PSR_J0737-3039
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パルサー同士の連星系は、重力波の検出を試みる実験では理想的な対象である[4]。ただし、PSR J0737-3039の重力波による変動は、LIGOでも1アトメートル(10-18m)のオーダーである[5]

また、この減少速度から推定すると、PSR J0737-3039は、8500万年後には互いに衝突すると予想されている[4][6]。このことは、以前考えられていたものより、中性子星同士の連星の衝突頻度が高いということを示している[4]。これは重要で、中性子星同士の衝突が、などの重元素を生み出しているという理論があるからである。中性子星同士の衝突は、宇宙最大の高エネルギー現象の1つであると推定されており、中心部の温度は1兆℃まで加熱されると推定されている[7]。衝突後、大きな中性子星になるのか、それともブラックホールへと重力崩壊するのかは分かっていない。

PSR J0737-3039は、偶然にも地球から見てを起こす。これは、パルサーの強い磁気圏に捕らわれたプラズマによって、パルスがさえぎられる事によって起こる。この食は30秒ほど継続する。ただし、Bは磁気が弱いため、Aの食は完全ではなく、パルスが少し漏れる事が分かっている[3]
発見

PSR J0737-3039は、2003年にオーストラリアパークス天文台で発見された。当初はミリ秒パルサーとパルスを放出しない中性子星との連星である[2]と考えられていたが、二度目の観測でパルサー同士の連星系であることがわかった。
似たような連星系

PSR B1913+16:パルサーとパルスを放出しない中性子星の連星系。

PSR B1620-26:パルサーと白色矮星の連星系。

PSR J1719-1438:パルサーと恐らく白色矮星の残骸と推定されている太陽系外惑星の連星系。

SDSS J065133.338+284423.37白色矮星同士の連星系。重力波の存在が間接的に観測された。

かに座HM星:白色矮星同士の連星系。強い重力波を放出していると推定されている。

関連項目

重力波

パルサー

出典^ a b c PSR J0737-3039 - SIMBAD
^ a bFirst Double Pulsar Found - CSIRO
^ a b c d e fThe first double pulsar - CSIRO
^ a b cAn increased estimate of the merger rate of double neutron stars from observations of a highly relativistic system
^The Double Pulsar - how was it discovered and why is it important?
^First-Known Double Pulsar Opens up New Astrophysics - Jodrell Bank Centre for Astrophysics
^ 『NHKスペシャル 宇宙 未知への大紀行 第3巻 百億個の太陽』 NHK「宇宙」プロジェクト編 ISBN 978-4-14-080593-0


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