Microsoft_DirectX
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DirectX 12はWindows Phone (Windows 10 Mobile/Windows 10 IoT) にも対応することが報じられている[25]が、DirectX 12/WDDM 2.0に対応するデバイスドライバーおよび機能レベル11_0以上に対応するハードウェアが必須となる。

DirectX 11.2はWindows 8.1以降/Xbox One専用のバージョンである[26]

Windows 7(一部DirectX 11.1に対応)/Windows VistaにおいてはDirectX 11.0、Windows XP2000/Me/98/98SEはDirectX 9(9.0c)、Windows 95はDirectX 8(8.0a)が最新バージョンとなる。ただしPC-9800シリーズの場合はDirectX 7(7.0a)が最新バージョンであり、それ以上のバージョンは制限を解除しないとインストールできないようになっている[27]。またWindows NT 4.0ではSP3以降に付随するDirectX 3相当機能が最新バージョンとなる。

一部のバージョンに関しては、Windows UpdateやWindowsストアを通じて、OSが対応する最新のDirectXをサービスパックなどの機能更新プログラムとともに入手することが可能である。例えばWindows XPの場合、Windows Update経由でSP2と同時にDirectX 9.0cを入手できる。Windows Vistaの場合、SP1と同時にDirectX 10.1を、またSP2+Platform Updateと同時にDirectX 11を入手できる[3]。なお、DirectX 10以降は、Windows Display Driver Modelの導入を始めとして、Windowsのグラフィックスアーキテクチャに大規模な修正が加えられたことから、Windows XPなどの旧Windows製品では利用できない。新しいOSでは、対応する最新バージョンよりも古いバージョンのDirectXに関しても基本的にすべて利用可能である。

バージョン概要日付
WinG、Display Control InterfaceWindows 3.1時代。
DirectX 1.0ゲーム作成用のAPI集Game SDKとして発表された。1995年10月
DirectX 2.0Direct3D (Immediate Mode, Retained Mode) の登場。1996年6月
DirectX 3.0[28]DirectSound3D登場、DirectInputの統合。Windows NT 4.0ではSP3以降に同梱。1996年9月25日
ActiveMovie1DirectShowの前身。ActiveXの1コンポーネントであり、DirectXには含まれない。1996年11月5日
DirectX 5.0Direct3DにDrawPrimitive(OpenGLのようなプリミティブ単位の描画機能)が登場。Windows 98にはDirectX 5.2が搭載された。1997年8月4日
DirectX MediaDirectShowおよびDirectAnimationのみ頒布。「DirectX」は総称だが、特に区別する場合は「DirectX Foundation」「DirectX Media」と使い分ける事がある。1997年12月1日
DirectX 6.03D描画向けの「Direct3D」の強化、AMD提唱の3D向け命令セット「AMD 3DNow!」への対応や、ジオメトリパイプラインの見直し、テクスチャデータ圧縮機能のサポートなどにより高速化が図られたほか、シングルパス・マルチテクスチャやバンプマッピングのサポートなど表現力の向上。1998年8月7日
DirectX 6.1DirectMusic登場。SSEのサポート。Windows 98 SEに搭載。1999年2月3日
DirectX 7.0Visual Basicをサポート、Direct3Dの機能強化(ハードウェアT&Lのサポートなど)。Windows 2000に搭載され、NT系列でも最新機能が使えるようになった。1999年9月22日
DirectX 7.1Windows Meに搭載された。2000年
DirectX 8.0DirectDrawとDirect3Dが統合されてDirectX Graphicsに、DirectSoundとDirectMusicが統合されてDirectX Audioと呼ばれるようになった。Windows 2000および9x系で使用可能。原始的なプログラマブルシェーダーが搭載された。2000年11月9日[29]
DirectX 8.1Windows XPに搭載。Windows 2000・Me・98用に単体配布もされている。このバージョンより95が対象外となった。2001年
DirectX 8.2Windows 2000およびWindows XPで使用可能。短期間配布された。2002年
DirectX 9.0各コンポーネントの機能強化が中心。高レベルシェーダー言語HLSLが導入された。また、マイナーチェンジとなるDirectX 9.0cがWindows XP SP2に搭載された。Windows 2000・Me・98用に単体配布もされている。この頃から、DirectXのバージョンが上がっても、更新されるのはDirect3Dだけとなりつつあり、DirectX 9.0といえばDirect3D 9.0のことを指すことになる。2002年12月20日
Direct3D 9.0ExWindows Vista以降に搭載されている、Direct3D 9.0の改良版。Windows VistaのWindows AeroはDirect3D 10ではなく9Exで描画されている。2007年
DirectX 10.0Windows Vista以降でのみ利用可能。DXGIやジオメトリシェーダーが導入された。2007年
DirectX 10.1Windows Vista SP1以降でのみ利用可能。GPUの仮想化技術の実装。2008年
DirectX 11.0Windows Vista SP2 + Platform UpdateとWindows 7以降で利用可能。高精細な描画を可能にするテッセレーションのサポートや新たな命令セットが追加されたほか、GPUコンピューティングを実現するDirectCompute (DirectX Compute Shader)、マルチコアCPUに対応したマルチスレッディング処理、HDR圧縮などの新機能を実装している。高レベル2DグラフィックスAPIであるDirect2Dなども含まれる。2009年
DirectX 11.1Windows 8以降で利用可能。WinRT相互運用やDirect2Dの大幅な機能強化なども含まれる。一部機能はWindows 7にもPlatform Updateとしてバックポートされた[30]。2012年
DirectX 11.2Windows 8.1Xbox Oneでのみ利用可能[26]。2013年
DirectX 11.3Windows 10以降でのみ利用可能。DirectX 12に搭載される新機能の一部は、同時期に提供される従来からの高レベルAPIのマイナーチェンジとなるDirectX 11.3にも搭載される[31][32][33]。2015年
DirectX 12Windows 10以降でのみ利用可能。高レベルだがオーバーヘッドの大きかったDirect3D 11までと比べて、Direct3D 12はよりハードウェアに近いローレベルな制御を可能とするAPIとなった[34]。2015年
DirectX 12 UltimateWindows 10バージョン2004以降でのみ利用可能。2020年

DirectX 4はリリースされなかった。Raymond Chenの著書The Old New Thing(邦訳:Windowsプログラミングの極意 歴史から学ぶ実践的Windowsプログラミング!)によると、DirectX 3がリリースされた後に、マイクロソフトは後継のバージョン4と5の開発を同時に始めた。バージョン5がより実りの多いものになる予定だったのに対し、バージョン4は小幅な機能拡張を伴う短期リリース版となる予定だった。しかしDirectX 4に実装される予定の機能はゲーム開発者の興味をそそらず、そのためDirectX 4はキャンセルされ、すべての機能をDirectX 5に組み込むことになったが、すでに執筆されていた多数のドキュメント内ではこれら2つのバージョンを明確に区別していた。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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