PuTTY
PuTTYの設定ウィンドウ
開発元Simon Tatham
初版1998年11月19日 (25年前) (1998-11-19)
最新版0.81[1]
PuTTY(パティ[注釈 1])はSimon TathamがMIT Licence[2](オープンソースソフトウェアライセンスの一種)で開発・公開しているリモートログオンクライアントである。 本ソフトウェアは、下記の機能を有し、SSH・SSH2・telnet・rlogin・TCP・シリアルポート(RS-232・RS-422・EIA-485)の各通信プロトコルに対応している。また、サードパーティーの成果も有って、Windowsのみならず、macOS[注釈 2]やUNIX系からAndroidやWindows Mobileまで、更にはSymbian OSやWindows Embedded Compactも含めて、様々なOSに移植されている。 更に、PuTTY PRIVATE PATCHESやPuTTYrvのように、オリジナルのPuTTYを基に機能追加された版が幾つか存在する。 PuTTYを内部で多重起動して同時に複数の端末に接続できるユーティリティとして、SuperPuttyやPuTTYTabManagerが利用されている。これらは、タブ化され各ウィンドウペインをドッキング自在なユーザーインターフェイスを持ち、一つのウィンドウ内で複数接続からセッション管理まで実行できるのでユーザビリティに優れる。ただし、これらはPuTTYのラッパーとして機能するので、単独での利用はできずPuTTYを組み合わせて用いられる[注釈 3]。SuperPuttyは、バックグラウンドでPuTTYと供にPSCPやWinSCPおよびFileZillaを連携させて、SuperPuttyのGUIユーザーインターフェイスからSCPやSFTPによるファイルを遣り取りでき、また、リモートデスクトップクライアントであるTightVNC PuTTYから派生したアプリケーションとしては、KiTTYやPieTTYなどがある。これらには、PuTTYの特徴を備えたうえで、更に独自の機能拡張が施されている。 SSHクライアントの一種であるmRemoteNG
特徴
ポートフォワーディング機能(X11フォワードを含む)
VT102のほぼ完全なエミュレーション及びxtermやECMA-48端末の制御シーケンスの多くのサポート
詳細なオプション(暗号化や認証に関する設定やトンネリングなど)
接続先毎に異なる設定を保存できる
SCPやSFTPのコマンドラインクライアントユーティリティの付属
Plink: 各プロトコル(ssh・telnet・rlogin)での接続を司るコマンドラインツール
PuTTY: バックエンドにPlinkを用いてサーバーへの接続を行うCUIツール (PuTTY本体)
PuTTYtel: telnetとrloginのみ可能なCUIツール
PSCP: SSHまたはSSH2のサーバーとSCPでファイルを遣り取りするコマンドラインツール
PSFTP: SSH2サーバーとファイルをSFTPで対話的に遣り取りするコマンドラインツール
PuTTYgen: SSHでの暗号通信に必要なRSA暗号やDSAによる公開鍵を作成する
Pageant: SSH認証を行うデーモン(PuTTY・PSCP・PSFTP・Plinkを内部的に使用する)
複数接続
派生版
PuTTYを内包しているもの
CygwinやMSYSでは、PuTTYを基に[4]、minttyが独立して開発されている。XmingはPuTTYをサポートしており、パッケージにはPuTTYのplink.exeも含まれている。
Androidで動作するMobile SSHでは、バックエンドライブラリにPuTTYが使用されている。 日本では、1990年代後半まではTera TermがWindows用端末エミュレータの代表格だった。その後にSSH2の需要が高まったが、Tera Termは一時SSH2をサポートしていなかった。現在はTera TermはSSH2に対応している。PuTTYは登場した1998年当初からSSH1及びSSH2に対応していた。 現在では、有志の日本語化によるPuTTYjpや様々なpatchを適用したPuTTY ごった煮版を基として更に機能が追加されたPuTTY PRIVATE PATCHESやPuTTYrvが広く使用され、Windows環境では代表的なリモートログオンクライアントとなっている。
日本における動向
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 公式には、英単語の"putty"(「充填材」の意)のように"/?p?ti/"と読まれる。
^ パッケージマネージャーであるHomebrewを用いてインストールできる
^ そのPuTTYには、オリジナルのものだけでなく、他の様々な改良版も利用できる。
出典^ "PuTTY 0.81 is released"
^ a b “PuTTY Licence”. 2019年10月20日閲覧。
^ “ ⇒IVT Secure Access”. 2019年10月20日閲覧。
^ “Mintty ? Cygwin Terminal emulator”. 2019年10月20日閲覧。
関連項目「SSHクライアントの比較(英語版)」も参照
プロトコル
SSH
SCP