Servoテクノロジーが用いられたGeckoレンダリングエンジンを搭載している。ベンチマーク結果はGoogle Chromeと同等であった[13]。またマルチコア、マルチスレッドに対応している[14]。 Mozillaはプライバシーを重視し[15]、そのための機能が用意されている。プライベートブラウジング機能によりトラッキングを防止し、ユーザーのプライバシーを強力に保護することができる。 アドオン(拡張機能)をインストールすることで機能を追加することができる。例えばuBlock Originなどをインストールすることで悪質な広告をブロックし、より安全にブラウジングを行うことができる。特にAndroid端末においては標準ブラウザであるChromeがアドオンに非対応なので、Firefoxはアドオンが使える貴重なブラウザである。但し後述のFirefox 57以降、従来程のカスタマイズ性は失われた。 Firefoxは、HTML、XML、XHTML、SVG 1.1 (一部)[16]CSS、JavaScript、DOM、MathML、DTD、XSLT、XPath、アルファ合成を含むPNGなど、多くのウェブ標準をサポートしている[17]。 ソースコードが公開されているため透明性が確保されている。そのためバグは迅速に発見され、また修正される。 営利企業であるGoogleやAppleとは異なり、Mozillaは非営利組織であるため、利益ではなくユーザーのためのソフトウェアである[18]。 StatCounterによれば、2009年12月の時点でFirefoxのすべてのバージョン合計で32%のシェアを占めていた。バージョン別ではFirefox 3.5がInternet Explorerの諸バージョンを抑え最も利用者が多かった[20]。その後、Net Applications 2018年6月現在のシェアは世界全体で10%程である[22]。 MozillaはFirefox 4のリリース以降、Googleの開発しているGoogle Chromeのようにラピッドリリースを行うと発表した。そのため、セキュリティアップデートや脆弱性の修正といったマイナーなアップデートはFirefox 4で終了する。Firefox 4の13週間後の2011年6月21日(米国時間)にFirefox 5がリリースされた。Firefox 5から6の間は例外的に8週間だが、Firefox 6以降は基本6週間ごとに最新版がリリースされ、2011年中にはFirefox 9までアップデートされた[23]。2013年はFirefox 26まで、2014年はFirefox 34まで、2015年はFirefox 43までリリースされた。2016年より6?8週間の間隔での休日に合わせた不規則なリリーススケジュールとなり、2019年後半からは4週間毎のリリースとなっている。 なお、例外的に89と90が前バージョンから6週間、95・96・109が前バージョンから5週間を要している。 ラピッドリリース移行後、以下の5種類のエディションがリリースされるようになった[24][25][26]。下の物ほど不安定で更新頻度が高く、Firefox Beta(ベータ版)では正式版の次のバージョン、Aurora(アルファ2版)ではベータ版のさらに次のバージョン、Nightly(アルファ1版)ではそのさらに次のバージョンが開発されている。Firefox Betaは原則毎週更新、Aurora及びNightlyは原則毎日更新。開発中の新機能の追加は主にアルファ版で行われ、ベータ版では基本的にアルファ版で加えられた変更へ安定性や互換性の修正が行われる。2014年11月10日より、AuroraからDeveloper Editionに名称が変更された[27][28]。また、2017年3月31日にFirefox 54を最後にAuroraを廃止する旨を発表し、Firefox55には廃止となった[29]。 このラピッドリリースの開始に伴い、企業や自治体などでのブラウザサポートに不安が生じていることから、延長サポート版となるESR(Extended Support Release) が用意されることになった。最初のESRはFirefox 10 となり、以後正式版リリース8回ごと(バージョン17、24…)にESRがリリースされる。ESRはリリースから54週間(約12か月半)のサポートが行われる。その間、通常リリースと同様に6週間毎に修正版のリリースが行われる。バージョンナンバーは XX.0.Y(XXがメジャーバージョン、Yがリビジョン番号、0から8)となる。ESRが用意されるのはWindows版、Mac版、Linux版のみ。詳細はESRのダウンロード Firefoxのソースコード自体は、様々なプラットフォーム向けにコンパイル可能である。しかし、公式に配布されているバイナリは以下のプラットフォーム向けに限られている。 推奨システム要件[30][31]WindowsLinux デスクトップmacOSAndroid[32]iOS
プライバシー
高いカスタマイズ性
ウェブ標準への準拠
オープンソース
非営利組織による開発
市場シェアStatCounterによるウェブブラウザの利用シェア (2020年9月)[19]詳細は「ウェブブラウザの利用シェア」を参照
リリースサイクル「Mozilla Firefoxのバージョンの変遷」も参照
Firefox ESR(延長サポート版)
Firefox(正式版)
Firefox Beta(ベータ版)
Firefox Developer Edition(アルファ2版)
Nightly(アルファ1版)
システム要件
CPUPentium 4およびそれ以降のSSE2対応プロセッサApple M1 / Intel プロセッサARM
(ARMv6は2015年以降サポートされない[33])Apple Aシリーズ
メモリ32ビット版: 512 MB / 64ビット版: 2GB384 MB?
ハードディスクの空き容量200 MB50 MB?
OS7 (デスクトップ)
Server 2008 R2 (サーバ)
およびそれ以降以下のライブラリまたはパッケージを含むもの
最低限
GTK 3.14以上
GLib 2.22以上
X.Org 1.0以上
libstdc++ 4.8.1以上
glibc 2.17以上
推奨
X.Org 1.7以上
NetworkManager 0.7以上
DBus 1.0以上
Size:124 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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