そのほか、GeForce GTX 670およびGTX 680は、シャープの4K解像度ディスプレイPN-K321における3840x2160ドットの60Hz映像伝送に対応するグラフィックスカードとして、AMD Radeon HD 7750/HD 7970、AMD FirePro W600/W5000/W8000、NVIDIA GeForce GTX TITAN/760、NVIDIA Quadro K600/K5000などとともにシャープ公式の動作検証がなされている[42]。 GeForce GT 600 Seriesは、主にFermi世代の下位モデルのリネーム製品で構成され、Keplerアーキテクチャを採用する製品はGK107コア採用のGeForce GT 640 1製品のみだったが、2013年5月のGK208コアの発表により、Keplerアーキテクチャを採用する製品が増加した。 製品名コア名 (プロセス)コアクロック GeForce GTX 600 Seriesは、Keplerアーキテクチャを採用する、ミドルレンジからハイエンドクラスの2012年 - 2013年前半の製品群である。 GTX 650 Ti BOOST以上でIntel Turbo Boost Technologyと非常に近い機能を有するGPU Boostが搭載されている。GPUの消費電力が想定より低かった場合、想定電力に達するまでGPUコアクロックとGPUコア電圧を引き上げる機能である[45]。 GTX 650 Ti BOOST以上でDisplayPort 1.2出力端子を搭載し、4Kモニタの60Hz表示に対応する。 製品名コア名 (プロセス)コアクロック
GeForce GT 600 Series
(CUDA)
(MHz)コア数メモリフィルレート[注釈 5]FLOPS[注釈 5]SLI消費電力
(W)接続
SMCUDATMUROPL2
(KB)タイプクロック
(GT/s)バス幅
(bit)帯域
(GB/s)容量
(GB)ピクセル
(GPix/s)テクセル
(GTex/s)単精度
(TFLOPS)
GeForce GT 610GF119 (TSMC 40 nm)810 (1620)14884128DDR31.86414.41 / 23.246.480.16×29PCIe 2.0
×16
GeForce GT 620GF108 (TSMC 40 nm)700 (1400)296162.8011.20.2749
GeForce GT 630 (DDR3)810 (1620)25612828.81 / 2 / 43.2413.00.3165
GeForce GT 630 (GDDR5)GDDR53.251.21
GeForce GT 630 Rev.2 (64bit DDR3)GK208 (TSMC 28 nm)902384328512DDR31.86414.41 / 27.2228.90.6925PCIe 2.0
×8
GeForce GT 635 (OEM)9677.7430.90.7435
GeForce GT 640 Rev.2 (64bit GDDR5)1046GDDR5540.08.3733.50.8049
GeForce GT 640GK107 (TSMC 28 nm)90216256DDR31.7812828.514.428.90.6965PCIe 3.0
×16
GeForce GT 600 Series の製品
GT 610
2012年5月16日販売開始。Fermi世代のGT 520のリネーム品。
GT 620
2012年5月16日販売開始。Fermi世代のGT 430のメモリバス幅を半減させたもの。
GT 630 (DDR3)
2012年5月16日販売開始。Fermi世代のGT 440 (DDR3) のリネーム品。DDR3メモリを4 GB搭載した製品やDVI-D出力端子を2系統搭載した製品も存在する。
GT 630 (GDDR5)
2012年5月16日販売開始。Fermi世代のGT 440 (GDDR5) のリネーム品。
GT 630 Rev.2 (64bit DDR3)
2013年5月29日販売開始。新しいGK208コアを採用し、メモリバス幅64bitのDDR3メモリを搭載、3画面表示に対応している。GK107コアと比べてPOP数が半分となるため、ピクセルフィルレート(GPixel/s)とメモリ帯域(GB/s)はGT 640の半分となる。
GT 640 Rev.2 (64bit GDDR5)
2013年5月29日販売開始。新しいGK208コアを採用し、メモリバス幅64bitのGDDR5メモリを搭載、3画面表示に対応している。GT 630 Rev.2やGT 640と比べ、コアクロックが16%ほど高く設定されている。
GT 640[43]
2012年6月5日販売開始。GK107コアを採用し、メモリバス幅128bitのDDR3メモリを搭載、3画面表示に対応している。性能はFermi世代のGTSクラスのGTS 450と同程度[44]。リファレンスボードのTDPは65Wとなっているが、実際の消費電力はGTX 650より大幅に低く、ロープロファイル対応かつ1スロットの製品も存在する。
OEM品 (リネーム品)
605 (OEM)
510 (OEM)のリネーム品。
GT 640 (OEM) (192bit DDR3)
GT 545 DDR3 (OEM) のリネーム品。
GT 645 (OEM)
GTX 555 (OEM) のリネーム品。
GeForce GTX 600 Series
[Boost]
(MHz)コア数メモリフィルレート[注釈 5]FLOPS[注釈 5]SLI消費電力
(W)補助電源接続
SMCUDATMUROPL2
(KB)タイプクロック
(GT/s)バス幅
(bit)帯域
(GB/s)容量
(GB)ピクセル
(GPix/s)テクセル
(GTex/s)単精度
(TFLOPS)
GeForce GTX 645 (OEM)GK106 (TSMC 28 nm82435764816256GDDR5412864.0113.239.60.95×65?PCIe 3.0
×16
GeForce GTX 650GK107 (TSMC 28 nm)1058238432580.01 / 216.933.90.81646pin
GeForce GTX 650 TiGK106 (TSMC 28 nm)9254768645.486.414.859.21.42110
GeForce GTX 650 Ti BOOST980 [1033]2438461921441.5 / 223.562.71.512-way134
GeForce GTX 66059608078.41.88140
GeForce GTX 660 TiGK104 (TSMC 28 nm)915 [980]71344112222.01022.461506pin×2
GeForce GTX 670325122561922 / 429.33-way170
GeForce GTX 6801006 [1058]8153612832.21293.09195
GeForce GTX 690GK104 ×2チップ915 [1019]8×21536×2128×232×2512×2256×2192.2×22×258.62345.622-way
(Quad SLI)3008pin×2
GeForce GTX 600 Series の製品
GTX 650[46]
2012年9月13日発表。ロークラスモデルのGT 640と同じGK107コアを採用しているが、コアクロックが引き上げられ、メモリがDDR3からGDDR5に変更されている。補助電源を不要にした製品も発売された。同時発表の上位モデルのGTX 660と比べてコア数は2/5しか無く、性能はFermi世代のGTXクラスでは最下位モデルとなるGTX 460 SEやGTX 550 Tiと同程度でしかない。GTXクラスの安売りと苦評され、後にGT 740 (GDDR5) としてリネームされる事になる。
GTX 650 Ti[47]
2012年10月9日発表。同年9月13日発表のGTX 650とGTX 660の間で2倍以上の性能差があり、その中間付近を埋めるエントリーミドルレンジモデル。上位モデルであるGTX 660と同じGK106コアを採用しているが、5基のSMX中の1基が無効化されており、メモリバス幅が192bitから128bitに削減されている。また、GPUコアクロックの自動引き上げ機能であるGPU Boostが非対応に、SLIも非対応になっている。性能はGTX 650の約1.5倍。
GTX 650 Ti BOOST[48]
2013年3月26日発表。上位モデルであるGTX 660との違いは、5基のSMX中の1基のSMXが無効化されている点のみで、性能も価格も消費電力も近すぎて差別化ができず、早々と終息してしまう。
GTX 660[49]
2012年9月13日発表。フルスペックのGK106コアを採用するミドルレンジモデル。5基のSMXで3基のGPCを構成する。64bitメモリコントローラが3基のため、2 GB (8チップ) のメモリ中、1.5 GB分は192bit幅 (32bit×4チップ+16bit×4チップ) でのアクセスとなるが、それを超えた0.5 GB分は64bit幅 (16bit×4チップ) でのアクセスとなり、帯域が1/3に制限される。6ピン補助電源は1系統だけ必要で、6ピン補助電源が2系統必要なGTX 760と補助電源が不要なGTX 750 Tiの発売後も、その隙間を埋めるモデルとしてGTX 660は存続した。
GTX 660 Ti[50]
2012年8月16日発表。上位モデルのGTX 670からメモリバス幅が192bitに抑えられ、メモリ周りは下位モデルのGTX 660と同じとなっている。
GTX 670[51]
2012年5月10日発表。ハイエンドモデルのGTX 680と同じGK104コアを採用しているが、8基のSMX中の1基のSMXが無効化されている。コアクロックはGTX 680の9割程度に抑えられているが、メモリ周りはGTX 680と全く同じである。リファレンスデザインでは、基板から大きくはみ出したGPUクーラーが特徴的である。基板のみであれば170 mm程度のサイズにもかかわらず、クーラーが70 mmも基板よりも大きい。その為に補助電源コネクタがカードの中央付近にあり、少々奇異に感じるかもしれない。