NHKデジタル衛星ハイビジョン
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このため2010年度(平成22年度)を「現在のハイビジョン専用チャンネルとしての最終年度」と位置づけ、BS2との連動で文化・芸術・エンターテインメント・人物・自然・紀行といった諸番組で新たな映像技術や演出手法を取り入れた斬新な番組編成を展開しNHK番組たまごなどに代表される実験的な番組編成の強化も図って、前身のアナログハイビジョン試験放送から数えて20年に渡ったハイビジョン専用チャンネルの幕を引くことにしている。またそれまでBS1などと連動して放送したオリンピックの中継もバンクーバーオリンピックでは実施せず、BS1(標準画質)と総合テレビ(ハイビジョン画質)のみで放送されることとなった(2010 FIFAワールドカップは6月15日未明の「日本VSカメルーン」、6月25日の「日本VSデンマーク」、7月12日の決勝戦の3試合の録画中継がBS1と同時放送された)。

当初は地上波のアナログ放送廃止と同時の2011年(平成23年)7月24日までにハイビジョン専門チャンネルでの放送を廃止する方針だったが、衛星放送の完全デジタル化を周知徹底させる方針から2011年(平成23年)3月31日24時(4月1日0時)の放送終了をもってハイビジョン専門チャンネルでの放送を廃止。総務省による手続きを経て2010年(平成22年)12月9日にその後の方針が決定。BS2も廃止され、地上波難視聴対策の役目をセーフティネット放送に移した上で教養・文化主体の新しいハイビジョンチャンネル「NHK BSプレミアム」に再編されることとなった。BShiに割り当てられていた103ch[注 3]は2011年(平成23年)4月以降、BSプレミアムへ引き継がれ、BS2の102chはBS1の臨時チャンネル(2011年10月16日までは臨時チャンネル休止中はテレビによって何も映らないか101chに誘導されていた)となった。また、103chを引き継いだBSプレミアムは開局当初から24時間放送を実施するため、2006年3月の24時間放送廃止以来実質5年ぶりの24時間放送「再開」にもなった。

なお、EPG(電子番組表)では、2011年(平成23年)3月25日0時から3月31日24時(4月1日0時)までは現状の3チャンネル体制での表示を維持しつつ、4月1日以後のBSプレミアムの番組表の掲載を開始。4月1日午前4時からは新しいBS1(101ch)・BSプレミアム(103ch)の番組表を掲載し、BS2(102ch)の番組表のデータは削除された[4]
ニュース番組について

BShiでは、1994年(平成6年)11月から2000年(平成12年)11月までの実用化試験放送時代には『週刊ハイビジョンニュース』という番組を設けた。当時NHK記者でジャーナリストの吉村秀實らが進行を務めたもので、当時はまだハイビジョン機材が充分に備わっていなかったため、週1回その週のニュースをまとめる番組として放送された。

その後2000年(平成12年)12月から総合テレビの主なニュース番組の同時放送を実施。BShiの目的である「デジタル方式の放送へ円滑に移行するための放送」および難視聴対策を兼ねてのものであり、同時に総合テレビの他の番組も実施された。地上デジタル放送の全国的な本格普及(2006年12月1日で全国の都道府県庁所在地で開局)が進んだことにより、ニュース番組の同時放送は取りやめとなり、2006年12月31日の正午のニュースをもって終了。緊急を要する場合(地震・テロなど。大地震や津波を伴う場合は衛星全波を含む総合放送のテレビ・ラジオ全チャンネル共通編成になる)を除きBShiの報道番組は姿を消す。最後の同時放送は東北地方太平洋沖地震に伴うもので、全波同時だった。
沿革

1989年6月3日 BS2で1時間の実験放送を開始。原則として14:00-15:00に放送。(大相撲期間中は17:00-18:00)これとは別に毎週日曜深夜(月曜未明)の原則として午前1:00-5:00にも「技術実験時間」としてハイビジョンの実験放送のほか、データ放送ファクシミリ放送といった放送を利用したマルチメディアの実験が行われ一般向け放送を休止していた。

1991年11月25日 ハイビジョン試験放送開始

事実上、世界初のハイビジョン専門のテレビ局であった。

BS 9ch(アナログ)が割り当てられ、試験放送を当初1日7 - 8時間(日中中心)で開始。その後段階を追って放送時間を拡大していく(当時コールサインはハイビジョン普及協会に対しての割り当てとしてJO2C-BS-TVが用意された)。これに伴いBS2での実験放送が終了し、完全24時間放送(食の時期と、日曜日深夜 - 月曜未明は除く)へ移行した。


1994年11月25日 実用化試験放送に移行

NHKと民放各局が曜日・時間帯を振分けて放送するようになる。(なお周波数の割り当ては従来どおりハイビジョン推進協会に当てられている)

NHK(呼出符号:JO341-BS-HDTV→1997年8月1日からJO241-BS-HDTV)は全曜日に対応で毎週水曜日(夏の高校野球期間中を除く)のみ全放送時間を、それ以外の曜日は1日につき5-6時間程度放送していた。



※以上ここまでの経緯についてはハイビジョン試験放送も参照。



2000年

9月10日 デジタル衛星ハイビジョンの試験放送開始[5]

12月1日 デジタル衛星ハイビジョンの本放送開始[6][7][8][9]
衛星のスロット数22で放送を行う。放送開始当初の名称は「NHKデジタルハイビジョン」だったが2003年12月1日に開始された地上デジタルテレビジョン放送でもハイビジョン放送が行われることから、区別を付けるために放送終了まで使われた「NHKデジタル衛星ハイビジョン」という名称に変わった。従来の実用化試験放送はNHK所属の放送衛星局「NHKハイビジョン放送」(呼出符号:JO24-BS-HDTV)に移行され、デジタル衛星ハイビジョンと同内容の放送を行うことになった。放送開始当日の7:00 - 11:00は実用化試験放送の番組編成で放送された。これと、民放各局も関連会社を通じて独自のBSデジタル放送を一斉に開局したことに伴い、BS-9chの民放各局製作の放送はこの前日の2000年11月30日(当日の担当はWOWOW)をもって終了した。なおデジタル放送は受託放送事業者の株式会社放送衛星システムが一括して管理・コールサインを保有している関係からNHKは委託放送事業者として放送を行っているため、NHK単体でのコールサインはない。これは将来的なBS衛星放送の完全デジタル化を目指し、それへの移行を円滑に進めるための放送と位置づけている。[1]NHKデジタル衛星ハイビジョンは本放送開始当初からWOWOWのBSデジタルハイビジョン、BSジャパンと共にフルスペック(画素数1920×1080)によるハイビジョン放送を行っている。

2005年10月 ウォーターマークの「BS hi」の大きさを変更

従来より小さいものになる。


2006年4月 相次ぐ不祥事による受信料収入の減少を受け、24時間放送を中止

ただし年に2?3回行われる衛星放送機器メンテナンスの実施日(当該日の深夜から未明)を除き停波は行わないので、データ放送とEPGは従来どおり24時間利用可能とした。

重大事件・事故・災害が発生した場合、オリンピックサッカーワールドカップの深夜中継実施時などは24時間放送または休止時間を最小45分(これまで最短の休止時間は15分)まで短縮する場合がある。

2007年のアナログ放送終了に備えて、視聴者が自分でアナログ放送かどうかを識別できるようアナログ放送の透かしの「BS hi」の下に「アナログ」の透かし文字を追加(デジタル放送は変更なし)。これはアナログ放送のBS1、BS2でも2008年5月1日より同様の形式で表示されているほか、地上波の総合テレビ・教育テレビの各アナログ放送でも2011年7月24日のアナログ放送終了に備えて2008年7月24日以降同様の形式となる。


2007年

1月1日 地上波デジタル放送が全国で開始されたことや衛星放送全体の編成見直しによりそれまで放送されていた総合テレビの定時ニュース番組が全て姿を消し、BS2に1本化

衆議院・参議院・統一地方選挙の選挙開票速報についても放送されなくなった(総合テレビとBS1に集約)。

ただし、災害・地震・津波などの緊急報道がある場合はこれまでどおり放送される。

「NHKニュース速報」・緊急地震速報のテロップ表示も地震情報と同様、これまでどおり行われている。


また同時・時差放送されている総合テレビ・教育テレビの番組の一部についても2007年1月から4月にかけてBShiでの放送を打ち切り、BS2に集約された。大相撲中継も2007年3月春場所を以って当チャンネルでの生放送は廃止され深夜の大相撲・幕内の全取組のみの放送となったが、こちらも2010年3月春場所を以って終了した。

一方、総合テレビより30分先行で放送している『連続テレビ小説』は今まで通り放送するほか新たに『土曜ドラマ』の先行放送(総合テレビより原則として3時間先行)が開始された。

ハイビジョン特集』では毎月1つのテーマを制定し、それに沿ったテーマの番組を放送する。

9月30日 10月1日1時をもって、アナログのハイビジョン放送を終了。最終番組は「BS先取り情報」(24:55-25:00)。なお番組宣伝以外では「世界音楽紀行」(24:00-24:50)が実質最後だった

放送終了を知らせるブルーバック画面に切り替わった。上記事項を知らせるため、アナログ放送では1分間の放送終了予告が放送された(NHKオンラインのサイト(リンク先の左側のページバー「放送終了へ向けたお知らせ・スポット」のアイコンを参照)[1]でも見ることができた)。


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