NTLDR(NT Loader)は過去のWindows NT系における標準のブートローダである。 NTLDRはWindows NT系のブートローダであり、Windows NT/2000/XP/Server 2003に付属した。 それより新しいWindows Vistaおよびそれ以降はNTLDRの代わりにWindows Boot Managerが用いられている。 NTLDRはプライマリハードディスクドライブかブート可能[1]なリムーバブルメディア(CD-ROM/USBメモリ/FDDなど)から起動することができる。もちろん、NTLDRはWindows NT系のOSばかりではなく、Windows 9x系やPC-UNIX(Linux/FreeBSDなど)などのWindows NT以外のOSもパーティションなどを設定することにより起動することができる。NTLDRを使用するためには起動ドライブのルートディレクトリに最低でも、NTLDRとBoot.iniを必要とする。また、NT系OSはそれに加えて、ntdetect.comも必要である。さらに、日本語版を含む東アジア言語バージョンの Windows では Bootfont.bin が必要である[2]。 NTLDRは以下のようにOSを呼び出す。 NTLDRは[operating systems]の項目に2つ以上記述されていた場合、OSの選択画面を提示する。それを記述するファイルがBoot.iniである。 timeoutの値の単位は秒で、NTLDRのメニュー表示時間を設定できる。 NTLDRはNT系のOSのセーフモード起動なども制御している。使用されるオプションは以下のとおりである。
概要
起動の順序
マイクロプロセッサを32Bitモードに切り替える
ファイルシステムにアクセスする
Boot.iniを読み込み、もし2種類以上OSが記述されていればブートメニューを出す。
ブートメニューで選択されたOSがNT系以外のOSならば、NTLDRは記述されたファイルに起動を任せ、役割を終える。
ファイル名が指定されていない場合、BOOTSECT.DOSという名前のファイルが使用される。
/win95または/win95dosオプションが指定されている場合、Windows 9x系とDOS(MS-DOSまたはPC DOS)とのマルチブートのための処理が実行される[3]。
ブートメニューで選択されたOSがNT系のOSならば、NTLDRはntdetect.comを実行し、ハードウェアの情報収集をする。
Windows NT系のカーネルであるntoskrnl.exeを実行し、ntdetect.comで集めた情報を渡す。
Boot.ini
Boot.iniの例[boot loader]timeout=30default=multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS[operating systems]multi(0)disk(0)rdisk(0)partition(2)\WINDOWS="Microsoft Windows XP Professional" /fastdetectC:\bootsect.dos="Microsoft Windows 98"
NT系OSの制御機能
/3gb
/basevideo
/baudrate=nnn
/bootlog
/burnmemory
/crashdebug
/debug
/debugport=comx
/fastdetect
/maxmem=nn
/nodebug
/noexecute=optin (DEP)
/noguiboot
/nopae
/noserialmice:comx
/numproc
/onecpu
/pae
/pcilock
/safeboot
/safeboot:dsrepair
/safeboot:minimal
/safeboot:minimal(alternateshell)
/safeboot:network
/usepmtimer
/sos
/win95
/win95dos
/year
脚注^ Basic Input/Output Systemの対応が必要
^ ⇒マイクロソフト サポート オンライン 2011年1月29日閲覧
^ Boswell, William (2003-04-14) (英語). Inside Windows Server 2003
関連項目
Windows NT
Windows 2000
Windows XP
外部リンク
⇒Windows XP および Windows Server 2003 の Boot.ini ファイルで使用可能なスイッチ オプション
歴
Windows コンポーネント
管理ツール
アプリインストーラ
コマンドプロンプト
コントロールパネル