NHK衛星第2テレビジョン
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またBSデジタル放送開局時から2007年11月26日0:55までは8スロットによる放送であったが、アナログBShiの終了に伴う衛星スロット配置の変更に伴い同日5:00から3スロット追加されて11スロットでの放送となり画質が向上した。
歴史
放送開始の経緯・開始当時の状況

NHKの衛星放送は当初から2チャンネル体制での放送体制を計画しており基本的には山間部や離島地域など難視聴地域への対策を目的としてNHK衛星第1テレビジョン(BS1)が総合テレビ、BS2が教育テレビのそれぞれの同時・ないしは時差編成を中心として行うこととしていた。しかし1984年5月12日の開局時に使用した「ゆり2号a」の中継器とその予備各1台が故障するトラブルに巻き込まれ、予定していた2チャンネル体制での放送は急遽中止。放送後しばらくは1チャンネルで地上波2チャンネルの同時・時差編成の混成放送を行うこととなった。

1986年2月12日、本来は予備衛星となる予定であった「ゆり2号b」が打ち上げられ本来の2チャンネル体制が可能な環境が確立。1986年12月25日から2チャンネル体制での放送が開始された。当初は教育テレビとの同時編成が主だったが、1987年7月4日からBS1が24時間完全自主編成の放送となってからは地上波2チャンネルの同時・時差編成を中心に行い(この頃までは原則6時開始から24時放送終了までで、災害など緊急時は放送時間を延長していた)、1989年6月1日からの本放送突入以後はそれを並行しつつも本格的な独自編成を取り入れた24時間放送(ただし初期の頃は実際は後述のとおり23時間以下しか放送されなかった)を開始するようになった。

本放送開始に寄せて、最初の2日間は従来の地上波の時差編成が主体であり、独自編成に移行してからの最初の番組は、6月3日0:00 - 0:05(6月2日深夜)に行われた「新しい衛星放送時代のスタートに当たって」と題した当時のNHK会長・島桂次によるスピーチ[1]で、これに続き「BSオープニングスペシャル」[2]が、6月4日一杯をかけて48時間にわたり、藤沢市湘南台文化センター」を主会場に生放送された[3]
完全デジタル化に向けた措置

2011年のテレビ放送の完全デジタル化に向けて衛星放送は抜本再編されることになった。これに伴いBS2・BShiは2010年度いっぱいで放送終了することが決定した。BS2は、2010年度を「現在のハイビジョン専用チャンネルとしての最終年度」と位置づけたBShiとの連動性を図り、更に文化・娯楽・教養の番組コンテンツの充実を図ってハイビジョン化につなげる編成が行われた。

総務省における手続きを経て2010年12月9日、NHKから新生BSの概要が発表された。チャンネル通称名・コンテンツを引き継いだBS1[注 7]と異なり、BS2とBShiは連動性の実績を生かして新しいチャンネル「BSプレミアム」として生まれ変わることになった[注 8]。これに伴い、BSプレミアムのオリジナルドラマ・アニメなどの放送が決定した[4][5]

BSプレミアムの意味合いとしては「見るべきテレビが、ある」をテーマに掲げ、ハイビジョン映像の高画質による高級感のあふれる娯楽(映画・演劇・音楽・芸術)と教養の総合チャンネルの番組を提供するという狙いが込められている。

2011年3月31日24時をもってBS2・BShiは閉局し、BS1は標準画質放送を終了した。その後デジタル放送スロット数変更の作業を行い、翌4月1日朝6時に新生ハイビジョンチャンネル「BS1」・「BSプレミアム」が放送を開始した[6]

新BS1・BSプレミアムの放送開始と同時にBS2で実施されていた地上波放送難視聴者対策放送も終了した。デジタル放送完全移行後も地上波が映らないため、BSアナログを視聴している一部地域にはBSデジタルチューナーを配布し、地デジ難視対策衛星放送で見られるようにする対策をとった。ただし、『連続テレビ小説』と『大河ドラマ』については引き続きBSプレミアムで地上波よりも先に放送される(前者は平日7:30 - 7:45(再放送もあり、土曜には6話連続放送もある)、後者は日曜18:00 - 18:45)ほか、『さわやか自然百景』などごく一部の地上波番組もBSプレミアムで引き続き放送される。高校野球中継[注 9]大相撲中継は放送が無くなる[注 10]ほか、地上波ニュース番組のBS同時放送も災害・地震・津波などの全波一斉放送の臨時ニュースを除いて完全になくなった[注 11]。 さらに大晦日の『NHK紅白歌合戦』も衛星放送からの放送がなくなる[注 12]
放送終了後の旧BS2のチャンネルについて

アナログBS2に割り当てられていたBS物理11chについては、同年7月24日の正午まで「BSプレミアム」のサイマル放送が行われた。正午以降はアナログ放送の終了告知のみに切り替えられ、同日中に停波した。なお、当初は24時間放送を停止して深夜から早朝の数時間に放送休止枠を設定し、その時間帯に「技術実験」として次世代ハイビジョンなどの試験放送を行うことも検討されていたが、実施されなかった[7]

一方、デジタルBS2に割り当てられていたBS-102chは、従前のリモコンキーID「2」を引き継ぎ、2011年4月以降は新生BS1のサブチャンネル[注 13]として運用されることとなった。当初は臨時用チャンネルの扱いで通常時は使用せず、番組表(EPG)にも表示されていなかったが、同年10月17日のメンテナンス終了以降は番組表上に常時表示されるようになり、2013年1月10日からはマルチ編成を実施しない時間帯も102chでBS1の通常番組を放送するようになった(このため、102chでは2年ぶりに通常編成の放送が復活した)。2023年12月1日のNHK BSへの再編時もサブチャンネル・リモコンキーIDはそのまま承継され、現在に至っている。
沿革

1986年12月25日 試験放送開始

当初1984年に教育テレビの時差配信(難視聴地域対策)で開局する予定であったが、放送衛星「ゆり2号a」の中継器3台のうち2台が故障、2チャンネル分の放送ができなくなったため、「ゆり2号b」の打ち上げ成功を待って予定より2年以上遅れて開局。


1987年7月4日 衛星第1テレビの独自編成移行に伴い、総合・教育の混合時差編成(実質混合編成が半年ぶりに再開)となる。
※以上ここまで、原則として放送開始午前6時 - 放送終了午後12時(翌日午前0時)だった。

1989年6月1日 本放送開始[3]

チャンネルの独自性を明確にするため、エンターテインメント(映画、演劇、コンサートなど)を中心にした番組に移行する。地上波の時差編成も継続[注 14]

ただし24時間体制での放送であるが、1989年6月3日から1991年11月25日ハイビジョン試験放送(BS-9ch。後のNHKデジタル衛星ハイビジョン(BShi))が開局するまでの間は毎日原則として14時から15時(大相撲本場所期間中は17時から18時)にハイビジョン配信実験が行われた。この当時はMUSE・NTSCコンバーター内蔵テレビが普及していなかったため、主として各地のターミナルなどのモニター会場での上映が中心だった。この為実質的には23時間放送だった。また1991年5 - 8月の一時期は「ゆり3号a」の太陽電池のトラブルがあり3チャンネル分の電波が供給できない事態となったため、「ゆり3号a」と「ゆり2号b」を相互に切り替えて使用する形で併用して放送した(衛星の切り替えは朝と深夜に行われ衛星の切り替えが行われる際、一瞬映像が乱れることがあった)。

1997年8月1日にBSAT-1に移行するまでは毎年2 - 4月及び8 - 10月の一時期は食(放送衛星が地球に入り、太陽電池が使えない状態)が発生するため午前0:30 - 4:30を放送休止とし初期は19時間、後に20時間放送となった。また、年に1 - 3回不定期で月による食(放送衛星が月に入り、太陽電池が使えない状態)で1 - 4時間(深夜帯以外では15分程度)放送休止することがあった。

また、1990年代中盤ごろまでは、NHK放送技術研究所(NHK技研)主催により毎週日曜日深夜(月曜未明)の数時間を衛星放送を活用したデータ放送ファクシミリ放送などのテスト実験(技術実験)を行っていたため、この時間帯も一般向け放送は休止されていた(台風・災害・地震時の緊急報道のときは通常放送)。


1997年10月5日 字幕放送開始

2000年

9月10日 デジタル衛星第2テレビジョンの試験放送開始[8]

12月1日 デジタル衛星第2テレビジョンの本放送開始[9][10][11]


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