Microsoft_Windows
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その後もXPは消費者を中心に人気を博し、Windows 10がリリースされた後でも利用者が増えたが、その6ヶ月後、XPのシェアはようやく10に追い抜かれた[32]

NTのGUIは、同時期にリリースされた消費者向けのWindowsと似たインタフェースを採用した。NTは用途や要求に対応するエディションが複数あり、Windows XPでは以前に比べて一気に増えた。
64ビットオペレーティングシステム

Windows NT 3.1からNT 4.0まで対応していた、PowerPCDEC AlphaMIPS R400064ビットプロセッサとしても使用できたが、NTは32ビットプロセッサとして使用した。64ビット用も存在したが、出荷されなかった。

本格的に64ビットに対応したのは、Intel Itaniumからであり、Windows XP 64-Bit EditionとWindows Server 2003 for Itanium-based Systemが出荷された。これは主にサーバと高度な性能のワークステーション向けのリリースであり、それ以外は64ビットプラットフォームはなかった。しかし、AMD x86-64 が発表されると一般ユーザーが容易に64ビットに移行できる基礎環境が整い、OS単体での販売は行われなかったものの2005年にWindows XP Professional x64 EditionとWindows Server 2003 x64 Editionsがリリースされた[33]。x64に対応したことにより、ワークステーションとしてItaniumをサポートしていたWindows XP 64-Bit Editionは一切の対応を終了した。Windows Vistaでは64ビットに本格的に移行するためにそれまで一部に限られた出荷から、ユーザーのオーダーに応じた64ビットのディスクの送付、パッケージへの32ビット用と64ビット用の同時封入といった対応が始まった。サーバーエディションは32ビット版の提供がWindows Server 2008を最後に終わり、Windows Server 2008 R2からは64ビット版のみ提供されている。クライアントエディションでは32ビット版の提供はWindows 10で終わり、Windows 11では64ビット版のみ提供されている。
Windows CE詳細は「Microsoft Windows Embedded CE」を参照

Windows CEは主に組み込み用途を中心とした用途で使用されており、モバイル端末カーナビゲーションシステム、セガ製ゲーム機のドリームキャストで採用されている。2020年までは、電子辞書Brainなどにも搭載されている。
特徴
互換性
Windowsは各バージョン間で、アプリケーションプログラムや周辺機器の
互換性を基本的には保っているが、細部では動作しないものもある。特に、過去の9x系とNT系の間、過去の16ビットAPI (Win16) と32ビットAPI (Win32) の間、2009年時点の32ビット版と64ビット版の間、Windows XPWindows Vistaの間、Windows 7Windows 8/8.1の間など。もっとも、Windows XPからWindows Vistaへの移行は順調に進まず、Windows 7では仮想マシンで古いバージョンとの互換性を確保する「Windows XPモード」が追加された(2014年4月8日(日本時間4月9日)を以ってWindows XPの延長サポート終了と同時にサポート終了)。
信頼性
Windowsの信頼性・安定性は、DOSアプリケーションや16ビットアプリケーションとの互換性が必要な3.xや9x系では多数の問題があったが、9x系と同時期に開発されていたNT系は当初から設計が大幅に異なり高い安定性を実現していた。また、Windowsは圧倒的にユーザー数が多く、コンピュータウイルスハッカークラッカー)の標的になりやすいOSと考えられている。このため、Windows 9x系やWindows XP以前のNT系の脆弱性は深刻な社会問題となり、Windows XP SP2やWindows Vistaではセキュリティに重点が置かれた改良がなされた。
セキュリティ
Windowsについては、他のOSに比べセキュリティホールが悪用される確率が高い。この理由として、シェアが大きく初心者からビジネスユーザーまでさまざまなユーザーがいることから、クラッカーの標的にされやすいこと、OS自体にセキュリティホールが出現しやすい構造上の問題があるなどの原因が指摘されている。Windowsパソコンに侵入するコンピュータウイルスを駆除するために作られたアンチウイルスソフトウェアの種類も多く、多くの場合、メーカー製パソコンでは無料体験版がプリインストールされている。また、マイクロソフト自体も無償で利用可能なMicrosoft Security EssentialsEnhanced Mitigation Experience Toolkitなどを提供している。2001年の "Nimda" 騒ぎ以降、2003年のMSBlast(英語版)など、コンピュータウイルスやワームの被害は連続して発生しており、最近ではスパイウェアが問題になっている。Windows内の要素では、標準で搭載されているInternet Explorerウェブブラウザ)やOutlook Express電子メールクライアント)にセキュリティホールが発見されることが多い。また、ユーザー数・社員数ともに規模が大きい割りに対応が遅れることが多いマイクロソフト内の体質を原因と挙げる経済学者もいる[誰?]。また、Windowsにセキュリティホールが多発する理由に、Windows APIの設計の問題がある。Windows APIはオブジェクト指向を取り入れて、カーネルオブジェクトを保持している構造体やクラスのアドレスをハンドル値とし、ユーザープロセスに渡す。このため、ユーザーAPIから渡されたハンドル値が不正だったり、別のオブジェクトを指すハンドルにすり替えたりしてしまうと、保護されたカーネル空間というセキュリティを突破して、不正なアクセスをカーネル側で実行させることができてしまう。この問題はWindows NT 4.0の時代にあらゆるAPIで存在し得ることが発覚し、カーネル空間以外の場所に存在するオブジェクトを参照しないようセキュリティ修正が加えられた。Windows Vistaでは、当初Windows APIに替わる新API、WinFXを中心に据えようという目論見がなされていた[34]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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