Microsoft_DirectX
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Effects 11 (FX11) と呼ばれるシェーダーエフェクトフレームワークも、DXUT同様にGitHubに移管されている[72]。また、Visual Studio 2012以降には、Direct3D/Direct2DベースのWinRTアプリケーションプロジェクトテンプレートが含まれている。

旧DirectX SDKの最終バージョンJune 2010がサポートするVisual Studioはバージョン2008/2010のみ[73]だが、旧SDKに付属していたサンプルのうち、多くはVisual Studio 2012以降向けに更新されたものがMSDN Code Galleryに移管されている[74]。この更新によってD3DXなどの廃止されたライブラリへの依存も排除されている。MSDN Code Galleryの廃止に伴い、これらのサンプルはGitHubに移管された。

なお、DirectX Graphics SamplesがMITライセンスでGitHubにて公開されており、DirectX 12のサンプルおよびユーティリティライブラリが含まれている。例として、Direct3D 12用のC++ヘッダーベース補助ライブラリであるD3D12 Helper Library (d3dx12.h)[75][76]、DirectX 12 EngineのStarter KitであるMiniEngine[77]、Direct3D 12用メモリ管理ライブラリであるD3D12 Residency Starter Library[78][79][80]などが含まれている。
.NET Framework用ラッパー

かつてDirectX 7.0およびDirectX 8.0でC++向け以外にVisual Basic用のインターフェイスが提供されたものの、基本的にDirectXはC++言語専用のAPIである。ここでは.NET Framework言語環境向けにラップされたマネージコードライブラリを紹介する。
Managed DirectX (MDX)

Managed DirectXは.NET Frameworkで動作するアプリケーションからDirectXを呼び出すためのAPIである。Managed DirectXを使うと、.NET Framework上で動作するどんな言語からでもDirectXを呼び出すことができる。また、テクスチャオブジェクトをSystem.Drawing.Bitmapオブジェクトから生成できるなど、.NET Frameworkとの相互運用も強化されている。なお、Managed DirectX 1.1のグラフィックスコンポーネントはDirect3D 9およびD3DX 9を内部で使用している。Managed DirectX 1.1の開発環境はDirectX SDKに、実行環境はDirectXエンドユーザーランタイムに同梱されている[2]

Managed DirectX 1.1の後継であるManaged DirectX 2.0の開発は中止され[81]Microsoft XNA (XNA) に置き換えられることになった。
Microsoft XNA詳細は「Microsoft XNA」を参照

XNAおよびXNA Game StudioはWindows、Xbox 360Windows Phone、およびZune用のマルチプラットフォーム対応ゲーム開発環境・実行環境である。対応するアプリケーション開発言語はC# (Visual C#) のみであり、VB.NETC++/CLIなどの他の.NET言語からは利用できない。グラフィックスコンポーネントの内部ではDirect3D 9が使用されている。2014年4月に開発・サポートを終了した[82]
SlimDX詳細は「SlimDX」を参照

Managed DirectX 2.0はキャンセルされたが、後継のXNAは基本的にC#からしか利用できない上、Xbox 360とWindows双方に互換性のあるコードを記述することを主目的として開発されており、Managed DirectXの方向性とはやや異なるAPI(ゲームアプリケーション向けのフレームワーク)となっている。このため、Windowsプラットフォームにおける.NET用にDirectXのAPIをカプセル化した、SlimDXと呼ばれるライブラリが有志によって開発・提供されていたが、2012年1月を最後に更新されておらず、公式サイトも2019年現在は消失している。SlimDXはMDXのように、Direct3Dコアライブラリに加えてDirect3D拡張ライブラリであるD3DXもカバーする。
SharpDX

SharpDXはDirectX Graphics、DirectX Audio、DirectX Inputなどのマネージラッパーを提供するオープンソースのプロジェクトである[83]。ライセンス形態はMITライセンスとなる。SharpDXは従来のデスクトップアプリのほか、Windowsストアアプリからも利用できる。バージョン2.6.3時点でDirectX 9、DirectX 10、DirectX 11をサポートする[84]Windows 10と同時に正式リリースされたDirectX 12 (Direct3D 12) も、バージョン3.0にて対応したが、DirectX 10 (Direct3D 10) など一部のレガシーAPIのサポートが終了している[85]。2019年5月をもって、開発を終了することがアナウンスされた[86]
Windows API Code Pack for Microsoft .NET Framework

マイクロソフトによる公式のマネージコード用ライブラリ。Windows VistaやWindows 7の拡張的なUI機能等の対応[87]が主な内容だが、DirectX 10以降のサポートも含まれている。2009年4月からアルファ版が公開されていたが、同年8月6日にバージョン1.0に移行した。Windows API Code Packでは、以下のDirectX APIがサポートされている。

Direct3D 11.0

Direct3D 10.0/10.1

DXGI 1.0/1.1

Direct2D 1.0

DirectWrite

そのほか、Windows Imaging Component (WIC) のサポートも含まれるが、DirectWriteとWICは部分的なサポートにとどまる。

Windows API Code Pack 1.1のリンクは2015年9月現在消失しており、ダウンロードできなくなっている[88]が、NuGet経由で1.0.0をダウンロードできる[89]
OpenGLとの関係「OpenGL#DirectXとの関係」も参照

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出典検索?: "Microsoft DirectX" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2014年3月)

この節には独自研究が含まれているおそれがあります。問題箇所を検証出典を追加して、記事の改善にご協力ください。議論はノートを参照してください。(2014年3月)

DirectXのうちDirectX Graphics (Direct3D) は、同じくリアルタイム3次元コンピュータグラフィックス (3DCG) を扱うためのAPI集合であるOpenGLとしばしば比較される。
用途

主な違いは、DirectXは基本的に3DグラフィックAPIのみに限定されるものではなく、サウンド処理やヒューマンデバイス入出力処理、ネットワーク処理までを内包するトータルなマルチメディアアプリケーション(代表的なものはゲームなど)の作成用API/SDKを指向するものである[90]一方、OpenGLは純然たる3DグラフィックAPIとして設計されている点にある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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