『RAINBOW』
浜崎あゆみ の スタジオ・アルバム
リリース2002年12月18日(CCCD)[1]
2003年3月12日(DVD-Audio)[2]
ジャンルJ-POP
時間71分52秒
レーベルavex trax
プロデュースMAX MATSUURA
専門評論家によるレビュー
AllMusic link
チャート最高順位
週間1位(3週連続、オリコン)
2002年12月度月間3位(オリコン)
2003年1月度月間2位(オリコン)
2003年度年間2位(オリコン)
オリコン歴代アルバムランキング92位
ゴールドディスク
ミリオン(日本レコード協会)
浜崎あゆみ アルバム 年表
Cyber TRANCE presents ayu trance 2
(2002年)RAINBOW
(2002年)A BALLADS
(2003年)
『RAINBOW』収録のシングル
「Free & Easy」
リリース: 2002年4月24日
「H (independent, July1st, HANABI)」
リリース: 2002年7月24日
「Voyage」
リリース: 2002年9月26日
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『RAINBOW』(レインボウ)は、日本の歌手・浜崎あゆみの5枚目のオリジナル・アルバム(「RAINBOW」のAはロゴ表記)。2002年12月18日にavex traxより発売。 オリジナルアルバムでは前作『I am...』からわずか11ヶ月後でのリリースとなる。自身では、初めて歌詞に英語が使われた。 初回盤に封入されているパスワードを使うことによって、期間限定サイトにアクセスすることができ、そこで「RAINBOW」という曲のインストを聴くことができた。曲の感想を募集し、それを浜崎本人が見て、歌詞を付ける企画があった。虹にはいろんな色が混ざり合っていることから、ファンの様々な見方、考え方をかけ合わせて“希望の掛け橋=虹”を作るという浜崎本人による発案のもので、2001年9月11日に発生したアメリカ同時多発テロ事件の爆心地を2002年9月に訪れ、夢・希望への思いを強めたことがきっかけになったという[3]。 当初はその楽曲を2003年第一弾シングルとして発売する予定とアナウンスされていた(封入のチラシより)が、完成した曲は2003年3月12日に発売されたバラードベストアルバム『A BALLADS』に未発表による新曲として収録された。 オリジナルアルバムでは初めてCCCDで発売。なお、CCCDのみの形態でリリースされたフルアルバムは本作のみである。 2003年7月9日には、新たに「RAINBOW」の5.1chを追加収録した「DVD-Audio」盤が発売された(「RAINBOW」以外は2chステレオのまま)。 これまで浜崎の楽曲のアレンジを手掛けてきたHΛLが、梅崎俊春、清水武仁、中野雄太の3人体制になっての参加となった(シングル曲のFree&Easyのみ、佐藤あつしとの二人体制の曲)。収録曲「Over」には佐藤も参加しているが、HΛLとしてではなく、梅崎との共作としてブックレットに載っている。 ジャケット写真の撮影は2002年9月にアメリカのニューヨークで撮影。カメラマン以外はスタジオ入室禁止の環境で行われ、当時の最新CGを加え完成した[3]。 初動は101万枚、前作から約半減となるもオリジナルアルバム4作連続で初動ミリオンを記録(初動ミリオンを記録するのは本作まで)。累計185万枚を売り上げ、2003年のオリコン年間アルバムランキング2位を記録した。 専門評論家によるレビュー CDジャーナルは、「『Voyage』『Free&Easy』といったヒット・シングルを含む5作目。それまでのヘヴィなギター・サウンドから一転、デジタルな音像を多用することによって、“未来”“希望”“光”というモチーフを映像的に描き出すことに成功している。軽やかなポップ感が印象的。」と批評した[4]。 本作についてスタッフは「今回このアルバム『RAINBOW』という作品をまた違った角度から感じてもらいながら、普段雑誌のインタビュー等ではそんなに掘り込まれない、レコーディングワークにおける浜崎あゆみを感じてもらおうと思い、その表現の場をどのようにしようかと考えた中、実際にご購入いただいたみなさまに、この作品とともに触れてもらうのが最も伝わるのだろうと考え、このスペシャルサイトにて記してみました。制作ディレクターである私は今までこのような形で何かを述べたりすることはなかったのですが、今作で感じたこと、そのいくつかはユーザーのみなさんに伝えたいという気持ちが非常に高まるものがあり、これを機に述べてみようと思ったわけです。私が今作(シングル楽曲も含め)の作品づくりの中で最も感じたのは、今まで以上にayuのアイディアによってチャレンジしてみた数々のトライが、楽曲を驚くべき力を持つ方向へと導き、光り始めていったという、そんな場面に最も出会わせてくれたものだったという事実です。具体的な例は全曲解説で見てもらうこととして、これはまさにアーティスト浜崎あゆみという一面はもちろんのことクリエーターとしての側面もさらに洗練され、作品たちに投じられたという現れだと思っています。そしてもうひとつ、アルバム曲レコーディング前半での出来事。いつものようにヴォーカルレコーディングの瞬間まで吟味する詞がようやく完成し、出来上がった歌詞を見たところナント英詞が!! 勢い余った私の質問に対してayu本人は「もうそろそろいいんじゃないかなあ」と普段の様子とは特に変わらず。しかしながらそこには、浜崎あゆみのメッセージは国内マーケットを超越し世界に発信している、もうすでにネクストステップに進み始めているという印象を感じました。いつもに比べて、早い段階で決定したタイトル“RAINBOW”。もしかしたらayuの中ではすでに、このような作品が生まれていくストーリーが構築されていたのかもしれません。そんな意気込みも含めてayu本人の力量と気合いが強く投じられた大傑作『RAINBOW』を聴き親しんでいただけることを祈っています。」と語っている[5]。
解説
アートワーク
売上記録
批評
レビュー・スコア
出典評価
CDジャーナル肯定的[4]
コンセプト
楽曲解説
everlasting dream
本CDのスタートを飾るインスト曲(少し歌詞を入れているため厳密にはインストではない)。作曲とアレンジを担当していたCMJK氏は「NO RAIN, NO RAINBOW ~ 雨(苦悩)がなければ、虹(美しいこと、喜び)は見えない。」と呟き、曲のニュアンスに上記のような雰囲気を融合させたサウンドにより、アルバムのイントロダクションを感じさせる楽曲に完成したという。本人のささやきのような淡々と流れていく言葉たちも、今作のストーリーの広がりを感じさせるものとなっている。本曲について浜崎は「色んなインストがある中で、“1番歌メロっぽい”と思った作品。聴いてすぐに歌を入れたいと思った。詞が自然と浮かんできたんだよね。」と語っている[5]。
WE WISH
本編のスタートを飾る、HΛLアレンジにて仕上がったアタック感のあるアップテンポ曲。サウンドの方向性は今までになかったアプローチを打ち出した仕上がりになっている。詞の世界も含めて浜崎の強いメッセージ性を痛感させている。サビの裏から聞こえる「WE WISH」のカウンターハーモニーなど、サウンドにおける新たなチャレンジが要所にちりばめられており、ニューアルバムでの新たなチャレンジを予感させる曲として紹介している。本曲について浜崎は「『WE WISH』はスゴク強い曲。詞やメロディーだけじゃなくて、ヴォーカルもいつもより強めにちょっと荒い感じで歌ってる。丁寧に言葉を置く感じじゃなくてね。それが特徴かな。」と語っている[5]。
Real me
一般的には曲の肌触りとしてはR&Bテイストにくくられがちではあるが、本人の意識としてはそこに全く固執することなく作られていったという。浜崎自身によるアイディアや詞の力によるアプローチが楽曲全体を包み込み、それらをまさに浜崎あゆみワールドにしてしまう力を信じてこそ表現できた曲としている。ここでの本人のメッセージは“woman”をテーマに、女だからどうという区別を表現する意味合いではなく、あくまで人間として、女は時として戦うもの、強いものという気持ちを提示している。MVはキャストとともに繰り広げられるダンスは一見の価値があるという。本曲について浜崎は「私はあまりコーラスを厚くしたりするタイプではないんだけど、『Real me』はその特有の世界からコーラスがバンバン入ってる感じになってる。だから、その作業にいつもより時間がかかったんだけど、出来上がった時は感動したね。」と語っている[5]。
Free & Easy
26thシングル雑誌「Free & Easy」との紙面タイアップ企画を考えていた際に、雑誌撮影現場で「これで行こう!」と浜崎とプロデューサーで決め込んだいたと言う。HΛLによる壮大でゴシックなアレンジが印象的(たくさんのアレンジャーに手掛けてもらったが、最後にオーダーし、十分な説明がない中で上がってきた彼らのヴァージョンがもっともイメージに近かった)2002年のストーリーのスタートを切った楽曲としている。MVはこの曲のメッセージが吹き込まれた、スケールの大きい仕上がりとしている。本曲について浜崎は「“自由についてくる責任も抱えて生きていける人間になりたい”“そういう言葉が似合う自分になりたい”って、今ayuが感じているコトを描いた『Free & Easy』。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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