Pinterest(ピンタレスト)は、ピンボード風の写真共有(英語版)ウェブサイトでユーザーはイベントや興味のあること、趣味などテーマ別の画像コレクションを作成し管理することができる。また、他のピンボードを閲覧して自身のコレクションか「好み」の写真として画像を「リピン」することもできる。アイオワ州ウェストデモイン(英語版)のベン・シルバーマン、ポール・シャッラ、エバン・シャープが創設し、カリフォルニア州サンフランシスコに本拠を置くPinterest, Inc.が運営、インベンターと投資家の小規模集団が出資したCold Brew Labsが管理している[3]。
目次
1 歴史
2 仕様
2.1 ビジネスページ
2.2 ユーザーベース
2.2.1 ユーザー層
2.2.2 成長
3 ビジネス
3.1 著作権のあるコンテンツ
4 評価
4.1 利用規約
4.2 法的地位
4.3 受賞
5 サードパーティの開発者とコンテンツ
6 技術
7 詐欺への悪用
8 関連項目
9 脚注
10 外部リンク
歴史 創設者のベン・シルバーマン(左)。2012年3月のサウス・バイ・サウスウエストインタラクティブカンファレンスにて。
Pinterestは黎明期のソーシャルと同様、デビッド・ガルブレイスによる2005年のプロジェクトであるWistsのような画像ブックマークシステムであり[4]、ユーザーは自身の異なる掲示板で画像の保存やカテゴライズを行うことが可能である。また自分の趣が同じである場合に他ユーザーの掲示板をフォローすることもできる。ポピュラーなカテゴリには旅行、車、映画、ユーモア、ホームデザイン、ファッション、アートがある。
2009年12月よりPinterestの開発が始まり、2010年3月にクローズドβとしてスタートし、次の段階として招待のみのオープンβとして運営した。
シルバーマンは個人的な行動としてサイトに登録した最初の5千人のユーザーに自身の電話番号をメールし、並行して数人のユーザーとのミーティングを行ったと述べている[5]。
立ちあげから9ヶ月でユーザー数は1万人に上った。シルバーマンと数人のプログラマーは2011年夏まで小さなアパートでサイトを運営していた[5]。
2010年初め、Pintarestの出資者らは、ニューヨークに本社を置く雑誌出版社に対してPinterest社を買わないか?と提案し、シルバーマンらと会ってもらおうとした。だがその出版社はシルバーマンらと協議することを拒絶した[6]。
2011年3月初めにiPhone用アプリケーションを公開したが、ダウンロード数は予想を越える数だった[6]。その後iPad対応版も公開された[5]。
同年8月16日、タイム誌は「50 Best Websites of 2011」の1つとしてPinterestを選出した[7]。
9月にはiPhone以外の携帯電話ユーザーに対応したウェブサイトであるPinterest Mobileを立ち上げた[8]。
12月、サイトは最も大規模な10のソーシャル・ネットワーキング・サービスの1つになり、ヒットワイズ(英語版)のデータによれば週あたりの総アクセス数は1100万に上るという[9]。次月にはトラフィックがLinkedIn、YouTube、Google+を抜き[10][11]、さらにTechCrunchによって2011年のベストニューベンチャーに選定された[12]。主な出資者にはジャック・アブラハム、マイケル・バーチ(英語版)、スコット・ベルスキー(英語版)、ビライアン・コヘン、シャナ・フィッシャー、ロン・コンウェイ(英語版)、ファーストマーク・キャピタル(英語版)、ケビン・ハーツ、ジェレミー・ストッペルマン、ハンク・ヴィギル、フリッツ・ランマンがいる。
2012年1月、comScoreによると登録ユーザーは1170万人に上るとされ、1000万人を超えたサイトの中では最速のペースだとしている[13]。
同年3月に開催されたサウス・バイ・サウスウエストインタラクティブカンファレンスにてシルバーマンは刷新したプロフィールページを開発しており近い時期に実装されるだろうと発表した[5]。
同月23日に利用規約(英語版)を改正し、ユーザーのコンテンツを販売する権利を付与する条項を削除し[14]、4月6日より施行された[15]。
エクスペリアンのヒットワイズによると2012年3月時点でアメリカ合衆国において最も大規模なソーシャル・ネットワークになったとされ、LinkedInやTaggedを抜いている[16]。
同年4月、共同創設者だったポール・シャッラが退職し、アンドリーセン・ホロウィッツ(英語版)にて客員起業制度(英語版)を活用したコンサルティング職で働くことになった[17]。
5月17日、楽天がアンドリーセン・ホロウィッツやベッセマー・ベンチャーパートナーズ(英語版)、ファーストマーク・キャピタルと共にPinterestによる15億ドルの評価を元にした1億ドルの増資を主導することを発表した[18][19]。
8月10日、Pinterestの登録に招待が不要となり[20]、14日にはAndroidとiPadに対応したアプリケーションが公開された[21]。AndroidアプリケーションはAndroidスマートフォンやタブレットのコスト、スピード、サイズ全てを考慮したカスタマーデザインで、iPadアプリケーションは「未だにもっと良いPintertestのエクスペリエンス」と評された[22]。
9月20日、新たな技術者としてAmazonからジョン・ジェンキンスを迎え入れた。ジェンキンスはAmazonで8年間技術を牽引し、ツール開発、プラットフォーム解析、ウェブサイトプラットフォームの責任者として務めていた[23]。
10月、新たな機能としてユーザーが攻撃的もしくは不審な行動を取るユーザーに自身のコンテンツを見せたくない場合にそのユーザーをブロックし他のユーザーに報告できるようにした。Pinterestは平和的かつ敬意を払ったユーザーのコミュニティを守るためとしている[24]。また同月、ビジネスアカウントをスタートし、新規登録か既存のパーソナルアカウントからビジネスアカウントに変更できるようにした[25]。
2017年3月、Twitterの共同創業者ビズ・ストーンが率いるQ&AサービスのJellyを株式交換で買収すると発表[26]。
2017年4月、2017年の売上高が前年の3億ドルを67%上回る5億ドルを越えることが報じられた[27]。
2017年9月、月間アクティブユーザーが2億人を超えたと発表[28]。
2019年3月、ニューヨーク証券取引所へ上場を米証券取引委員会へ申請[29]。4月18日にPinterest, Inc.(NYSE: PINS)として上場企業となった[30]。 ユーザーはピンボードと呼ばれるコレクションを通してピンと呼ばれる画像や他のメディアコンテント(ビデオなど)のアップロード、保存、ソート、管理でき[31]、一般的にピンを使って簡単に整理、カテゴライズや他のユーザーを見つけることをコンセプトにしている。Pinterestはパーソナライズされたメディアプラットフォームとして自身のコンテンツだけでなく誰かがアップロードしたピンをメインページで閲覧することが出来る。また、「Pin It」ボタンを使うことで自身の掲示板の1つでお気に入りのピンを保存することも出来る。コンテンツはPinterestの外で探すこともでき「Pin It」ボタンを通して掲示板にアップロードしたコンテンツもウェブブラウザのブックマークバーや[32]ウェブマスターによる直接ウェブサイトでの実装でダウンロードできる。
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