株式会社ピーエーワークス
P.A.WORKS Co.,Ltd.
本社
種類株式会社
略称PA
本社所在地 日本
〒939-1835
富山県南砺市立野原東1508番地8[1]
.mw-parser-output .geo-default,.mw-parser-output .geo-dms,.mw-parser-output .geo-dec{display:inline}.mw-parser-output .geo-nondefault,.mw-parser-output .geo-multi-punct,.mw-parser-output .geo-inline-hidden{display:none}.mw-parser-output .longitude,.mw-parser-output .latitude{white-space:nowrap}北緯36度30分7.3秒 東経136度52分21.5秒 / 北緯36.502028度 東経136.872639度 / 36.502028; 136.872639
株式会社ピーエーワークス(英: P.A.WORKS Co.,Ltd.)は、日本のアニメ制作会社。略称は「PA」。商号としてはカタカナだが、主に「P.A.WORKS」と表記される。
概要・沿革東京P-10スタジオ(制作・演出部門)旧本社が入居していた南砺市起業家支援センター(JECビル)
タツノコプロ出身でProduction I.Gでプロデューサーを務めた堀川憲司が、ビィートレイン[注 1]の取締役を経て、富山県東礪波郡城端町(現:南砺市の一部)で越中動画本舗株式会社(えっちゅうどうがほんぽ)を2000年11月10日に設立した[2]。2002年1月1日に株式会社ピーエーワークスに商号変更した[2][注 2]。P.A.WORKS は「Progressive Animation Works」の略である[4]。
設立の経緯は、堀川が家族との約束から富山へ戻る際、地元に制作会社を探しても見つからず、自らスタジオを立ち上げたのだという[5]。
設立時、行政側から社屋として廃病院を改築した建物「南砺市起業家支援センター」の斡旋[6]やケーブルテレビを利用したブロードバンド通信環境整備などの支援を受けている。また、福利厚生の一環としてアニメーターを対象に寮を整備している。
設立後はテレビゲームのムービーパートの制作のほか、テレビアニメではプロダクション・アイジーやボンズ制作作品のグロス請けを主とした。2008年の『true tears』が初の元請制作アニメとなった[2]。
首都圏以外に本拠地を置きながら、アニメーションの元請制作を手がける企業の一つである。また、中小企業庁主催の「ちいさな企業未来会議」にクリエイティブ産業のコアメンバーの一社として参加している[7]。
2016年、会社設立15周年を機に、東海北陸自動車道城端サービスエリアに隣接する桜ヶ池ハイウェイオアシス内の、南砺市が提供する企業誘致用地に移転した[8]。
ファンとの交流の一環として、2012年より、その時期に放送されているアニメのオリジナルイラストがプリントされた「年賀状」「春便り」「暑中見舞い」を送っている[9]。2020年には、ファンとの新しい関わり方を目指すとして、制作過程の公開やスタッフとファンの交流などを行うオンラインサロン「P.A.SALON」を開設した[10]。P.A.SALONのP.Aは「Playful Adventure」の略である[11]。
2018年4月、電子書籍専門レーベル「P.A.BOOKS」の立ち上げを発表。第一弾作品として、同年5月に『true tears』のノベライズ版を刊行した。作品は各主要電子書籍サイトで購入することができる[12]。
2020年11月に設立20周年を迎えたのを記念し、これまで手掛けてきた作品のオープニング曲とエンディング曲を集めたコンピレーション・アルバム『P.A.WORKS 20th Anniversary Theme Song Collection』が、2021年3月17日にランティスから発売された[13][14]。
2024年1月1日に発生した令和6年能登半島地震では、富山県でも非常に大きな揺れがあったが、翌日の会社公式X(旧twitter)で、富山本社に大きな被害はなかったと報告された。 2023年時点、富山本社スタジオと東京P-10スタジオ(東京都小平市学園西町)の2拠点体制である[1]。富山本社ではクリエイター(作画・3DCG)が活動しているほか、演出・制作部門の一部が活動している。一方、東京P-10スタジオでは演出・制作部門のコアメンバーが活動している[15]。 演出・作画部門は演出作業のほか、作画監督・原画をメインとするスタッフが所属している。2021年時点における同社の人材確保の目標は、1つの作品の中で演出と作画の7割を社内にて内製で制作すること。これは、代表の堀川曰く、スケジュール管理とクオリティ管理が十分に安定できる割合とのこと。2021年時点では作品にもよるが、割合の多い作品の場合は1作品全体における原画の約5割程度が所属スタッフにより内製されている[16]。 一方で動画の工程に関しては2018年時点で動画部門を廃止した影響で、現在は動画検査を担当する数名ほどの動画マンしか所属していない。これは、新人動画マンへの給与面の問題があったほか、制作部のスケジュール管理能力の問題から、社内動画マンは海外のグロス請けスタジオに外注した動画のリテイク対応に時間を取られて自分たちの動画作業を行う時間が確保できない状態が続いたため、2018年に動画部門の廃止を決めた。また、社内の原画マンや作画監督のスケジュール管理の安定化を優先したことも影響している。2021年現在は最終工程までクオリティーを保つという現場体制を整えるため、将来的に動画部門を復活させる計画を立てている[16]。 2020年以降の元請作品では、動画の工程を韓国のアニメ制作会社DR MOVIEが主に担当しており、動画工程のほか仕上げ(色彩)工程の一部下請けも担当。また、各話制作協力として話数単位のグロス請けを行うこともあり、作画監督・原画・動画・仕上げの工程をDR MOVIEで一手に担当することもある[注 3]。 仕上げ(色彩)、撮影、背景美術に関しては社内に部門は設けておらず、外注の専門スタジオに発注している。 全ての元請作品で、仕上げをステラ・ロード(スタジオ・ロード)、撮影をT2 studioが担当している。 背景美術は多くの制作作品で美術スタジオのスタジオ・イースター[注 4]やBamboo[注 5]、GREEN(スタジオなや)[注 6]が担当しており、映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』ではスタジオ・イースターとBambooが共同で美術制作を務めた。その他、共同クラフト[注 7]、草薙[注 8]が背景美術を担当したこともある。 美術監督として『Angel Beats!』以降、東地和生を起用することが多い[注 9]。東地が制作作品に参加するときには、東地がP.A.WORKSの東京スタジオ内に入り監督と共に作業を行っている。また、入射光などの光と影の演出にこだわるために外注している撮影作業に関しては、東地の方から監督の意向を撮影スタッフに細かく伝え、美麗な背景美術に定評のあるP.A.WORKS作品を支えている[17]。
制作体制