メインメモリには米国Rambus社開発の次世代メモリ「XDR DRAM」を採用。32ビットバス幅ながらDDR2 SDRAMのデュアルチャンネル転送の2倍のスピードに達するといわれる。I/Oインタフェースは米国Rambus社のFlexIO技術を採用し、HD品質の高精細画像をリアルタイム処理するために必要な転送速度を実現している。CPUにはXDR DRAMメインメモリが直結され、GPUにはGDDR3ビデオメモリが直結されており、NUMA構成を取る。レイテンシ・ペナルティがあるものの、CPUとGPUが相互に他方の専用メモリにアクセスすることも可能である。
SCE Europeが2009年に公開した技術文書によると、ファームウェアのアップデートによりOSのメモリ使用量が減り、ゲームや開発に利用できるメモリ量が70メガバイト(MB)増加した[34]。メインメモリであるXDRが249 MB[注釈 9]、そしてRSXと繋がるGDDRが213 MB[注釈 10]となり、計462 MBがゲームに利用可能になり、50 MBがOSに占有されている状況となった。リリース当初は120 MB占有していたOSが様々な機能追加などを行いながらも大きく軽量化しており、この軽量化はメインメモリであるXDRの解放とボトルネックとされるRSXへの新たな割付が行われる事で、PS3開発をさらに柔軟にした。 ディスクドライブはスロットイン方式を採用し、ディスクはソニーやパナソニックなどが提唱する、当時「次世代DVD」と呼ばれた第3世代光ディスク規格である「Blu-ray Disc(BD)」を採用した。容量8.5 GB(2層)のDVDに比べ、BDは大きい記録容量(25 GB/50 GBが開発済み)を持つため、ゲームが記録容量の制約を受けにくくなった。ゲームによってはDVDでも容量は足りるが、著作権保護などを考慮し、PSN配信作を除く全作品がBDを採用している。PS3はBD-ROMの他にBD-RとBD-RE(ver2.0)の読み出しも可能である。CPRM・AACSに対応、読み取り専用で書き込み不可である。2008年3月のシステムソフトウェア バージョン 2.20で、記録膜に有機色素を採用したLTHタイプBD-Rを正常認識するようになった[35]。BD-XLには非対応。PS2と比べ、DVDでも機能の進捗が見られ、CRPMや全ての素材のDVD±RW、DVD±Rに対応している。 セーブデータ保存にはHDD、メモリースティックの他、SDメモリーカードやコンパクトフラッシュなどのメディアを使用できる。またUSBマスストレージ規格に対応したストレージの接続も可能。その場合は2テラバイト(TB)が上限で、FAT32でフォーマット済みでないと認識しない(Game OS使用時)内蔵HDDは1.5テラバイトまでしか正常認識しない。また、内臓時計もPS2と同様ボタン電池で搭載している。さらに、CECHA/CECHBモデルはOSの根幹にかかわるデータをすべて内臓NANDフラッシュに保存するが、コスト削減のためCECHHモデル以降はOSデータ(10GB以上)もすべてHDD依存となり、HDD認識と最後のバージョンアップ履歴にかかわるデータ、DVD/Blu-ray/PS1用などのリージョンコードのみをPS3本体のフラッシュメモリで保存するようになった。
Blu-rayディスク/ドライブ
ストレージ
カードリーダー/ライター
60 GBモデル(CECHA**)では、本体にメモリースティック、SDメモリーカード、コンパクトフラッシュと3種類のカードスロットが搭載されていて、横置きの場合におけるBDドライブ左に位置するカバーが開くようになっている(搭載していないモデルでは、カバーはついているが開かない)。内部的にはUSB接続だが、PS3上ではSDカード(コンパクトフラッシュ、メモリースティック)のアイコンがXMB上に表示される。メモリースティックのスロットにはメモリースティックDuoもアダプターなしで差し込める。同様にSDメモリーカードのスロットにはminiSDもアダプターなしで差し込める。各スロットにはアクセスランプもある。
HDD
PS3におけるハードディスクドライブ(HDD)は一般的な9.5ミリメートル(mm)厚で5400 rpmの2.5インチシリアルATAである。PS2のようなオプション装備ではなく標準装備である。例外的に2012年に欧州のみでHDD非搭載で代わりに12 GBフラッシュメモリを内蔵した廉価モデルが発売された。市販の1.5 TBまでの2.5インチSATAのHDDに交換可能である[36]。
端子
HDMI端子
HDMI Ver.1.3a規格を搭載し、HDMIにて1080pに対応した製品は、PS3が初めてである[37]。さらにPS3ではHDMI Ver.1.3規格の中でもオプショナル機能であるDeep Color (12bit)、x.v.Color (xvYCC) をサポートしている。[注釈 11]また、HDCPは必須となる。