PDIA3
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PDIA3

PDBに登録されている構造
PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj

PDBのIDコード一覧

2ALB, 2DMM, 2H8L, 3F8U


識別子
記号 ⇒PDIA3, protein disulfide isomerase family A, member 3, ER60, ERp57, ERp60, ERp61, GRP57, GRP58, HEL-S-269, HEL-S-93n, HsT17083, P58, PI-PLC, protein disulfide isomerase family A member 3
外部IDOMIM: 602046 MGI: ⇒95834 HomoloGene: 68454 GeneCards: PDIA3

遺伝子の位置 (ヒト)

染色体15番染色体 (ヒト)[1]

バンドデータ無し開始点43,746,394 bp[1]
終点43,773,279 bp[1]

遺伝子の位置 (マウス)

染色体2番染色体 (マウス)[2]

バンドデータ無し開始点121,244,256 bp[2]
終点121,269,168 bp[2]

遺伝子オントロジー
分子機能? ⇒disulfide oxidoreductase activity
? ⇒isomerase activity
? ⇒血漿タンパク結合
? ⇒phospholipase C activity
? ⇒cysteine-type endopeptidase activity
? ⇒RNA結合
? ⇒protein disulfide isomerase activity
? ⇒identical protein binding

細胞の構成要素? ⇒endoplasmic reticulum lumen
? ⇒焦点接着
? ⇒メラノソーム
? ⇒ミエリン鞘
? ⇒cell surface
? ⇒小胞体
? ⇒エキソソーム
? ⇒細胞核
? ⇒phagocytic vesicle
? ⇒recycling endosome membrane
? ⇒細胞外空間
? ⇒ペプチドローディング複合体

生物学的プロセス? ⇒protein import into nucleus
? ⇒antigen processing and presentation of peptide antigen via MHC class I
? ⇒protein folding in endoplasmic reticulum
? ⇒cell redox homeostasis
? ⇒response to endoplasmic reticulum stress
? ⇒protein retention in ER lumen
? ⇒フォールディング
? ⇒positive regulation of extrinsic apoptotic signaling pathway
? ⇒シグナル伝達
? ⇒タンパク質分解
? ⇒antigen processing and presentation of exogenous peptide antigen via MHC class I, TAP-dependent
? ⇒cellular response to interleukin-7

出典: ⇒Amigo / QuickGO

オルソログ
種ヒトマウス
Entrez


2923


14827

Ensembl


ENSG00000167004


ENSMUSG00000027248

UniProt


P30101


P27773

RefSeq
(mRNA)


NM_005313


NM_007952

RefSeq
(タンパク質)


NP_005304


NP_031978

場所
(UCSC)Chr 15: 43.75 ? 43.77 MbChr 15: 121.24 ? 121.27 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ

閲覧/編集 ヒト閲覧/編集 マウス

PDIA3(protein disulfide isomerase family A member 3)もしくはERp57、GRP58は、ヒトではPDIA3遺伝子にコードされるイソメラーゼである[5][6][7]。このタンパク質は小胞体に局在し、レクチンシャペロンであるカルレティキュリンカルネキシンと相互作用して、新たに合成された糖タンパク質フォールディングを調節する。レクチンシャペロンとこのタンパク質との複合体は、糖タンパク質基質のジスルフィド結合の形成を促進することでタンパク質のフォールディングを媒介していると考えられている[8]
構造

PDIA3タンパク質は、a、b、b′、a′という4つのチオレドキシン様ドメインから構成される。a、a'ドメインはCys-Gly-His-Cys活性部位モチーフ(それぞれC57-G58-H59-C60、C406-G407-H408-C409)を持ち、触媒活性を有する[9][10]。b、b′ドメインには正に帯電したカルネキシン結合部位が存在し、高度に保存された残基(K214、K274、R282)がカルネキシンのPドメインの負に帯電した残基と相互作用する。結合部位の大部分はb′ドメインによって構成されるが、bドメインのβ4-β5ループによる接触(K214)によって相互作用は強化される[10]。触媒モチーフのN末端のシステインと基質の間で一過的にジスルフィド結合が形成され、そしてC末端のシステインがN末端システインを攻撃することで結合が切断されて基質は放出される[9]
機能

PDIA3はプロテインジスルフィドイソメラーゼ活性を有するチオール酸化還元酵素である[7][9]。また、PDIA3はMHCクラスI分子のペプチドローディング複合体(英語版)(PLC)の一部を構成する。PLCは抗原の最終的なコンフォメーションの形成や小胞体から細胞表面への輸送に必要不可欠である[9][11]。PDIA3はカルレティキュリンやカルネキシンなどのレクチン型シャペロンと相互作用し、新たに合成されたタンパク質のフォールディングを調節する。PDIA3はジスルフィド結合の形成を促進することでタンパク質のフォールディングに関与し、カルネキシンは基質を触媒システイン残基に隣接して配置する過程を促進していると考えられている[8][9]。この機能はmTORC1を活性化する酸化還元センサーとしての作用を可能にしており、mTOR複合体の組み立てによる酸化損傷への適応を媒介する。骨の低酸素微小環境などにおいて、PDIA3はこのようにして酸素濃度に応じた細胞成長と細胞死を調節している。さらに、PDIA3はβアクチンビメンチンなどの細胞分裂細胞骨格と関係したタンパク質と複合体を形成してTUBB3(英語版)のフォールディングや微小管キネトコアへの適切な接着を制御することで、骨での細胞固定を活性化する。PDIA3はSTAT3シグナル伝達など、サイトカイン依存的なシグナル伝達にも関与している[12]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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