PAL
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「PAL」のその他の用法については「PAL (曖昧さ回避)」をご覧ください。
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}この項目ではを扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。アナログテレビ放送形式(PALは青色■)

PAL(: phase alternating line、位相反転線)とはカラーコンポジット映像信号の規格である。

開発した西ドイツ(当時)を中心にヨーロッパASEAN諸国の大部分、中東の大部分、アフリカの一部、ブラジルオーストラリアなどで採用されている。

日本の国際テレビ放送では、海外向けテレビ国際放送NHKワールドTVでは本国で採用されているNTSC方式に加えてPAL方式を日本で唯一採用している。
特徴

PALはドイツのヴァルター・ブルッフ(ドイツ語版)によって開発され、1967年に最初の放送が始まった。名が表す通り走査線毎に色信号の位相を反転しており、ある程度の位相エラーを自動的に補正して色を出すことが出来る。NTSCでは受信機の色合い補正を手動で行う必要があり、これが技術者がジョークとしてNTSCを never twice the same color(二度と同じ色は出ない)と言ったり、PALを perfect at last(ついに完全に)とか peace at last (ついに安らぎが)と言ったりする理由である。しかし、位相エラーが大きいときには補正が利かなくなり、Hanover bars(ハノーファー・バーズ) と呼ばれる縞模様を出して破綻する。なお、現在はこれを補正する規格に変更されている。

テレビ放送の歴史的経緯としては、まず白黒放送が始まり、その映像信号および放送波と後方互換および前方互換を持つような仕様のPAL、NTSCカラー等のカラー規格が制定された。

白黒放送の段階で世界各国のテレビ放送の規格は、日米を中心とする走査線525本・毎秒60フィールドの規格と欧州を中心とする走査線625本・毎秒50フィールドの規格に分かれていた。後に制定されたカラー放送規格では、米国でNTSCが、欧州の大部分でPALが採用されたため、PAL方式のカラー放送は、走査線625本・毎秒50フィールドが多数派ではあるが、PALはあくまでもカラー信号に関する規格であって、走査線やフィールド数まで規定している訳ではない。例えば、白黒放送に米国方式を採用していた南米地域は、カラー信号規格はPALを採用したので、走査線525本・毎秒60フィールドのPAL方式も存在する。

通常のPALは、1フレームあたり625本の走査線で1秒当たり25フレームの信号で放送され、NTSC同様飛び越し走査による表示を行う。各フレームは2つのフィールドで構成され、各フィールドは1フレームの約半分の走査線で構成される(片方は偶数ラインで、もう片方は奇数ラインで構成される)。フィールドは伝送され連続して表示される。1秒あたり50フィールドで表示されることになる。この構造は、フリッカー防止と帯域幅節約との妥協案で生まれた。

PALには多くのバリエーションがある。PAL-MはNTSCとPALの混合とでも言える規格で、走査線525本で60Hzとなり、ブラジルで使われている。PAL-NはPALを狭帯域で使う規格でアルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイで使われている。PAL-Iはイギリスで使われている方式である。その他のPALを使うヨーロッパの国では、PAL-B/Gという規格が使われている。PAL60という規格は、NTSCのように1秒間に59.94フィールドを表示している。これは正式な放送規格としては存在しないが、NTSCで録画されたVTRやDVDをPALのTVで表示するために考案され、広く利用されている。
PAL信号の詳細

PAL-B/G の場合、次の特性がある。

水平同期は以下の通りである。

パラメータ値
帯域幅5 MHz
水平同期特性負
各ラインの合計時間64.000 
μs
フロントポーチ(A)1.65+0.4
?0.1 μs
同期パルス (B)4.7±0.20 μs
バックポーチ (C)5.7±0.20 μs
アクティブ (D)51.95+0.4
?0.1 μs

(合計水平同期時間12.05 μs)サウンドキャリアと組み合わせてRFキャリアに変調する前に、システムMおよびNで使用されるコンポジットビデオ(CVBS)信号。

垂直同期は以下の通りである。

パラメータ値
バーティカルバー312.5 (合計625)
有効なバーティカルバー288 (合計576)
垂直同期極性負 (バースト)
垂直周波数50 Hz
同期パルス長 (F)0.576 ms (バースト)[1]
アクティブ(H)18.4 ms

(合計垂直同期時間 1.6 ms)

PALはインターレスであり、2つのフィールドを合わせて完全な画像フレームになる。

ルミナンス, Y {\displaystyle Y} は赤、緑、青( R ′ G ′ B ′ {\displaystyle R'G'B'} ) signals:の信号から生成される。

Y = 0.299 R ′ + 0.587 G ′ + 0.114 B ′ {\displaystyle Y=0.299R'+0.587G'+0.114B'}


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:28 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef