NVIDIA
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これは、CPUを遥かにしのぐGPUの超マルチコアプロセッサアーキテクチャによる並列計算能力が、機械学習やディープラーニングでよく使われるテンソル計算に適していたことと、またCUDAと呼ばれるNVIDIA製GPU専用のGPGPUプログラミング環境およびライブラリが、OpenCLDirectComputeなどの他のAPIと比べて充実しており、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)分野で広く普及していたことが大きな理由である。

以上のことから2019年現在、NVIDIAは人工知能、特に自動運転の分野では圧倒的な地位を占めるようになっている。世界中で過熱する開発競争の中で超並列計算機に設備投資が集中し、GPUの需要が高まりすぎたため、1人あたりの購入枚数に制限が掛けられるまでに至っている[8]
略歴NV38 GPUG80 GPUGF100 GPU

1997年には本社をカリフォルニア州サンタクララに移転した。

2000年12月には当時ライバルであった3dfx社を買収している[9]

2001年末の北米でのクリスマス商戦では、マイクロソフトと共同開発したXboxが発売。日本でも翌年2月に発売された[10]

2004年12月7日ソニー・コンピュータエンタテインメント (SCEI) と共同でPlayStation 3のGPU (RSX) を共同開発することを正式発表した[9]

2006年11月GPGPUソフトウェア開発基盤「CUDA」を発表[9]

2008年、Tegraプロセッサを発表。従来の携帯機器向けプロセッサと比較して強力なグラフィックス性能を有しており、スマートフォンなどで1080p FHDの映像再生を可能にする[11]。翌年(2009年)にはAndroidと提携[9]

2013年1月7日に自社で携帯型ゲーム機を開発する「Project SHIELD」を発表。同ゲーム機はAndroidとTegra 4を搭載して同年7月末に「SHIELD」という正式名称で北米にて発売された。

2014年、組み込みシステム向けソリューション「Jetson」を発表[12]

2016年、ディープラーニング用スーパーコンピュータ「DGX-1」を発表[9][13]

2017年3月3日任天堂から発売されたゲーム機「Nintendo Switch」を共同開発した[14]

2019年3月18日に開催されたGTCにて、トヨタ自動車子会社、「TRI-AD」が自動運転分野における同社との提携を発表[15]

2020年、英国のコンピューティング・アーキテクチャ開発企業であるArmを、3分の1を現金、3分の2の額を自社株交換によりソフトバンク・グループから買収合意。Armは2016年来ソフトバンク・グループ傘下にあった[16]

2022年2月、Armの買収についてソフトバンクから断念が発表された[17]

2022年10月3日、ロシア事業の全面停止を発表[18]

2023年12月、ジェンスン・フアン岸田文雄西村康稔と面会。ソフトバンクやNECNTTなどと協力し人工知能を開発する「AIファクトリー」のネットワークを構築する考えを示した[19]

2024年2月14日 – Chat with RTXが公開[20][21][22][23]

グラフィックスチップについて

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出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2023年7月)


脚注による出典や参考文献の参照が不十分です。脚注を追加してください。(2023年7月)


独自研究が含まれているおそれがあります。(2023年7月)


企画設計と販売を行い、実際の製造はファウンダリー(ファブ)に外部委託するファブレスメーカーである。

2010年9月21日、ドイツ・シンガポールに拠点を置くファンダリーGLOBALFOUNDRIES社との契約が成立したことを発表した[24]。今後はTSMCと並行しGLOBALFOUNDRIESへも製造委託すると見られる。

半導体の微細化技術に優れるファブと協業することが競争力を保つ要素であり、難易度が高くなる微細化が進むにつれ、複数のファブを利用するようになった。かつて、IBMのファブを利用していたこともある。

過去には製造委託したファウンダリーにも独自ブランドでの販売権を与えていたが、知名度が高まるにつれ全量を買い上げるようになった。委託製造されたチップを複数のボードベンダーに供給し、ボードベンダーがグラフィクスボードに仕立てて販売を行なう。ボードベンダーはNVIDIAにとっての重要度から、「ティア1」「ティア2」といった階級付けが行われている。

新設計のチップはティア1のベンダーに優先的に供給され、試作と初期製造が行われる。製品発表会などで複数ベンダーの展示がある場合、ティア1ベンダーの製品をNVIDIAがその他のベンダーへ配給し、その他のベンダーはヒートシンクに自社デザインのステッカーを貼るなどして展示を行なっている。ティア1での製造が安定すると、ティア2ベンダーへの販売用のチップの供給が開始される。

過去にはカノープスなどが独自設計のボードを製作していたが、現在はNVIDIAによる標準(リファレンス)デザインのボードを用いることがチップ供給の条件となっている。これは、過去にRIVA TNT2や同TNT2M64といったチップを多数のベンダーに提供したことで、各社が同じチップを搭載したボードで激しい価格競争を行なった結果、製造原価を抑えた粗悪なボードデザインや部品を使用した製品が出回った教訓から、一定品質を確保し消費者に提供するために取った方法である。その結果、開発者サポート制度の充実により、開発時のリファレンスとして用いられることが多く、ユーザーの人気を高めた。標準デザインにはネットリスト(配線リスト)、アートワーク(配線パターン)が含まれるため、各社のボードはほぼ同じものとなりがちである。

PC用のビデオチップでジオメトリエンジンの採用製品化を行い、ブランドとして「GeForce」を新設した。これによりCPUを補助するチップではなく、CPUと並ぶ主要なチップGPU (Graphics Processing Unit) であると主張した。それまでも他社よりも頭一つ抜けていたが、これにより明確に筆頭メーカーとなり、GPUは事実上グラフィックチップの呼称となっていった。GeForce 6800 Ultra & GeForce 7950 GX2

単独のGPUでの性能の限界から、2つのGPUボードを並列で利用することで性能向上を求める「SLI」の開発を行なう。後からSLI対応のGPUボードを追加することで、アップグレードパスとした。また、SLIの変形として単一のボード上に2個のGPUを実装する形態も発表している。更に4枚のGPUボードで2560×1600ドットの高解像度でのグラフィック表現をする「QuadSLI」に注力、その代表としてGeForce 7950 GX2(単体販売)、GeForce 7900 GTX Duo(2006年9月現在、販売実績は無い)が挙げられる。GeForce 7950 GX2はボード上に2個のGPUが実装されていることから、QuadSLIを行なうには2枚のボードで済む。ただし、SLI機能を持つボードにはSLI動作に必要な「SLIコネクター」を同梱しない製品も存在する(「SLI Ready」マークが目印)。QuadSLIに対応するドライバー(ユーティリティー「ForceWare」最新版)が公表されて、自作PCでの実現が可能となった。

ライバルとなったATI Technologies(2006年にAMDが買収)に対し長年リードを築いていたが、同社がコンシューマ向けにRadeon、プロ向けにFireProブランドを創設すると同時に方針転換を行い、強力な製品を開発するようになった。それによりNVIDIAと以前以上に熾烈な性能争いを繰り広げ、2012年現在では使用状況次第で得意不得意が現われる事となり、一概にどちらが優れていると評価できないほど実力は拮抗するようになった。2021年現在ではCPU側の開発にも力を入れているAMDと比較した場合、GPU専業の分トップ性能では上回る製品がある。
チップセット「nForce」についてNVIDIA nForce4NVIDIA nForce 730iNVIDIA NF-430-N-A3


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