Microsoft_Windows_3.x
[Wikipedia|▼Menu]
.mw-parser-output .pathnavbox{clear:both;border:1px outset #eef;padding:0.3em 0.6em;margin:0 0 0.5em 0;background-color:#eef;font-size:90%}.mw-parser-output .pathnavbox ul{list-style:none none;margin-top:0;margin-bottom:0}.mw-parser-output .pathnavbox>ul{margin:0}.mw-parser-output .pathnavbox ul li{margin:0}Microsoft > Microsoft Windows > Windows 3.x

Windows 3.x
Microsoft Windows ファミリー

開発者
Microsoft
リリース情報
リリース日1990年5月22日[1]
最新の安定版日本語版:3.1(1993年5月[2]
英語版:3.11(1993年12月[3]
ソースモデルクローズドソース
ライセンスMicrosoft EULA
カーネル型(3.0) なし / (3.1) ?
先行品Windows 2.0
後続品Windows 95
サポート状態
サポート終了:2001年12月31日(米国日時)
ライセンス発行終了:2008年11月1日(米国日時)[4][5]
Windows 3.1 日本語版パッケージ

Microsoft Windows 3.x(マイクロソフト ウィンドウズ 3.x)は、メジャーバージョン番号が3であるMicrosoft Windowsの総称。Windows 2.xの後継である。2001年12月31日(米国日時)にサポートは終了している。

主に、1990年に発売された「Windows 3.0」(日本語版は1991年)と、1992年に発売された改良版「Windows 3.1」(日本語版は1993年)を指す。その他、一部機種ではマルチメディアに対応した「Windows 3.0 with Multimedia Extensions (Windows MME)」も提供され、幾度かのマイナーバージョンアップが行われた。英語版ではネットワークをサポートする「Windows for Workgroup(Windows 3.1ベース)」も発売された。

なお追加モジュールとしては、32ビットアプリケーションを動作させるための「Win32s」、画像表示を高速化するための「WinG」、AVI形式の動画を再生するための「Video for Windows」、LANに接続するための「LAN Manager」、インターネット電子メールを利用するための「Internet Explorer(16ビット版)」がある。

Microsoft Windows 1.0 - 3.xは、16ビットオペレーティングシステム(OS)のMS-DOS上で動作するGUIフロントエンドであり、Windows 3.0まではオペレーティング環境(operating environment)と呼ばれていた[6]。Windows 3.1からはoperating systemという名称になったが[7]、正確には3.1も独立したオペレーティングシステムではない。いずれもMS-DOSまたは互換環境(PC-DOS/VDR-DOS)あるいはOS/2のWindows互換環境から起動させるものであり、事前にそのようなOSをコンピュータ上で動作させておく必要がある。Windows 3.1以前はMS-DOSの拡張製品としてそれぞれが別々に販売されたため、MS-DOSなどを持っていない場合は別途購入する必要があった。
機能

Windows 2.x (Windows 2.11, Windows/386 2.11) の後継となるWindows 3.0は、ユーザーインターフェイスの大幅な改良とIntel 8028680386プロセッサのメモリ管理機能を有効活用する技術的な改善が行われた。

グラフィカルユーザインタフェース (GUI) 機能を持ち複数のタスクを同時実行できるマルチタスクが可能なことが利点であった。しかし、1つのWindowsプログラムCPUを占有してしまいほかのプログラムが止まってしまうこともあった(ノンプリエンプティブ[8]。Windows/386ではMS-DOS用のテキストモードプログラムは全画面を占有し、ショートカットキーで画面を切り替える仕様となっていたが、Windows 3.0ではウィンドウ内で動作させることができ、旧来のプログラムも擬似マルチタスクとして利用できるようになった[9]。しかし、家庭向け市場では多くのゲームやエンターテイメントソフトがMS-DOSへの直接アクセスを必要としていたため、あまり恩恵を受けられなかった[10]

Windows 2.xはメニューウィンドウ枠での非常に限られた色しか使うことができなかったが、Windows 3.xのアイコンやグラフィックはEGAVGAモードで16色を完全にサポート。256色VGAモードやMCGAモードが初めてサポートされた。また、ディスプレイ出力に使用するカラーパレットはディスプレイドライバが管理し、アプリケーション毎には論理的なカラーパレットが用意されたことで、アプリケーション側はカラーパレットの状態や制限を気にする必要がなくなった[11]

MS-DOSウィンドウ(ファイルマネージャ・プログラムランチャー機能)は、アイコンベースの「プログラムマネージャ」と一覧ベースの「ファイルマネージャ」に置き換えられた。前バージョンではアプレットとなっていた「コントロールパネル」はAppleClassic Mac OSと類似のものに作り替えられた[12]

いくつか簡単なアプリケーションも同梱された。テキストエディタのメモ帳、文書作成ソフトのライト(後のワードパッド)、一連のキー操作やマウス操作をマクロとして記録して後で実行できる「レコーダー」、ペイント電卓など。ゲームはWindows 3.0ではリバーシに加えてソリティアが搭載された[12][注 1]、Windows 3.1ではソリティア・マインスイーパが付属[注 2]

Windows 3.0に搭載されたプロテクトモードやエンハンスドモードはDOSアプリケーションで行われていた方法より簡単に、より多くのメモリをWindowsアプリケーションで使えるようになった。Windows 3.0ではリアルモード8086相当CPUの機能を利用)、スタンダードモード(80286相当CPUの機能を利用)、386エンハンスドモード(i386相当CPUの機能を利用)があり[13]、通常は自動で適切なモードを選択するが、/r(リアルモード)、/s(「スタンダード」286プロテクトモード)、/3(386エンハンスドプロテクトモード)といったスイッチを使って特定のモードで起動することもできた[14]。386エンハンスドモードではやや動作が重くなり、実用的には486以上のマシンパワーを必要とした[15]
プロテクトモードの恩恵

WindowsはWindows 3.0のスタンダードモードおよびエンハンスドモードからプロテクトモードが本格的にサポートされた。

厳密には、WindowsはWindows/386からプロテクトモードを利用しているが、このバージョンでは内部的に80386で導入された機能をプロテクトモードで使用し、アプリケーションには仮想86モードを提供するというものであり、EMS対応MS-DOSアプリケーションと同様に実行プログラムを数百KBという限られたスペースに収まるよう作る必要があった[9]。またEMSはバンク切り替えがあるため、その切り替え作業にかかる時間だけ低速になる。特に大規模なアプリケーションはほぼ常時バンク切り替えを繰り返すために低速だった[9]。これがWindows 3.xのスタンダードモードとエンハンスドモードは、Windowsの大半のモジュールがプロテクトモードで動作する16ビットのコードで構成され、アプリケーション(WIN16アプリケーション)もプロテクトモードで動作する16ビットのコードで構成されるように変更された。さらにエンハンスドモードでは、80386で導入されたメモリ管理機能をプロテクトモードで動作するシステムのコードに実装し、IA-32のページングを利用した仮想記憶もサポートし、実メモリ以上のメモリをアプリケーションが確保できるようになった。また Windows 用のデバイスドライバとして、80386で導入された機能をプロテクトモードで活用した VxD デバイスドライバもサポートされた。従来のWindowsは常にメモリが不足気味だったが、3.0からのプロテクトモードをサポートした結果、Windows自身とそのアプリケーションは、(コンベンショナルメモリ)+(EMS)よりも高速で大量のメモリを使用可能なプロテクトメモリを利用可能になった[16]。そのため、MS-DOSではメモリ不足から実現不可能だった大型アプリケーションも、Windows用に開発されるようになった。
ユーザーインターフェイス

GUIはマイクロソフトがIBMと共同開発していたOS/2 1.2のプレゼンテーション・マネージャと類似の外観をしている。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:125 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef