Windows NT 3.1
Microsoft Windows ファミリー
開発者
Microsoft
リリース情報
リリース日1993年7月27日 (30年前) (1993-07-27)(英語版)
1994年1月28日 (30年前) (1994-01-28)(日本語版)[1] [ ⇒info]
最新の安定版Service Pack 3 (3.1.528) - 1994年10月29日 (29年前) (1994-10-29) [info]
ソースモデルクローズドソース
ライセンス商用ソフトウェア
カーネル型ハイブリッドカーネル
プラットフォームIA-32, Alpha, MIPS
後続品Windows NT 3.5 (1994年)
サポート状態
2000年12月31日 (23年前) (2000-12-31)全サポート終了[2][3]
Microsoft Windows NT 3.1 (マイクロソフト ウインドウズ NT 3.1)はマイクロソフトが開発した32ビットオペレーティングシステムである。Windows NT系の最初のオペレーティングシステムで、英語版は1993年7月27日にリリースされた。NT系列の最初のバージョンであるが、「NT 3.1」の名称はWindows 3.1のブランド拡張を狙って命名された。
Windows NT 3.1のアーキテクチャはマイクロソフトとIBMとの共同開発であるOS/2の刷新を図って設計された。しかし、Windows 3.0が人気を獲得したため、よりWindowsのアーキテクチャに近づける変更が為されたことで、IBMはマイクロソフトとの協力関係を打ち切った。設計目標は旧来のDOSベースのオペレーティングシステムよりも堅牢性と安定性に優れていて、かつマルチプロセッサアーキテクチャの移植性が優れていることとされた。Windows NT 3.1の一般サーバーおよびワークステーション向けは単にWindows NT 3.1とされ、認証サーバー専用製品はWindows NT 3.1 Advanced Serverとされた。
認証システムはLAN Managerをベースに拡張したもので、認証サーバーはマスターデータベースを持つ「プライマリドメインコントローラー(PDC)」または、読み取り専用レプリカを持つ「バックアップドメインコントローラー(BDC)」のいずれかである。PDCとBDCの入れ替えは可能だが、非ドメインコントローラーにすることはできなかった(これが可能になるのはWindows NT 3.5以降である)。
当時の水準では高性能なシステムが必要であったことと、Windows NT 3.1の能力をフルに活用できる32ビットアプリケーションが不足していたため、市場での成功は限定的であった。しかし、Windows NT 3.1は後のWindows NT系オペレーティングシステムの基礎を築き上げた。 MS-DOSがPC/AT互換機の標準的なオペレーティングシステムとして使われたことで、マイクロソフトがパーソナルコンピュータ市場に大きな影響力を持っていた中、ネイサン・ミアボルド
歴史
コードネーム"NT OS/2"
ゲイツは新しいオペレーティングシステムの開発を促すため、ディジタル・イクイップメント (DEC) からデヴィッド・カトラーを雇い入れた。カトラーはDEC Prism(英語版)アーキテクチャとそのマイクロカーネルオペレーティングシステムMicaの開発で苦難の連続を経て会社を辞め、DECにいた部下を引き連れてマイクロソフトに加わることに同意した[5][6][7][8][9]。カトラーは1988年10月31日にマイクロソフトに入社し[10]、11月に次期オペレーティングシステムの開発に取りかかった。[11]
当初、Windows NT 3.1(以下、NT 3.1とする)はIBMと共同開発していたOS/2の改良版として開発された[12]。OS/2はMS-DOSの後継を意図していたものの、未だ商業的に成功していなかった。NT 3.1は異なるプロセッサプラットフォームに移植できるよう設計され、まだほとんどのオペレーティングシステムになかったマルチプロセッサシステムをサポートした[13][14][15]。企業をターゲットとするため、ネットワーク、POSIX標準、およびオレンジブック標準に準拠するセキュリティプラットフォーム(パーミッションを備えるマルチユーザーシステムとセキュリティ関係のイベント監査を備えるという要件)をサポートした[16]。