Myspace
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2011年1月11日、売り上げ減少に備えるためにマイスペースは従業員の47%を人員整理すると発表した[10]。同年6月には、ニューズ・コーポレーションからスペシフィック・メディアに売却された。
日本での展開

日本では運営会社エフ・アイ・エム・インターナショナルB.V.(ニューズ・コーポレーショングループ)とソフトバンクが提携し、運営会社「マイスペース株式会社」を2006年11月中に設立することが発表された。これに先立ってMySpace日本語版(マイスペース・ジャパン)のβ版サービスを2006年11月7日から開始した。2007年春からパソコン向け正式サービスを開始し携帯電話向けサービスも展開している。

また、日本では既存メディアとのメディアミックスも積極的に行われている。

2008年9月8日からMySpaceを使用したラジオ番組「銀河に吠えろ!宇宙GメンTAKUYA」(ニッポン放送他21局ネット)が開始された。

2009年4月3日からJ-WAVEがMySpaceと連動したラジオ番組「RADIO×SPIDER」の放送を開始[11]

2009年5月からは東京ニュース通信社と共に月刊誌「MySpace from JP.」の創刊が決定し、創刊準備号が2009年3月に発行となった。

さらに2009年10月9日にはMySpace、「RADIO×SPIDER」、「MySpace From JP.」の3者共同によるレコードレーベル「SPIDER RECORDS(スパイダー・レコード)」の発足が発表され[12]、第一段アーティストとしてNICCO(ニコ)が選ばれた。

また、同じ2009年春には、歌手・宇多田ヒカルの当時の海外活動名である「Utada」とコラボレートし、カラオケコンテストを開催。宇多田の曲を歌ってMySpaceカラオケに投稿すると、宇多田本人により審査され(宇多田は最終審査のみ)、優勝者は宇多田とのカラオケパーティーに参加できるというもの。このコンテストは日米で開催され、日米優勝者と宇多田によるカラオケパーティーが開催された[13]。この様子は、前述の月刊誌「MySpace from JP.」の巻頭にも大きく掲載された。

2010年9月30日(※NTTドコモ基準・auは9月3日・ソフトバンクは9月2日)をもって、日本版MySpaceモバイルのサービスを終了し、全世界(米国版)MySpaceモバイルへ移行[14]。これに先駆けて、各キャリア公式サイトからの削除及びMySpaceモバイルのEMAへの審査更新を受けなかった(※認定当時のEMA認定番号:01200056(01)、有効期限は2010年8月末)。
コンテンツ

招待制をとっておらず誰でも登録してアカウントを作りプロフィールを公開することができる。プロフィールは会員でなくても閲覧が可能である(ユーザの方で閲覧に制限をかけることもある)。会員の種類として「ユーザ」と「アーティスト」がある。

アーティストは音声ファイルの公開、登録内容においてユーザと若干の差がある。
プロフィールとフレンド

(いわゆる一般的な友人に対し、MySpaceのシステムにおける友人をここではフレンドという。他、MySpace 日本語版では翻訳されていない英語は基本的にカタカナで表記した)

各人のプロフィールでは、さまざまな項目を任意で公開することができる。自己紹介欄としては『自己紹介(About Me)』および『フレンドになりたい人(Who I'd Like to Meet)』という項目が設定されている。プロフィールにはさらに多くの関心事についてのセクション、例えば音楽テレビ映画、あるいは人種、婚姻、外観、収入などの個人的な情報を載せることもできる。

また、ブログで記事を書くと、プロフィールに記事の見出しが追加される。ブログの公開方法は「全体」「自分のみ」「フレンドのみ」「プライベートリスト(特別なフレンド)」の4種類から選択可能。なお、この公開方法は各記事ごとに選択できる。

また、それぞれの項目に大きさ、枚数を問わず画像を貼り付けることも可能である。さらにMySpace Videoの稼動によりビデオもアップロードできるようになった。

会員同士の交流は(他のユーザには非公開の)メッセージの送受信、プロフィールに文面や画像が載るコメント、フレンド全員にメッセージを送る「お知らせ(Bulletin)」などでできる。特に仲良くなりたい、もしくは既に交友関係のあるユーザとは「フレンド」になることができる。相手のユーザのページからフレンドのリクエストを出すことでその意志を明らかにできる。申請が許可されればお互いのフレンドのページに名前と顔写真(とされるメイン画像)が加わる。フレンドの中でもユーザが特に選んだ者の名前と画像がプロフィールのメインページに掲載される(人数はある程度任意で設定可能である)。さらにユーザーの友人全員のリストへのリンクも下に掲載される。ユーザのフレンドの増加や、交友関係の変化によってプロフィールのフレンドは活発に入れ替わることになる。主にページの下部に置かれる「コメント」欄は、ユーザのフレンドが文章や画像を残せる掲示板であり、誰でも見ることができる。これらの機能は、自身がログインした上でのホームページや他の人のプロフィールページにあるリンクから利用することができる。
編集

プロフィールのレイアウトをかなり自由にカスタマイズできることはMySpaceの大きな特徴であった。個人に関する最低限の情報の公開と、多彩な自己主張を同時に実現していた。2013年までのMyspaceは以下の特徴を有していた。プロフィールをカスタマイズするにあたり、まず最初に行うことは自分の写真や自作の絵などの画像をアップロードすることである。画像の一つをデフォルト表示に選択し、「顔写真」のような個人を象徴するメイン画像に設定する。プロフィールのレイアウトは、他のウェブサイトにあるエディタによって自由に変えることができる。HTMLCSSを知っていれば、枠や文字の色、背景、前景、テーブルのスタイル、スクロールバーの形や色なども好みに応じて変えられる。プロフィールのページに音楽を加えられるが、これはアーティストのページを訪問してMySpaceのミュージックプレーヤーから曲を選択するか、カスタマイズしたミュージックプレーヤーを使うかメディアファイルをページ内に埋め込むかすることで可能になる。プロフィールを構成する基本的な要素の有無もユーザの自由である。フレンドを全員プロフィールに表示するように変えられたり、ある部分を隠したりすることができる。ユーザの個性と、主に使用する画像によって千差万別、個性豊かなプロフィールが存在する。

こうしたレイアウトのほぼ完全な自由さは、2013年まではしばしばユーザのアクセシビリティ(利用可能度)で問題を起こしていた。

2013年6月には、完全にレイアウトを一新し、縦スクロールではなく横スクロールを採用しアップロードできる容量を増加させている。これは3度目のリニューアルであった。
影響
音楽業界への影響

MySpaceへの参加に当たって「アーティスト」として登録すれば、自分たちのプロフィールのページに自作曲のMP3ファイルを最大10曲まで公開することができる。MySpaceには多くのプロ、インディーズ、アマチュアのミュージシャンらが登録している。ファンと交流したり曲を発表したりする本拠地となっており、多くの若い音楽ファンが好きなミュージシャン本人やそのファンと交流を深めるためにMySpaceに登録している。これがMySpaceが先行するソーシャル・ネットワーキング・サービスを凌ぐ会員数を獲得できた原動力である。ミュージシャンのアップロードした曲はユーザのプロフィールにもアップロードできるため、人気のある曲はそこかしこで公開されることになる。

MySpaceはアメリカの音楽業界に強い影響力を持っている。メジャーまたはインディーズレーベル各社のミュージシャン、社員、エンジニア、ラジオDJらがアカウントを運営し人脈を広げている。MySpaceを調査すれば、こうしたミュージシャンたちのファンや、登録者の音楽的嗜好を確実に把握できる。そのためこのサイトを使ったメールや広告は音楽マーケティングの重要な手段となりつつある。同様にプロアマの映像作家やコメディアンたちも自分たちの作品をアップロードしている(例えばアイスランド出身のロック・バンド、シガー・ロスのページ: [1])。
ティーンエイジャーへの影響

MySpaceは2000年代後半の英語圏におけるティーンエイジャー文化の最も影響力のある存在と化している。そこでは同じミュージシャンや同じ俳優が好きな人同士が語り合うコミュニティが形成され、ファン同士での友人関係の発展などがある一方で、一種の出会い系サイトにもなっている。また同じ学校の学生同士でもMySpace を使った会話や友人作りが活発になっている。しかし、アメリカやイギリスの多くの学校では「学生同士のゴシップや悪意のあるコメントの温床である」として学内からのMySpace接続を禁止するところが出始め、一部の私立学校では自室からのアクセスも禁止しようとしている。またある大学は、学内のインターネット帯域の40%がMySpace接続のために使われたとして大学からのアクセスを禁止した ⇒[2]。2000年代末以降はFacebookに大きく水をあけられ、急速にユーザーを減らしている。
歴史
オンラインストレージサービス Myspace.com 1998-2001

現在[いつ?]見るようなソーシャル・ネットワーキング・サービスMySpace.com以前、myspace.comはオンラインストレージサービスだった。これは、SNSのMySpaceとは異なる、アメリカのサンフランシスコの企業が1998年に取得し運用を開始していたサービスである。インターネットドメイン名は大文字小文字は問わない。商標、ブランド名とはこの扱いが大きく異なる。このサービスブランド名はMyspaceという(.comはブランド名に含めずspaceのsは小文字)ブランド名だった。このサービスは登録無料で、ユーザーは開始時には少ない容量のスペースを割り当てられ、新しいユーザーを紹介するごとに使える容量が増加するという仕組みであり、ストレージサービスにソーシャル・ネットワーキング・サービスを付加したサービスを提供していた。

このサービスは主にレスポンスの遅さからユーザー使用は伸びず、そのため収入が伸び悩んだ。2001年にサービスは終了。終了発表は2001年5月31日。発表では「ユーザーは金曜日まではデータを取り出す猶予がある」とされたが、その金曜日とは発表の翌日であった。ほとんどのユーザーがデータを取り出す以前にサイトは閉鎖されてしまった。その上、ユーザーの全情報は(どこに?)売却されてしまった。アメリカでインターネット・バブルがはじけIT不況となった真っ只中であり、また、ストレージサービスの多くが違法なファイル共有に使用されて訴訟対象となっていた。オンラインストレージサービスの企業はこの年、Driveway、FreeDriveと相次いでサービスを終了していた。FreeDriveはファイル共有が著作権侵害に当たると裁判所に申し立てられている最中のことだった。(ただしFreeDriveはサービス終了後もユーザーがデータを取り戻すためのアクセス権は残していた)[15]

FriendsterLinkedInMySpaceFacebookといったソーシャル・ネットワーキング・サービスは2002年以降である。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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