OUT_(井口達也・みずたまことの漫画)
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『OUT-アウト-』は、井口達也原作、みずたまこと作画による日本漫画作品。

品川祐の小説『ドロップ』の登場人物で実在の人物でもある井口達也が、少年院出院後の生活の拠点である西千葉で暴走族「斬人-キリヒト-」のメンバーを中心とした仲間達と出会い、様々なトラブルに巻き込まれる刺激的な更正生活を描いた、いわゆる不良漫画で、『ヤングチャンピオン』(秋田書店)にて、2012年No.13から連載中。井口達也本人の青年時代の実体験を基にした物語であるが、登場人物の服装や髪形が当時のものではなく、スマートフォンなどの電子機器が登場するなど、現代風のアレンジが随所に施されている。
目次

1 ストーリー

2 登場人物

2.1 斬人

2.2 爆羅漢

2.3 狂乱鬼

2.4 阿修羅

2.5 その他の登場人物


3 書誌情報

4 脚注

ストーリー

この作品記事はあらすじの作成が望まれています。ご協力ください。(使い方)

登場人物
井口 達也(いぐち たつや)
当物語の主人公。17歳。かつて
東京都狛江市で「狛江の狂犬」として名を馳せた伝説の不良であり、地元の暴走族である「狛江愚連隊」の特攻隊長であったが、抗争の最中に警察に逮捕されたことにより少年院に入れられることとなった。半年間の少年院生活を経て、保護監察官の監視下に置かれる、悪友が多数居る地元狛江市以外の地に生活の拠点を置くという条件付きで出院し、叔母夫婦が経営する焼き肉店「三塁」に住み込みで働きながら生活を送ることとなる。喧嘩などの揉めごとを起こしたことが明るみに出ると少年院に逆戻りになってしまう。出院初日、自宅近所のコンビニエンスストアに煙草を買いに行ったところ、暴走族「斬人」の副総長である安部要に遭遇し、ガンを飛ばされ反応してしまったことで早速喧嘩になってしまう。その喧嘩に辛くも勝利した後は、要の喧嘩前の約束(負けても他言しない、負けたらライターを渡す)を守る律儀な性格と、自分に勝利したことを他言しないよう頼み込む間抜けさを面白く感じ、意気投合し親友同士となる。その後も要との繋がりで、弟分の今井啓二、斬人総長に君臨する丹沢敦司とも交流を深めていくが、保護委託中という境遇と、自身一人でも丹沢や要と対等に接したいという理由から、丹沢からの斬人メンバー入りの誘いを断っている。性格は元暴走族の特攻隊長だけあり短気でお調子者だが、動物好きであり野良犬の「ニク丸」、野良猫の「ジジ」、丹沢が拾ってきた猫などを自宅で育てている。上記の境遇から喧嘩にならないよう自身の感情にブレーキをかけるよう心掛けており、「爆羅漢」との抗争以降は「キモ悪(キレない・モメない・悪さしない)」を合言葉にトラブルを起こさないよう努力している。ただし要や今井など、自身にとって大切な人間の返し(敵討ち)のためには危険を辞さないなど、確固たるポリシーを持っている。毎日欠かさず筋トレを行っているため戦闘力は非常に高く、一般的な不良数人であれば自身1人で圧倒できる程であり、爆羅漢のNo.3である下原賢三に勝利したこともあって、その実力は丹沢をはじめとする斬人メンバーから一目置かれている。靴ひもがまともに結べないほど不器用であり、少年院での更生生活時には大小様々な紙で数千羽の折鶴を折るという苦行を強いられ、それ以降折り鶴がトラウマになり見ることにも嫌悪感を抱くようになっている。爆羅漢との抗争から数週間後、街でナンパをしている際に斬人6代目総長である弦巻良樹と遭遇。自身と同じく保護委託中という境遇から意気投合するが、直後に7代目からの斬人奪還を目的として6代目幹部を中心に結成された、狂乱鬼の決起会に巻き込まれることとなってしまい、斬人との関係もあり頭を悩ませる事態になっている。しかし良樹達と会っていたことを知った丹沢から今回の抗争に関わらないで欲しいという忠告を受けたことと、狂乱鬼幹部である楽崎海との話し合いにより、今回の抗争にはどちらに加担しても怨みしか残らないという理由から、斬人と狂乱鬼の抗争には関わりを持たないと決めている。
斬人

西千葉を拠点とし、地元でも指折りの勢力を誇る暴走族。総長である丹沢敦司をはじめ猛者揃いのチームであり、一部のチームから狙われることも多く、当チームに関連するトラブルや揉めごとがこの物語の中心となっている。作中での幹部連は7代目となっている。
安部 要(あべ かなめ)
斬人7代目副総長。達也と同い年の17歳であるが、188センチメートルの高身長と鍛え上げられた肉体に加え、老け顔のため17歳には見えない風貌をしている。特に老け顔は本人もかなり気にしている。上述の理由から出院初日の達也と喧嘩になり惜敗。それ以降は元々「三塁」の常連であることから従業員の達也と意気投合し親友同士となり、弟分の今井と共に遊ぶようになる。趣味は筋トレであり、その点も達也とウマが合い、達也の自宅でトレーニングをしながらお互いの筋肉を誉め合う姿を、今井からは気持ち悪がられている。普段は土木作業に従事しており、それにより肉体が鍛え上げられているとも言えるため、自身の筋肉を「ガテン筋」と呼んでいる。達也ほどではないが少々短気ではあるものの、律儀で優しい性格の持ち主。爆羅漢No.2の下原孝二を倒した後、共にいたメンバーには病院に連れて行くよう促したり、腹心である武藤が捕えた爆羅漢のメンバーをわざと見逃すなど、敵対するチームのメンバーにも妙に優しい一面がある。そのため丹沢からはやや心配されているものの、チーム内での人望は非常に厚い。また保護委託中の達也をことあるごとに気に掛けており、軽い気持ちで斬人と爆羅漢の抗争に介入しようとしていた達也に対しては、関わらせないように殴り合いの喧嘩にまで発展している。爆羅漢との抗争では、上述の通り自身よりさらに巨漢であるNo.2の下原孝二にゲリラ戦を仕掛けられ、窮地に追い込まれながらも逆転勝利。しかし後日、上述の達也との喧嘩後、No.3の下原賢三が仕掛けたゲリラ戦にて彼の運転するワゴン車に撥ねられたことにより意識不明の重体となった。達也がその下原賢三に勝利してほどなくしてから意識を取り戻し、数週間で健常体になるまでに回復した。退院直後はチームの集会への参加が禁止されていたことからストレスを溜め込み、「キモ悪」を合言葉に自身にブレーキをかけ同じくストレスを溜めていた達也とはギクシャクした関係になっていたが、今井の作戦により和解している。達也が6代目斬人幹部であった良樹達に遭遇したことを耳にした際は、達也を必要以上には責めず、丹沢から抗争の背景の詳細を聞いた後の達也の所感を聞き、自身が斬人5代目総長である皆川状介を慕うきっかけになった出来事を達也に話した。狂乱鬼が仕掛けたゲリラ戦で斬人の半数近くの戦力を失ったことを受け、かつて斬人と友好関係であった阿修羅の集会場所へ乗り込み、現在の斬人と阿修羅との関係性及び元阿修羅の副総長であり現狂乱鬼の副総長の三浦の転身の理由等を総長である火咲に確認した。その際今の斬人の方針を見直すよう火咲から勧められたが、一定の理解は示しつつも、もうそんな時代ではないと言って勧めを拒否した。
今井 啓二(いまい けいじ)
要の弟分で1歳下の16歳。自称「要組」であり、斬人の正式メンバーではない。小柄な体型と短髪が特徴。中学生のころ、多対戦の喧嘩で窮地に追い込まれていたところを要に助けられ、それ以降要を兄貴分として尊敬している。要への尊敬の念が強すぎるためか、彼をバカにしたり馴れ馴れしく接する人間を許せず喧嘩をしかけるようになってしまっており、要からは度々鉄拳制裁を喰らっている。その性格は達也、要曰く「優しすぎる故に凶暴になっちまったタイプ」とのことである。要と仲良くしていたことを理由に、初対面の達也にも因縁をつけたもののすぐさま要に止められる。そして要を「オッサン面」とバカにした不良4人組にターゲットを変更し警棒で喧嘩を仕掛けるが、善戦するも及ばずに敗北。要から貰った大切な指輪(高価に見えるが、要がゴミ捨て場で拾ったただのガラクタ)を奪われる羽目になる。しかし一部始終を見ていた達也がその4人を倒し指輪を取り戻したため、これに恩義を感じ達也のことも要同様に慕うようになる。小柄な体型とは裏腹に大飯食らいであり、達也や要と「三塁」で食事をするときは、常時口いっぱいに肉を頬張っている。爆羅漢との抗争で要が意識不明の重体に陥った後、単身で爆羅漢へ乗り込もうとしたが達也に止められる。いきり立って達也に襲い掛かるが敗北し、丹沢の依頼でタイマン3本勝負の1試合目を買って出た達也に望みを託した。爆羅漢との抗争以降、ギクシャクしていた達也と要の仲を取り持ったり、偶然から狂乱鬼と意気投合してしまった達也に西千葉の勢力図を説明しながら危険を忠告するなど、喧嘩っ早い性格が少しずつ薄れている。
丹沢 敦司(たんざわ あつし)
斬人7代目総長。17歳。やや小柄で細身の体型と金色の長髪に加え、中性的な顔立ちから一見すると女子そのものであり、初対面の達也が女子だと思い込んでナンパ口調で話しかけたほどである。バイクの扱いが異常にヘタで、チームのメンバーから馬鹿にされている。
チュッパチャプスのような棒付きキャンディを舐めていることが多く、常に両腕にバンテージを巻いている。総長に君臨するに相応しい戦闘力・頭脳・カリスマ性を兼ね備えているが、普段は無邪気でおどけた立ち居振る舞いが多く、同い年のメンバーからは「あっちゃん」と呼ばれ慕われている。中学生のころから男女問わずモテていて、幼馴染である副総長の要曰く「ずっとモテ期の確変に入っている」とのことである。普段は自身もしくは身内が経営する「(有)丹沢解体所」で自動車の解体・メンテナンスを行っており、その社内が斬人の主な集会場所となっている。爆羅漢との抗争では、No.1の下原一雅からの「手打ちにして同盟を組みたい」という要求を跳ね除け、最終戦でその一雅と対決。対決前は実力伯仲と思われていたが、一撃で立ち上がれない程のダメージを与えて圧倒し勝利、その喧嘩を見た達也も「こいつは格が違う」と確信するまでに至った。敵、味方をはっきりと区別しており今井曰く一度でも反目した相手や敵と見なした人間には容赦せず、6代目のメンバーの先輩を二度と単車に乗れない体にしている。また目黒曰く「中と外とで完全に割り切ることのできる性格」であり、爆羅漢との抗争でも、殺し合いのような展開にまで発展した達也のタイマンには介入しなかったものの、大量出血で危険な状態であると見なした圭吾のタイマンには真っ先に制止に入っており、達也に対して仲が良くともあくまで一線を引いていることを暗に示している。高いカリスマ性を持つ反面、上述の通り冷酷かつ残忍な一面を持っているためか、自身のことを「最低最悪の救えねぇどうしようもないクズ野郎」と評している。「斬人のメンバーに手を出した人間を許さない」「メンバー内での喧嘩・モメごとは禁止、自身もメンバーに手を出さない」というルールを信条としている。そのため要の紹介で知り合った達也とは仲良く接しているものの、要に手を出した達也を心底では許せずにいる。達也に手を出さないよう斬人のメンバーに勧誘しているが、上述の通り断られている。狂乱鬼との抗争中、達也と狂乱鬼幹部が接触していたことを耳にし、達也には1年前の狂命戦争の概要及び斬人5代目総長である皆川状介の人となりなどを話した上で、たとえ何があっても今回の抗争には関わらないで欲しいと釘を刺した。狂命戦争で皆川状介を殺害した犯人を弦巻良樹と確信しており、彼に対して異様な復讐心を抱いている。
長嶋 圭吾(ながしま けいご)
斬人7代目特攻隊長。180センチメートル超の長身で非常に無口、メガネが似合う17歳。幼少期は父の教えで剣道を習っており、中学では全国レベルの実力者であった。そのため相手の攻撃の見切りがよく、木刀を使う技術に長けている。多対戦においてはその木刀1本で相手をなぎ倒す。ただし、木刀を使うのは多対戦のときだけと決めている。喧嘩好きのバトルジャンキー。自分勝手な喧嘩が禁止されている斬人では喧嘩衝動が高まったとき折り鶴を折る癖があり、その癖に対しての丹沢や達也からの評価はよくない。無類の喧嘩好きという性質からメンバーの喧嘩にいち早く駆け付けるため、チーム内では要に勝るとも劣らない人望の持ち主である。爆羅漢との抗争では要が意識不明の重体に陥った直後、特攻隊のメンバーを引き連れ爆羅漢を襲撃し多数のメンバーを倒し下原一雅の連絡先を入手したが、不意を突かれ脇腹をナイフで刺されてしまい重傷を負う。タイマン3本勝負への参戦を丹沢から止められていたが、要の返しに懸ける思いからこれを振り切り参戦。2戦目を務め、相手であるNo.2 下原孝二の膝をへし折り圧倒したが、大量出血のため丹沢より制止が入り敗北となった。狂乱鬼の遊撃隊長、風間美鈴(以下フーリン)がメンバー数人を引き連れ丹沢へゲリラ戦を仕掛けた際、駆け付けると同時にフーリン以外のメンバーを次々となぎ倒したものの、フーリンの一撃で大ダメージを負い、そのショックからか行方知れずとなっていたが、狂乱鬼の服を着て、金属バットよりも太く長い八角棒を持ち狂乱鬼メンバーと共に達也・トシの前に現れる。


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