OneShot
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そこでニコはカラマス、アルラと再会し、メカニック・セドリックの飛行機を修理する。セドリックは自分の父が、破壊された前の世界を置き換えるためにワールドマシンを生み出した作者であったとニコに語る。ニコとセドリックは飛行機で避難所に向かい、セドリックはバックアップメモリーディスクを使いプロトタイプを復元、ニコに知性を持つ狐のルゥを探すよう指示する。ルゥは、ワールドマシンが元のゲームのエンティティであり、ニコが存在することでエンティティが破壊されたことを明かす。セドリックと復元されたプロトタイプが再び現れ、ニコと共にワールドマシンの内部に乗り込み、ワールドマシンを手なずけることでその破壊的な行動を逆転させる。そしてニコは塔に太陽を置くことで世界を修復させ、登場人物の死も元に戻され、ニコは家に帰る。ゲームを再開すると、ワールドマシンは「ニコがいなければ、語るべき物語も、この地を踏破する救世主もいない」と語り、ニコのニコの記録した記憶を使ってゲームをリプレイするオプションをプレイヤーに与え、ワールドマシンが映し出すニコで、その後のゲームがプレイできるようになる。
開発とリリース

当初はフリーウェアのゲームであり、このバージョンは1か月で作成され、2014年6月30日に、クリエイターのEliza VelasquezとCasey Guによってオンラインでリリースされた[15]。RPGMakerWebのインディーゲームメイキングコンテスト2014のエントリー作品として開発されたが、受賞されることはなかった[16]。Steamのリメイクとは異なり、この初期バージョンでは、1回のプレイからゲームをそれ以上再試行することができず、プレイヤーがセーブポイント以外でメインウィンドウを閉じた場合、つまりゲームのタイトルが表示された場合には、進行状況がすべて終了するという特徴を持つ[17]。このコンセプトは、開発者が有料のフルレングス製版版には厳しすぎると考え、カットされた[14]

Guによると、『OneShot』は太陽がないという設定を反映するため、包括的な「暗くて活気に満ちている」というテーマで設計されている[18]。ゲーム内の世界のエリアはRGBカラーモデルに触発され、各エリアの音楽はそれぞれのビジュアルデザインが完成した後にのみ作曲されている。もう一つのテーマは「荒廃した世界で生きる価値を見つける物語」。この設定は常に引き付けられる何かがあると言う物[19]。GuとVelasquezは、『Hyper Light Drifter』、『ゆめにっき』、『ゼルダの伝説 夢をみる島』、『星の王子さま』などのゲームのテーマから受けたインスピレーションを引用している[15][20]

PC Gamerとのインタビューにて、Velasquezは『OneShot』の第四の壁を破る性質が、『メタルギアソリッド』のサイコ・マンティスに触発されたと述べている[9]。またVelasquezは、「メタゲーム」のコンセプトを最初に思いつき、ゲームのストーリーはそのコンセプトがベースになっていると述べている[20]。初期バージョンは『UNDERTALE』の前にリリースされているが、Velasquezはそのことを「反影響(anti-influence)」と述べており、発表後ではその形式に独自の見方をしたかったのだという[14]。開発にアイデアを使い果たした後は、従来のパズルがいくつかゲームに組み込まれている。例えば、アイテムを組み合わせる要素は、『モンキー・アイランド』などの古典的なアドベンチャーゲームから触発されている[20]

Game Developers ConferenceとIndieCadeで紹介された後[8][20]、以前のバージョンの「再リリース」が2年後の2016年12月8日にSteamで入手可能となった[2]。2017年3月28日、ストーリーに関する謎を解き明かす新しいエンディング「Solstice」が追加アップデートとしてリリース、ゲームの古い続編のアイデアが部分的にベースとなっている[14]。macOS版は2018年5月31日にリリースされ、ゲームプレイを「Windows版とできるだけ近くする」ことを目的としている[21]。Linux版は2019年4月24日にリリースされた[22]。Linux版とWindows版は、2020年3月12日にitch.ioでもリリースされた[23]

2021年12月8日には、Steam版リリース5周年を記念して、2022年にNintendo SwitchPlayStation 4Xbox Oneといった家庭用ゲーム向けにもリリースすると発表した[24]。2022年5月11日に公開された「Indie World 2022.5.11」では、タイトルが『OneShot: World Machine Edition』として2022年夏に発売することを発表[25]。2022年8月18日にNintendo Switch版とXbox One版の予約受付を開始、共にNintendo Switch、PlayStation 4、Xbox One版を2022年9月22日に配信することが発表された[26]。発売元はDANGEN Entertainment、家庭用ゲームならではの機能も新要素として導入される[24][25]

switchの移植の理由は移植時のプログラムを0から完全に書き換える必要があり、当初は移植の予定は長期間の間考えてなかったがオリジナル版のリリース直後に反響が大きくなり、「移植してほしい」と言うコミュニティの声も時間と共に高まった事から真剣に検討することになった[19]



評価

評価

集計結果
媒体結果
Metacritic80/100[27]
レビュー結果
媒体結果
New Game Network82/100[5]
Hardcore Gamer4.5/5[13]

レビュー集積サイトのMetacriticには9本のレビューが掲載されており、それらのレビューは主に肯定的なものが多い[27]Rock, Paper, Shotgunの著作家であるジョン・ウォーカーは、「全く魅力的で、楽しく書かれており、そして極めて巧妙だ」と述べており[3]、COGconnectedのルイ・ストーはゲームが「まったく予想外で不思議」と表現している[6]。New Game Networkのチャーリー・ニコルソンは、ゲームを『UNDERTALE』や『Pony Island』と肯定的に比較しており、「必ずしも『革命的』ではないが、ますます流行している『メタゲーム』へのアプローチの仕方が大きく違っている。」と述べている[5]

また複数のレビューアーは、ゲームのメタフィクションの側面を賞賛している。ウォーカーは、「ゲームでできるとは知らなかったことが、自分のPCでできる。」と述べている[3]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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