Ouya
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OUYA

開発元OUYA, Inc.
種別据置型ゲーム機
世代第8世代
発売日 2012年12月28日(開発者)
2013年3月28日(後援者)
2013年5月(直販)
2013年6月25日(小売)
標準価格99.99USドル
売上台数60,000台[1]
OSAndroid 4.1 Jelly Bean
CPUARM Cortex-A9 クアッドコア 1.6GHz
メモリ1GB DDR3
ストレージ8GB 内蔵フラッシュメモリ
ディスプレイHDMI 1080p, 1080i, 720p
グラフィックNVIDIA Tegra 3 T33
コントローラ入力Bluetoothゲームパッド
タッチパッドゲームパッドに搭載
外部接続Wi-Fi 802.11 b/g/n
Bluetooth LE 4.0
イーサネットポート×1
USB 2.0×1
Micro USB×1
電源ACアダプタ 12V 2A
サイズ75mm(W)×75mm(D)×82mm(H)
重量300g
ウェブサイト ⇒www.ouya.tv

OUYA(ウーヤー, 発音: [?u??j??] OO-yah[2])はAndroid搭載の家庭用ゲーム機である。

当初は2013年6月4日に小売開始予定だったが、生産上の理由により6月25日に延期された[3][4]。直販予約分は同年5月末から、Kickstarter後援者へは同年3月末から順次出荷された。小売開始までに58,000台の予約を集めた。
概要
出自

OUYAは米国ベンチャー企業OUYA社(OUYA, Inc.)のCEO、元IGNトップのJulie Uhrman率いる専門家チームにより設計され、2012年7月3日に初めて情報が公開された。OUYAプロジェクトはBoxer8社(Boxer8, inc.)から発足し、現在はOUYA社が引き継いでおり、商標も同社に移されている[5]

チームにはデザイナーのYves Beharおよび彼のデザインファームFuseproject、Amazon Kindleを開発したLab126のMuffi Ghadialiなどが参加。顧問として元マイクロソフトの初代Xbox事業担当者Ed FriesやPeek社CEOのAmol Sarva、ソーシャルサービスColorの共同設立者Peter Phamら業界の著名人が名を連ねる[6][7]

クラウドファンディングサービスKickstarterにて記録的な支持を集め注目された[8]
コンセプト

スローガンは「The Revolution Will Be Televised(革命はテレビに映る)」。これは、1960年代に米国で流行した抗議運動スローガンでギル・スコット・ヘロンの楽曲名ともなった「The Revolution Will Not Be Televised(革命はテレビに映らない)」のもじりと推測される。

このスローガンが示すように、居間テレビに接続し家族や友人と楽しむ、据置型家庭用ゲーム機の「復権」、つまりゲーマークリエイター双方を家庭用ゲーム機に呼び戻す事を目論み計画された。市場の主流がスマートフォン/タブレットソーシャルゲームに移りつつあり[9]、クリエイターたちもその自由で低コストなゲーム開発を志向しつつあるとの認識のもと、スマートフォンアプリ的生態系を家庭用ゲーム機にもたらし活気づけようというコンセプトである[10]。市場としては従来の家庭用ゲーム機とスマートフォンとの間に位置するニッチとなるが、もとよりその開拓に機会を見いだすベンチャービジネスであり、大手メーカー産主要ゲーム機との競合を避ける狙いもある[11]
オープンプラットフォーム

OUYAの「O」はオープン性(Openness)、「U」は汎用性(Universal)を表す[12]。残る「YA」は語感で決められた[13]

Androidを始めとするオープンソース/コモディティ技術の採用、無償かつロイヤリティ不要の開発用SDK提供、AndroidのRoot化や独自ソフトウェアのインストールを許容する保証、特殊ドライバー不要で簡単に開けられる筐体など、ソフト/ハード両面で「ハック可能」なプラットフォームであり、誰でも自由に開発に参加することができる。ただし、オープンソースハードウェアではない。
Free-to-Try

OUYA用ゲーム(アプリ)は専用マーケットからオンラインで配信される。購入前に試すことができない「前時代的な」販売方法が違法コピーの一因であるとし、無料体験(Free-to-Try)できることがすべてのゲームに義務づけられている。完全無料も可。なお、無料体験は2013年1月頃まではフリー・トゥ・プレイ(Free-to-Play:F2P)と謳っていたが、「F2P=基本無料+アイテム課金」という固定観念がつきまとい、本来意図する課金モデルに対し語弊があるため表現を改めたものと推測される。そうした誤解を解こうとする解説や質疑応答がそれまでに繰り返されており、本稿出典記事のいくつかにも認められる。

広告表示も許されず、ゲーム内課金によるフリーミアムモデルで利益を生む仕組みであり、その30%が手数料としてOUYA社に支払われる。課金プロダクトの安全性はサーバ認証により確保される[12]

具体的な課金方法として次のような例が挙げられている[14]
デモ版を無料プレイ → 完全版を購入(非消費型プロダクト)

1面を無料プレイ → 2面を購入(同上)

基本無料プレイ → ゲーム内通貨500枚を購入(消費型プロダクト)

支払いが定期的に課される継続課金にも対応予定[15]。課金対象はゲーム次第であり、課金額も少額決済に限らず様々だが、ゲーム内容を理解できる(購入の判断材料になる)程度の無料要素を持つことが最低条件とされている[16]

ちなみに「ゲーム内通貨」は、日本では資金決済法の対象となることがある。このように課金自由とはいえ各国の法令等には制約を受ける可能性がある。
小型・低価格

OUYA本体は、ルービックキューブに例えられる小さな立方体で2013年現在流通している標準的なルービックキューブ(Seven Towns Limited/メガハウス社製3×3ブロック)よりOUYAの方が一回り大きい程度である。光学ドライブなどを持たないこともあり、比較的小型の家庭用ゲーム機Wiiと比べても体積は3分の1、重量は4分の1ほどしかない。内部の基板そのものはさらに小さく、筐体容積にかなり余裕があり、重量は安定のため錘で増してある。

標準価格99.99USドルと同世代の主要ゲーム機と比べ安価なことも特徴である。そのぶん性能に劣るものの、NVIDIA Tegra 3を搭載するなど、開発当時の水準では数百ドルクラスの高性能タブレット程度の処理能力は備えており、価格性能比は良好といえる。また、後述の通り能力はさらに強化されている。
製品サイクル

スマートフォンのように、価格帯を維持しながら性能の向上したOUYA新機種が毎年発売される計画であったが後続モデルが出ることなくプロジェクトは終了した[17][18]後方互換性が確保され、新機種でも旧機種用ゲームをプレイできる。購入した課金プロダクトはプレイヤーアカウントと紐づけられており、新たなハード上で再度購入する必要はない。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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