しかし、プリプロダクションに入る直前に20世紀フォックスから脚本を書き換えるように求められ、ピーター・ジャクソンとフラン・ウォルシュが脚本に加わり、時代背景がルネサンス期に変更された。ストーリーも、「猿の指導部が人類を保護するリベラルな猿類と彼らが創造する芸術を弾圧する」という内容に変更された。製作側はロディ・マクドウォールを起用するためにレオナルド・ダ・ヴィンチをイメージしたキャラクターを設定し、マクドウォールは出演を快諾した。しかし、ジャクソンからマクドウォール起用を聞いた20世紀フォックス幹部は猿の惑星シリーズのファンではなかったため、マクドウォール起用に乗り気ではなかった[6]。 1993年、20世紀フォックスはドン・マーフィー
オリバー・ストーンの企画
当初のヘイズの脚本では次のようなストーリーとなっていた。「近未来の人類社会では、人類はペストによって絶滅寸前にあった。遺伝学者ウィル・ロビンソンは、ペストは旧石器時代に遺伝的に組み込まれたものだと論じ、妊娠中だった同僚ビリー・レイ・ダイヤモンドと共に石器時代にタイムスリップして原因を探ろうとした。そこで二人は、人類がドレイク将軍の率いる進化した猿類と生存戦争を繰り広げている事実を知り、その中で二人はアヴィという次の進化の段階を経た人類の少女を発見する。戦場の中で、二人は猿類が人類を死滅させるウイルスを開発したことを知り、二人は協力してウイルスからアヴィを守り、未来の人類の生存を確保する。人類を守った後、ビリー・レイは男児を出産し、アダムと名付けた」[8]。
脚本を読んだピーター・チャーニンは、「私が読んだ脚本の中で最良のものだ」と絶賛した[8]。チャーニンは『Return to the Planet of the Apes』の続編やスピンオフのテレビドラマの製作に期待していた[10]。1994年3月にはアーノルド・シュワルツェネッガーのロビンソン役での起用が決まった。また、特殊メイクにはベイカーの代わりにスタン・ウィンストンを起用し、監督にはフィリップ・ノイスが起用された[7][10][11]。しかし、20世紀フォックスはヘイズの脚本に対するストーンの解釈に不満を抱いた。マーフィーは「テリーは『ターミネーター』を書き、フォックスは『原始家族フリントストーン』を望んでいた」と述べた[8]。20世紀フォックスはコメディ要素を盛り込むように求めたが、ヘイズはこれを拒否したため解雇され、ノイスも『セイント』製作のため1995年12月に監督を離れた[7][8]。