Null
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この項目では、コンピュータ用語について説明しています。

その他の用法については「ヌル」をご覧ください。

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Null(ヌル、ナル)は、何もない、という意味で、プログラミング言語などコンピュータ関係では、「何も示さないもの」を表すのに使われる。同様のものとして、PascalにおけるNil(ニル)、PythonにおけるNone(ナン)、VB.NETにおけるNothing(ナッシング)のように、他のキーワード(予約語)や識別子が使われることもある。

ドイツ語において Null は数値の0(ゼロ)を意味し、発音は /n?l/ である。一方、英語において null は /n?l/ と発音される[1]。ドイツ語においても、数値の0と区別するために、本記事の意味の Null は英語風に /n?l/ と発音される場合がある[2][3]

日本においては「ヌル」という発音が定着しているが、英語読みに近い「ナル」という発音で呼ばれる場合もある。例えば、JISJIS X 3005-1:2014「データベース言語SQL 第1部:枠組(SQL/Framework)」(日本産業標準調査会経済産業省)のP4には「ナル値 (Null Value)」、JIS X 3010:2003「プログラム言語C」(日本産業標準調査会経済産業省)のP4には「ナル文字 (Null Character)」という記述がある。この他にも専門書[4]や国家試験[5]でも見られる。

プログラミング言語などにおいて、nullやnilといったキーワード(予約語)あるいは識別子(定数名)などの意味がどういったものかは言語による。場合によっては同じ言語であっても@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}処理系の実装[要出典]や言語バージョンごとに違うことさえある。ポインタ参照のある言語では、ヌルポインタまたはヌル参照などと呼ばれる何も指さない特別なポインタや参照であることもあるし、Pythonのようにオブジェクトのひとつであることもある[注釈 1]。古典的なLISPのように真理値の偽(の代表)や空リスト「()」を兼ねたもの(それらと同じもの)だったりすることもある。
語源.mw-parser-output .ambox{border:1px solid #a2a9b1;border-left:10px solid #36c;background-color:#fbfbfb;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .ambox+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+link+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+style+.ambox,.mw-parser-output .ambox+.mw-empty-elt+link+link+.ambox{margin-top:-1px}html body.mediawiki .mw-parser-output .ambox.mbox-small-left{margin:4px 1em 4px 0;overflow:hidden;width:238px;border-collapse:collapse;font-size:88%;line-height:1.25em}.mw-parser-output .ambox-speedy{border-left:10px solid #b32424;background-color:#fee7e6}.mw-parser-output .ambox-delete{border-left:10px solid #b32424}.mw-parser-output .ambox-content{border-left:10px solid #f28500}.mw-parser-output .ambox-style{border-left:10px solid #fc3}.mw-parser-output .ambox-move{border-left:10px solid #9932cc}.mw-parser-output .ambox-protection{border-left:10px solid #a2a9b1}.mw-parser-output .ambox .mbox-text{border:none;padding:0.25em 0.5em;width:100%;font-size:90%}.mw-parser-output .ambox .mbox-image{border:none;padding:2px 0 2px 0.5em;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-imageright{border:none;padding:2px 0.5em 2px 0;text-align:center}.mw-parser-output .ambox .mbox-empty-cell{border:none;padding:0;width:1px}.mw-parser-output .ambox .mbox-image-div{width:52px}html.client-js body.skin-minerva .mw-parser-output .mbox-text-span{margin-left:23px!important}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .ambox{margin:0 10%}}

この節の出典は、Wikipedia:信頼できる情報源に合致していないおそれがあります。そのガイドラインに合致しているか確認し、必要であれば改善して下さい。(2013年11月)

ラテン語で「」を意味する nullus[1]に由来する[6]。nil もラテン語の nihil の短縮形に由来する[7]

英語では null はコンピュータに限らず使われ、しばしば zero または empty と交換可能である。例えば、null matrix は zero matrix(零行列)、null set は empty set(空集合)と同義である。ただし、empty matrix すなわち空行列は行数または列数の少なくとも一方が0であるような行列を指し、零行列とは別の概念である。また、null string は empty string(空文字列)と同一視されることもあれば[8]、ヌル参照を意味することもある[9]。一般的なプログラミング言語において、ポインタ変数や参照変数が無効値nullを指している状態と、長さ0の有効な空文字列や空リストなどを指している状態は明確に区別される。
ヌルポインタ詳細は「ヌルポインタ」を参照

ポインタや参照が無効であることを示す。C言語では無効ポインタを表現するための特別な値として、処理系定義のNULLマクロが用意された[10]。Cの規格ではNULLポインタの内部数値は0とは規定されていないが、0をポインタ型にキャストするとヌルポインタになることは規定されているので、代表的な実装では以下のようになっている。#define NULL    ((void*)0)

またC言語から派生したC++では、C言語から引き継いだNULLマクロ定義が存在するが、Cとは違ってvoid*から他の型へのポインタに暗黙変換することを禁止したため、C++03規格までは以下のように整定数0に等しかった。#define NULL   0

しかし、これは基本整数型intの0と型システムの上では同じになるため、しばしばオーバーロードの呼び間違いが生じることとなった。これを解消するためC++11規格では専用のstd::nullptr_t型を持つリテラルを表すnullptrキーワードが導入され[11]、NULLマクロは処理系定義となった[12]

JavaC#に代表されるように、C++以後の言語ではnullを最初から専用構文として導入した事例が多い。
その他のヌル

PythonではNoneという名前で、その値は組み込みオブジェクトである。バージョン2.4からNoneには代入できなくなった。

Rubyではnilという予約語[13]で、意味は組み込みオブジェクト(NilClassの唯一のインスタンス[14])である。

VB.NETではNothingというキーワードで、任意のデータ型の既定値を表す[15]

LISPではNILで、どれでも同じようなものだが実体の詳細は様々で、carやcdrをとるとそれぞれでまたnilが返ってくる実装もあればエラーになる実装もある(普通はnilかどうかをまずテストして、carやcdrしないようにする)。
null型

構文上、nullは多くの言語で特別なnullリテラルという扱いだが、リテラルのための型「null型」(またはNull型、NULL型とも)が規定される言語が存在する。null型の値はnullのみが許される。

プログラミング言語の文法上null型が存在するケースでは、一般的な型同様にnull型を用いることが出来るが、null型を扱えない言語も存在する。

例えばJavaでは「null型」はあるが、ユーザーコードで利用することはできない。言語仕様では、nullリテラルはnull型であり、null型には名前がなく、null型の変数宣言やnull型へのキャストをすることは不可能である、という扱いとなっている。以上より、null型は内部的に存在するが、構文などの上でそれを扱うことができず、その値を表すリテラルのみが存在する[16]
ヌル文字詳細は「ヌル文字」を参照
ヌル文字列詳細は「ヌル文字列」を参照
nullデバイス詳細は「nullデバイス」を参照

nullデバイスは、存在しない架空のデバイスを表す。nullデバイスに出力すると、実際はどこにも出力されず廃棄される。

UNIXLinuxでは/dev/nullMS-DOSMS WindowsではNULで表される。
データベースのNULL

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2024年5月)

データベースのNULLは、欄が空欄であることを示す。これは人が読む用の(ひょう)のNAにあたり、C言語のNULLよりは浮動小数点演算のNaN(非数)に近い。

具体的にはNULLには、未知・不明 (Unknown) の場合と適用不能・非存在 (Not Applicable, Inapplicable) の場合がある。例えば、名前がNULLの場合、未知のNULLは「名前はあるが分からない」ということを、適用不能のNULLは「名前が存在しない」(例えば、独身者の配偶者の名前)ことを示す。


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