One_Last_Kiss
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なかでも、「1番サビの後半に力点を置いてあるかと思いきや、実はミスリードで、2番の頭点に置いてある点」を斬新とし、「始まりから終わりまでの構成が流れるように進んでいく」ところも本楽曲の良さだとした[33][34]

ライター・批評家

批評家のimdkmは、A.G.クックの手腕によって「宇多田ヒカルの声と言葉をあくまでセンターに据えつつ、宇多田ひとりではあまり取り組まなさそうなサウンドをフックに絶妙なカタルシスをつくりだしている」と述べた[27]

MuuMuse(ポルトガル語版)のブラッドリー・スターンは楽曲の前半部分について、「シンセの音色が、『ULTRA BLUE』『HEART STATION』期の温かい雰囲気を思い出させる。」と述べている[29]。また後半のサウンドプロダクションに関しては、「(A. G. Cookが主宰する)『PC Music』の極めて実験的な作品にあるような不調和」は見られないとし、「というよりは、宇多田がすでに作ったものに磨きをかける働きをしているように思われる」と述べた[29]

ジャパン・タイムズのライターであるパトリック・セント・ミシェルは、2021年の日本の音楽シーンを総括する記事の最後に、「今年のベストトラックのうちの1曲」として本楽曲を紹介。続けて「冷たい現実からの逃避でもなく、厳しい時代に対するシニシズムでもない。むしろ、宇多田ヒカルは、受け入れがたいようなはかなさの中で、苦労して得た成熟を受け入れている」とし、「2022年、私たちはこのような場所にいることができるのだろうか」と同記事を締め括った[35]

受賞

J-WAVE SPECIAL MUSIC FUN! AWARDS 2021[注 2]「Best of Mix 最優秀エンジニア賞」(スティーヴ・フィッツモーリス)(2021年)[22]

令和3年アニソン大賞SMEJ)「大賞」(2021年)[36][37]
「まごうことなきアニソン」であり、「本当に宇多田ヒカルというアーティストはエヴァの歩みに寄り添った歌詞を書いている。そしてイントロが鳴った瞬間の感動。万感の思いを込めて選出した」との評価を得ている[36]
チャート成績

本楽曲は、リリース初週に7.2万DL(72,000DL)を売り上げ、「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」で初登場1位を獲得。同名EPもデジタルアルバムチャートで1位を記録したことで、自身初となるデジタルランキング2部門同時1位を獲得した[38]ビルボード・ジャパンにおいては、ダウンロードが66,534DLで1位、ストリーミングでは9,317,744再生で3位、MVの動画再生も3,840,805再生で1位、ラジオ1位、Twitter4位と実力を発揮し、計3冠で「Billboard Japan Hot 100」で2位に初登場した[4]。2週目もデジタル部門を中心に高水準を維持し、週間DL数3.3万DL(32,987DL)を記録し「オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング」で2週連続となる1位を獲得。またストリーミングでも7位を記録し、「週間合算シングルランキング」では前週から1つ順位を上げて首位を獲得した[5]。また同週のビルボード・ジャパンでも、ダウンロードで2週連続1位 (30,555DL)、ストリーミング6位 (8,223,430再生)、動画再生3位、ラジオ2位、Twitter 9位と各指標で高ポイントを積み上げ、「Japan Hot 100」で総合首位を獲得した[2][注 3]。その後も特にダウンロードにおいて高順位を維持し、「Billboard Japan Download Songs」では3週連続1位を記録している[3]

また本楽曲は、J-WAVEの週間チャート『TOKIO HOT 100』にて初登場1位を獲得し、番組33年目の歴史の中で初登場1位に輝いた3曲目の楽曲となった[39]
チャート推移

オリコン週間ランキング順位順位(売上)
DLシングルストリーミング合算シングル
1週目 (3月8日-14日集計、3月22日付)1位
(7.2万DL)3位
(873万再生)2位
(5.8万Pt)
2週目 (3月15日-21日集計、3月29日付)1位
(3.3万DL)7位
(785万再生)1位
(3.9万Pt)
3週目 (3月22日-28日集計、4月5日付)1位
(2.1万DL)7位
(616万再生)8位
(2.9万Pt)
4週目 (3月29日-4月4日集計、4月12日付)3位
(1.8万DL)11位
(497万再生)11位
(2.4万Pt)
5週目 (4月5日-4月11日集計、4月19日付)4位
(1.1万DL)13位
(472万再生)14位
(2.0万Pt)
6週目 (4月12日-4月18日集計、4月26日付)5位
(0.9万DL)16位
(363万再生)16位
(1.6万Pt)

認定と売上

認定 (RIAJ)売上/再生回数
ダウンロードゴールド[40]223,000 DL[41][注 4]
ストリーミングプラチナ100,000,000 回再生[10]
*認定のみに基づく売上/再生回数

ミュージックビデオ

ミュージックビデオは映画公開日の翌日3月9日に、楽曲配信開始とともにYouTubeにてプレミア公開された[43]。配信開始と同時にYouTubeでは本楽曲のミュージックビデオが公開され、同時視聴で69,000人が集まり、公開から30分で早くも20万回超えの再生を見せた[44]。公開から約12時間後には100万回再生を突破[43]、その後2日で400万回再生を超え、前作のテーマ・ソング「桜流し」の1日で100万回再生を優に超えるペースで伸びていった[45]。そして公開から6日目には再生回数は1000万回を突破した[46]

ビデオは、『シン・エヴァンゲリオン劇場版?』総監督の庵野秀明が監督を務めた。宇多田ヒカルサイドからのミュージックビデオ製作オファーを快諾した庵野監督は「現状可能なMVの作り方として現場ディレクション無しで本人の自撮り等による撮影素材を送ってもらって、それを切り取り繋げて作品に仕上げる」という方法を提案。庵野監督からカメラ目線やリップシンク等メールによる最小限の注文を受け、宇多田は細心のコロナ感染対策を取りながら数名のスタッフとともにロンドン郊外で撮影を敢行。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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