出版事業は、企業直販向けの部門と、書店・一般向けの部門に分かれる(直販の出版物も、注文をすれば一般の読者も手に入れることができる)。前者の直販部門の編集部は京都にあり、通常の書籍、雑誌の編集部は東京に置かれている。京都と東京を拠点に教育研修事業も手がけるが、社員教育用書籍などの面で出版事業との接点は少なくない。教育研修事業は、松下幸之助の人材育成手法や哲学(人間観)を中核に据え、人間力の向上をめざすとしている[5]。
年間の出版点数は600点を越え、出版社別の年間発行点数ランキングでは常時トップ10入りしている。月刊誌から単行本、PHP文庫、PHP新書など数多くのラインアップを持ち、内容も多岐に渡っている。一般書では概して保守的な内容のものや精神論的なものが目立つ。出版物の大部分を占めるビジネス分野では、社会的に一定の影響力を持つ規模の出版社が慎重になる成功哲学や自己啓発書、斎藤一人に代表される引き寄せの法則や疑似科学本なども多く手がける。また、児童書や文芸書も発行している。
代表作は松下幸之助の『道をひらく』など。2000年代だと2005年に『頭がいい人、悪い人の話し方』(樋口裕一(著))が250万部を越えるミリオンセラーになり、2009年には直木賞受賞作品(山本兼一『利休にたずねよ』)を出した[6]。また、限定ルート流通で(大抵は生協の組合員向けとなっている)実用書も刊行している。2013年11月1日に「美と知と抒情を愛する人に贈る文藝雑誌」として「mille(ミル)」を創刊したが[7]、創刊号で廃刊となった。
同社の経営目標は、前述のPHPの理念を「普及」させることであるため、他の出版社で言う「営業部」「販売部」は「普及部」と呼ばれ、それに属する従業員は「普及員」と呼ばれる。PHPの理念に沿った自己啓発系の新進の著作者による出版や雑誌記事が多いため、出版・発刊後に脱税などを含む著作者の不祥事に見舞われることが少なからずあるが、自己啓発セミナー開催中に死亡事故を起した著作者の新書は実質絶版とするなどの対策をとっている[要出典]。
政治・経済・歴史・思想・宗教・比較文化等の人文社会科学部門の著作、論文を対象にした山本七平賞を主催している[8]。 選書
主な刊行物
PHPビジネス選書
新書
PHPハンドブックシリーズ
児童文学(PHP創作シリーズ)
ゆうれいシリーズ
絵事典シリーズ
大図鑑シリーズ
PHPジュニアノベル
その他
京都しあわせ倶楽部
雑誌
のびのび子育て
PHPスペシャル
デジタルコンテンツ
電子書籍[注 2]
モバイルアプリ[注 3]
脚注[脚注の使い方]
注釈^ 歴代の社外取締役はほぼ全てが松下電気産業→パナソニックに籍を置く社員。
^ デジタル・電子書籍 。PHP研究所 PHP INTERFACE
^ ⇒[1]
出典^ ⇒『政策研究Highlight』 (PDF)
^ “会社案内”. PHP研究所. 2017年11月18日閲覧。
^ a b c d e “沿革”. PHP研究所. 2017年11月18日閲覧。
^ a b ⇒「新しい人間観」の考察 -その発想の原点を探る- - 松下政経塾 塾生レポート。
^ ⇒PHP INTERFACE「人材育成のポイントは人間力の向上」
^ 「第140回直木賞は2作同時受賞!」 All About、2009年1月15日。
^ ⇒mille(ミル)2013-2014 Autumn / Winter no.0 - PHP INTERFACE。
^ 「 ⇒山本七平賞の概要」 PHP研究所、2009年2月22日閲覧。
関連項目
松下幸之助商学院
松下幸之助
自己啓発セミナー
コーチング
外部リンク
PHP研究所 PHP INTERFACE 公式ウェブサイト
公式facebook
公式twitter
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