Mk_32_短魚雷発射管
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .hatnote{margin:0.5em 0;padding:3px 2em;background-color:transparent;border-bottom:1px solid #a2a9b1;font-size:90%}

「68式3連装短魚雷発射管」はこの項目へ転送されています。

その他については「魚雷発射管」をご覧ください。

Mk.46 mod 5 短魚雷を発射するMk.32 mod 15 短魚雷発射管

Mk.32 魚雷発射管(英語: Mark 32 Surface Vessel Torpedo Tubes, SVTT)は、アメリカ海軍が開発した水上艦装備の魚雷発射管。324mm口径であり、Mk.46Mk.50Mk.54などの短魚雷を使用する。

アメリカ海軍のほか、日本海上自衛隊をはじめとして、西側諸国海軍で広く使用されており、近距離用対潜兵器デファクトスタンダードのひとつである。
来歴

第二次世界大戦後、アメリカ海軍は、新世代の対潜兵器としてアクティブ音響ホーミング式の誘導魚雷の開発に着手しており、水上艦用のMk.321940年代中盤より、また、航空魚雷としてのMk.431950年より配備されていた。しかし、これらはいずれも低速であり、信頼性にも問題があった。このことから、これらを更新するための第2世代の短魚雷として開発されたのがMk.44である。開発は1952年ごろより着手され、1956年までに完了した[1]

第一世代の水上艦用短魚雷であるMk.32は横抱き式の落射機を用いて発射されていたが、Mk.44では、トラディショナルな魚雷発射管を用いて発射することとなった。この発射管として開発されたのがMk.32である[2]
構成

Mk.32は、基本的に、俵積みにされた3本の管体と旋回装置・発射装置・伝達装置等から構成される(Mod.9のみ固定式・連装)。重量は、Mod.5では空虚重量2,230ポンド (1,010 kg)、Mk.44魚雷を装填して3,110ポンド (1,410 kg)、Mk.46魚雷を装填して3,754ポンド (1,703 kg)、Mk.50魚雷を装填して4,450ポンド (2,020 kg)とされる[3]。また日本の68式では総重量1,275 kgとされている[4][5]

3連装発射管は、Mod.15以外では人力で旋回し、舷外に向けられる。旋回可能角度は、右連管は0?190度、左連管は360?170度である[4][5]。旋回中に発射されないように内部ロックが付されている。また固定式のMod.9や遠隔操作式のMod.15では、前扉が開く前に発射しないように、やはり内部ロックが付されている[3]

魚雷の射出は空気によって行われる[3]。発射空気圧は70?140 kgf/cm2 (6.9?13.7 MPa)で[6]、管口雷速は13メートル毎秒以上である[4][5]。発射用の圧縮空気は、各発射管の後尾に嵌め込まれた球形の金属缶アキュムレーターから供給される。

Mk.32は長期間にわたって使用されていることから、継続的な改良を受けている。
Mod.2
Mod.0をもとに訓練装置や管体を再設計したものである。管体は、全ガラス繊維強化プラスチック製ではなく、金属製の管体とプラスチック製の入子によって構成されるようになった[3]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:55 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef