはこの形が基本であり、リーシャの死後(正確には封印後)にそれぞれの5つの能力が独立した聖石となった。これを握って何かを殴ると爆発を引き起こし、また知識のレイヴが無くともTCM第二の剣エクスプロージョンを発動させることができる。普段はTCMの同型の部分にはめ込まれている。石の部分に描かれているのはシンフォニアの紋章である。作者は単行本の中で、十字のレイヴにも正式な名前があるがそれをいうと物語の結末にかかわるためいえないと発言している。
知識のレイヴ
闘いでのレイヴの使用方法を直接レイヴ使いの脳へ深い知識とともに植えつける能力を持つ。肉球の意匠が刻まれている。作中ではTCMの第9の剣までの各形態についてハルに深い知識を与え、剣を覚醒させるきっかけを起こした際に変化させる能力が見られた。
闘争のレイヴ
レイヴの使いであるプルーに秘められた能力を引き出す作用を持つ。これにより、プルーは爆風などを切り裂き、敵の攻撃を回避・無効化することができる。ただし、この状態は短時間で解除され、プルー自身も一時的に力を失ってしおれてしまう。羽の意匠が刻まれている。シバがオーバードライブから生還できたのは、このレイヴによってプルーがシバへの直接的な爆撃を避けたことによるものだと思われる。非常に有用だが、作中でハルは少ししか使わなかった。
未来のレイヴ
予言者サガ・ペンドラゴンとの通信機能を持つ。牙の意匠が刻まれている。冒険の上でサガの情報が鍵を握っていることも多く、これから起きるであろうことのすべてを知るサガとの通信機能を意図的にリーシャは付けていたようである。ただしサガ自身の性格のためにハル達が振り回されてしまうというギャグ的展開も見られ、作中でも役立たずのレイヴとして捨てられかけたことすらあった。
真実のレイヴ
すべての真実を映し出すレイヴ。尻尾の意匠が刻まれており、レイヴ使いの後継者が現れた時に、正当なマスターと認めるか否かを決める役割を持つ。ハルは当初マスターとして認められず、アリスの薬で若返った初代レイヴ使いシバとの、真のレイヴ使いの座を賭けた死闘を展開。最終的にはシバの命と引き替えに認められた。なお、上記5つのレイブはルシアとの決戦を前にエリーによってひとつにされ、外見上は十字のレイヴと同じものとなった。
テン・コマンドメンツ (TCM)[5]
レイヴを埋め込むことで、十の姿に変わる剣。元々は王国戦争時代、ガレイン・ムジカがシバのために造った。最終局面では、エリーがエーテリオンでレイヴの力を最大限まで上げた。シバからハルに託された直後、シュダとの戦いで一度折れ、パンクストリートでガレインによって打ち直される。レイヴェルト完成後、ガレイン製のものはその試し切りのためにハルによって折られた。"テン・コマンドメンツ"とは、英語で「十戒」の意。なお、ルシアの十剣のDB・デカログス(ネオ・デカログス)でも同じ能力を使うことができる。ネオ・デカログスでは接頭詞「闇の(テネブラリス)○○」が付き、従来のものを遥かに上回る威力を発揮する。"デカログス"も古代ギリシャ語で「十戒」を意味する。
第1の剣 鋼鉄の剣「アイゼンメテオール」
通常形態。ハルは普段はいつもこの形態で持ち歩いている。魔法が一切かかっていない形態であり、そのため魔道士との戦いでは威力を発揮する(魔法では物理的な攻撃を直接防げないため)。剣同士の打ち合いの際にも多用されるが、かなりの重量を誇るため振り回すにはそれなりに力が必要になる。その大きさから盾の様に防御にも使われる。基本形態であるために、レイヴの使用が不可能な者であってもこの形態であれば誰でも扱うことができる。また、十字のレイヴがはめられていない状態ではくすんだ色をしており、レイヴが装着されることで本来の状態を取り戻す。
第2の剣 爆発の剣「エクスプロージョン」
斬れないが、爆発させて打撃ダメージを与えられる剣。直接的な殺傷能力がないためハルが最も好んで使う剣だが、自身にもかなりの衝撃が走るので連続では使えない。後半では他の剣との連携でよく用いられた。
第3の剣 音速の剣「シルファリオン」
スピードに特化した超軽量の剣で、高速度での移動と攻撃が可能になり、その速度は一振りで七つの斬撃を放つ。ただし、使用者の体も軽くなり一撃の威力は小さくなる。そのスピードを活かし「エクスプロージョン」など他の剣と連携することで弱点を補うことも可能。音速というのは高速の例えであり実際に音速が出るわけではない。後半は自分自身の高速移動手段として多用された。
第4の剣 封印の剣「ルーン・セイブ」
物質以外の斬れないものを「斬る」剣で、主に魔法防御に用いられる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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