NHK-FM放送
種別超短波放送
放送対象地域日本全国
略称NHK-FM
開局日1969年3月1日
運営会社日本放送協会
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NHK-FM放送(エヌエイチケイ・エフエムほうそう)は、日本放送協会(NHK)によるFM放送。国内放送であり、放送法上の分類では地上基幹放送、電波法上の分類は超短波放送。 日本初の本格的なFM放送実験局として1957年に放送を開始し、1963年にはステレオ放送を開始。(→詳細) 現在、日本国内の各都道府県でFM放送を行っており、(→詳細) FM放送は高音質のステレオ放送ができるという特徴を活かし、音楽番組(クラシック音楽、各国のポピュラー音楽、ワールドミュージック、ジャズ、邦楽(日本の伝統音楽)、民謡 など)のほか、古典芸能、ラジオドラマなどの番組も放送しており、(→詳細) また7時・正午・19時に定時のNHKニュースをNHK渋谷から全国に向けて同一内容で放送している。(→詳細) 東京・名古屋・大阪以外の地域では地域放送も行っており、その地域ならではの情報も織り込むことがある。(→詳細) 深夜番組は、1時から5時まで「ラジオ深夜便」をラジオ第1と同時放送している。(→詳細) NHKは当初、英国放送協会 (BBC) の「サードプログラム」(現在のRadio3[注釈 1])をモデルに、「クラシック音楽や講演などのハイカルチャーを扱う非常に高度な教養放送」を行う構想を練り、実はFM放送ではなく「ラジオ第3放送」として中波放送新局の開設を予定していた。結局中波放送でそれを行う構想は取り止めとなり、FM放送でそれを行うことになった。 日本で初めての本格的なFM放送の実験局(現実験試験局)として、東京 (JOAK-FMX[注釈 2]) で1957年12月24日19時に送出を開始した[注釈 3]。その後、大阪 (JOBK-FMX[注釈 2])、名古屋など全国主要都市で実験局が開局した。 当初はモノラル放送のみであったが、その後、FM放送の1波によるステレオ放送が、1961年にアメリカFCC(連邦通信委員会)により、GEとZenithが提案した、現在のFMステレオ方式である「パイロット・トーン方式(AM-FM方式)」が標準方式として決定されたのを受け、1963年5?6月に東京にてその試験放送実施し[注釈 4][2]、そして同年(1963年)12月16日にFMが実用化試験局となった東京にて、ステレオ放送を開始[3][4]。翌年(1964年)2月4日には大阪と名古屋でステレオ放送が開始され[5]、1964年内までには、全国のFM局でステレオ放送を開始した。 1966年までに全国規模で地方局の開局を行い、1969年3月1日に実験局・実用化試験局が放送局(現地上基幹放送局)に種別変更し、本放送を開始した[6]。1972年5月の本土復帰時には放送未開始だった沖縄県も1974年3月に本放送が始まり[注釈 5] 、1977年11月に全国全てのローカル放送でもステレオ放送が可能となった。 実験局時代は毎日18時から22時の1日4時間(一部AM同時)だったが、段階を追って放送時間は拡大しており、1960年は日曜日に限り9時から放送を開始、途中11時-13時の試験電波による中断を挟む形で放送が行われ、1961年から東京地区の周波数が87.3Mc・1kW[7]から現在と同じ82.5Mc・10kW[注釈 6]に拡大の上、平日は13:25・土曜日は13:10から放送を開始して、放送時間を大幅に延長、1962年から放送終了を23:30、平日の放送開始も9時に拡大、1962年12月24日から毎日6時開始-24時(翌0時)終了の1日18時間編成となり、そのまま1969年3月の本放送開始であった。 1988年4月から翌1時までの19時間放送となり、地上波の放送では初めての日付をまたいだ編成を行った[注釈 7]。その後、緊急有事対応などに備えるため、1996年4月から試験的にNHKラジオ第1放送のメンテナンスにより『ラジオ深夜便』が休止になる日に限り、翌5時までの23時間編成とし、『深夜便』をリレー放送する編成を2年間行った後、1998年4月から24時間放送へ移行し、1-5時は『深夜便』を同時放送している(当初は月曜未明とメンテナンス実施日の1-5時のみ休止)。その後段階を追ってFMとAMラジオ第1との同時編成を増やしている[8]。 なお、多くの送信所は地上波テレビジョン放送(NHK総合テレビジョン・Eテレ)と送信所を併存させており、24時間放送移行後も、地上波テレビ放送がアナログ時代はほぼテレビとFMの放送休止の日時は併せていたが、地上波テレビがデジタル放送に完全移行してからは必ずしも、同じ日に併せなくなった。 2011年9月1日から『NHKネットラジオ らじる★らじる』でインターネット経由で聴取が可能となり、2017年10月2日から地域限定で民放サイマル配信サービス「radiko」で実験配信を実施[注釈 8]。2018年4月12日から全国に拡大して第2次実験配信を行った後[10][11]、2019年4月1日から本配信に移行した[12][13]。第2次実験配信と本配信は、東京・渋谷から配信される東京都域放送のみ全国同一コンテンツとして配信[注釈 9]している。 FM放送は民間放送も含め基本的に県域放送として位置づけられているため、45都府県に各1局と北海道・福岡県に複数局の親局が置かれている。1988年7月の組織統廃合に於いて存廃判断の目安に使われた[注釈 10]。 ブロック放送局呼出符号周波数
概要
歴史
伏線
放送開始
インターネット放送
ネットワーク
太字は拠点局。
※がついた局は1969年3月1日に本放送を開始した。
◆は、スピルオーバー 対策として民放より小出力である。
&は、国際共用周波数帯を使用。訪日外国人が自国製のFMラジオ受信機で聴くことができる(西欧バンドは87.5MHz以上、米国バンドは88MHz以上)。
(MHz)空中線電力
(W)放送開始日
北海道札幌※JOIK-FM85.205k1962年12月02日
函館※JOVK-FM87.0002501964年12月02日
旭川※JOCG-FM85.8005001964年06月25日
帯広※JOOG-FM87.5&002501964年12月02日
釧路※JOPG-FM88.5&002501965年02月05日
北見※(網走送信所)[注釈 11]JOKP-FM86.0002501965年03月27日
室蘭※JOIQ-FM88.0&002501964年12月02日
東北仙台※JOHK-FM82.505k1962年12月02日
秋田※JOUK-FM86.703k1964年06月01日
山形※JOJG-FM82.101k1964年12月02日
盛岡※JOQG-FM83.101k1964年06月01日
福島※JOFP-FM85.301k1964年07月01日
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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