Nupedia
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Nupedia

URL
http://www.nupedia.com/(アーカイブ)
タイプオンライン百科事典
分野学術分野全般
使用言語英語
項目数27本(査読済み、2003年8月8日時の数)[1]
閲覧無料
著作権初期:Nupedia Open Content License、途中から:GFDL
資金ボミスが出資
営利性広告を掲載、収益を上げる予定だった[2]
設立2000年3月設立[3]
設立者ジミー・ウェールズ[4]
執筆者ボランティアの専門家、博士号取得者
編集委員ラリー・サンガー(編集主幹)、他
査読制度あり
現状閉鎖(2003年9月休止)[4]

ヌーペディア(Nupedia)は、ウィキペディアの前身となったウェブ上のインターネット百科事典プロジェクト。無料の閲覧、ボランティアの専門家による執筆と査読、フリーコンテントライセンスによる記事の公開という特徴を持っていた。2000年3月にジミー・ウェールズが創設し、ボミスが出資、ラリー・サンガーが編集主幹を務める体制で始まり、2003年9月に休止した[4]

ヌーペディアという名称は、百科事典を意味する「エンサイクロペディア(Encyclopedia)」と、リチャード・ストールマンにより始められたフリーソフトウェアプロジェクトの「グヌー(GNU)」という2つの単語に由来する[5]

2008年にCNET UKによる「ドットコムバブルの中で生まれては消えていったサイトの中から選ばれた、偉大な今は亡きサイト」の1つに、ヌーペディアも選ばれている[6]
歴史
ヌーペディアの立ち上げまで2000年夏の暮れごろのボミスのスタッフたち。立っている左から三番目の人物がジミー・ウェールズ。着座している右側の人物がラリー・サンガー。

1990年後半、自身の会社であるボミスで働いていたジミー・ウェールズは、インターネットにアクセスすれば誰でも読むことができる百科事典の構想を抱いていた[7]。ウェールズは幼少のころに、親から買い与えられたワールドブック百科事典を夢中になって読みふけり、百科事典に親しんでいた[8]。一方、後の大学院在籍中にリチャード・ストールマンGNUの思想を知り、その考え方に強く共感するようになる[9]。1996年に創業されたボミスは[10]、2000年を迎える前にはある程度操業が安定するようになり、新しいプロジェクトを始める余裕を持ち始めた[11]。1999年の秋ごろから、ウェールズはボランティアで作るインターネット上の百科事典について考え出した[10]

後にヌーペディアの編集主幹となるラリー・サンガーは、大学の博士課程に在籍していた[12]。その一方で、当時高まっていた2000年問題への関心や不安に応えるために、2000年問題に関するニュースを整理して報告するサイトを運営していた[13]。しかし2000年になっても不安視されていたような大きな問題は起こらなかったため、サンガーはすべきことを失い、新たに取り組むことを模索し出す[2]

2000年明けのすぐにサンガーは登録していたメーリングリストのグループに、新たに立ち上げるブログのプロジェクトに参加を呼び掛けるメールを送った[2]。サンガーは哲学を専攻しており、ウェールズも客観主義とよばれる哲学に興味を持ち造詣が深かった[14]。ウェールズもサンガーが送ったメールのグループに含まれていた[2]。メールを受け取ったウェールズはサンガーに、自身が持っていたインターネット百科事典のアイデアを説明し、そのリーダーになってくれないかと逆に提案する[15]。「ジミーから返信があったときはびっくりした。彼は、プロジェクトを率いる哲学者を探していたようだ」[16]と、サンガーは回想している。

ウェールズの提案を承諾したサンガーは、2000年2月にサンディエゴへ移住し、ボミスで働きだした[15]。仕事を開始したサンガーは、ウェールズと協議しながら、新しいインターネット百科事典の運営方針や執筆者の確保に勤む[17]。翌月の3月9日、ヌーペディアのサイトが公式に立ち上げられる[3][15]。翌日の10日には『PC World』のサイト上でヌーペディア立ち上げが宣伝されて、執筆者の募集もなされた[18]

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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