Mass_Effect_シリーズ
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Mass Effectシリーズ(マスエフェクトシリーズ)は、バイオウェアが開発し、エレクトロニック・アーツが発売したアクションロールプレイングゲームシリーズ。
概要

宇宙を股にかけた壮大なストーリーや、フルボイスオーバーによる映画的でドラマチックな演出、スタートレックを彷彿とさせる、異星人の歴史、文化、政治体系までをもカバーした緻密な世界観設定が特徴。ストーリーの大筋もいくつかの決められたイベントをなぞって展開するものの、その過程では膨大な数の事案に対する決断がプレイヤーにゆだねられる。困っている旅行者に金を工面してやるか否かといった一見些細なものから、それまでの敵を説得するか殺すかといった重大なものまで様々で、また、決断を迫られる問題の中には単純な善悪の観点からは推し量ることができないものもある。そうしたプレイヤーの決断の一つ一つがその後の展開に影響を及ぼすことがタイトルの由来ともなっている。

2022年現在、4作品が販売されており、天の川銀河を舞台とした『Mass Effect』『Mass Effect 2』『Mass Effect 3』の3部作、アンドロメダ銀河を舞台とした新章『Mass Effect: Andromeda』の1作が発売されている。前3部作はセーブデータの引継ぎによりのプレイヤーの各所での選択の結果を2作目、3作目に引き継ぐことができこれにより、登場人物の違いなどストーリーに変化をもたらす。

2021年5月、上記3部作のシングルプレイヤーのゲーム本編と40本以上のDLC、プロモ武器、アーマー、パックを収録した4K ULTRA HDリマスター版『Mass Effect Legendary Edition』がPlayStation 4Xbox OnePCOriginEpic GamesSteam)向けに発売された(パッケージ版は日本国内では未発売[1][2][3]
ゲームプレイ

プレイヤーが三人称視点で主人公を操作するサードパーソン・シューティング系のアクションロールプレイングゲームである。主人公の性別、外見、軍歴、戦闘訓練およびファーストネーム(名)はゲーム開始前にプレイヤーが決定することができる。プレイヤーは銃の他、様々なスキルを利用して戦闘を行う。

シェパード3部作においてはゲーム開始時にクラス選択をする為、ゲーム中に使用可能なスキルは固定される。アンドロメダにおいては全スキルを習得可能でスキルポイントの使用量によりクラスも解放される仕様になった。
登場人物
主人公
ジョン・シェパード(ジェーン・シェパード)
3部作の主人公。地球連合軍の
少佐。ファーストネームは自由に設定可能であり、男性選択時の初期設定名はジョン・シェパード、女性の場合はジェーン・シェパードとなっている。過酷な任務を生き抜いてきた事から軍内部での評価は高く、シタデル評議会へ人類初のスペクター候補として推薦されている。戦争の英雄という過去の経歴は共通だが、プレイヤーの選択によって孤児であったり軍人一家の子であったりと他の経歴は異なることになる。古代エイリアンの遺物であるビーコンを巡る任務からリーパーの復活を目論むサレンとその背後にいるソヴリンがリーパーそのものである事を知りリーパー復活阻止の為、サレン、ソヴリンを追う。ソヴリンを阻止した後の任務中、コレクターからの攻撃で船を破壊され死亡するもサーベラスに蘇生され、コレクター調査の為、一時的に手を組む。リーパーの進行を遅らせる為、禁止されているマスリレイの破壊によってバタリアンの母星がある星系が消滅、バタリアンとの全面戦争を引き起こしたした元凶として軍法会議にかけられ、コレクターとの戦いの後は連合軍の下で軟禁状態となる。リーパーの侵攻で地球が陥落した後は軍に復帰しアンダーソンの命令で銀河中の種族の力を結集し大艦隊を編成する。決戦兵器クルーシブルの完成後、艦隊を率いて地球へ向かいリーパーとの決戦に挑む。コレクターとの決戦で加わった仲間が全員戦死した場合、脱出できず戦死してしまい、クリア後のシェパードはサーベラスよって作られた今までのシェパードのクローンとなり、マスリレイの破壊はコレクターとの戦いの後に起こった出来事となる。
スコット・ライダー、サラ・ライダー
『アンドロメダ』の主人公である双子の兄妹。調査部隊パスファインダーチームの一員である元連合の兵士。ゲーム開始時にスコットかサラのどちらかを選択し選ばなかった方はアンドロメダ銀河到着後、スカージへの衝突により冷凍ポッドに不具合が起きストーリー中盤まで昏睡状態となる。選択した方は到着後、環境が変異したハビタット7の調査の為、チームと任務にあたる。調査で環境改善の鍵であるレムナントの施設を調べ、起動するが直後に発生した爆風によりヘルメットが破損し呼吸が出来なくなり死にかけるも父・アレックが自分を犠牲にし助けたことで一命を取り留める。その後はアレックから譲渡されたパスファインダー権限により新たなパスファインダーとしてチームを率いることになる。ネクサスに到着後は司令部から居住候補となる惑星の調査、行方不明のアークの捜索を依頼される。
連合軍
ケイダン・アレンコ
シェパードの部下の連合軍の
大尉で人間の男性。人為的にバイオティクス手術を施された強化人間であるが、不安定なL2アンプを埋め込まれているためやや情緒不安定な部分がある。しかし義に厚く、優秀な軍人で連合軍への忠誠度は高い。
アシュリー・ウィリアムス
エデン・プライム警備隊の軍曹で人間の女性。身体能力が高く、非常に気が荒い。神を信じる宗教者であるが、ファースト・コンタクト戦争で祖父が受けた仕打ちから、政治と異星人に対して偏見を持っており、特に異星人へは種族を問わず突っかかる。警備隊で唯一生き残り、シェパードの部下となった。祖父の代から続く軍人一家で、二人の姉妹がいる。リアラのことは特に毛嫌いしているらしく、話の腰を折ることが多い。共に任務をこなしていく中で偏見は薄れていくがシェパードがサーベラスと一時的に手を組んでいたことを不審に思いしつこく問いただすなど堅物な面は相変わらず。ヴァーマイアの戦闘にて、シェパードから分断され危機的状況に陥ったケイダンとアシュリーをどちらかを援護する選択肢があり、選ばなかった方は戦死する。
ジェフ・モロー(ジョーカー)
ノルマンディー号の操縦士である人間の男性。先天性の骨の病気により歩行困難だったが、両親が軍人であったことから宇宙船操縦士の道を選んだ。肉体のハンデを他で補い、軍学校を首席卒業した努力の人。腕前は一級で、困難な操船もやってのける。皮肉屋で、どんな苦境にあってもシニカルな態度を取る。なお、クルー間での呼び名「ジョーカー」は、訓練生時代に笑顔をほとんど見せず訓練に打ち込む彼の姿を見た上官から付けられたあだ名。
デヴィット・アンダーソン
連合軍の大佐でシェパードの上官。人間の男性。ノルマンディーの司令官で、シタデルの密命を受け、スペクターのナイラス、スペクター候補のシェパードとともにエデン・プライムに赴く。生粋の軍人で部下からの信頼は厚く、連合軍内外では英雄として評価されている。シェパードをスペクター候補として推薦したのも彼である。サレンとは過去に起こった出来事から深い因縁を持つ。
ドネル・ウディナ
評議会加盟のため人類代表の大使としてシタデルに逗留する政治家。男性。人類の権利の為には評議会相手でも噛み付く豪胆さと、政治的判断次第ではシェパードやアンダーソンら忠実な軍人をもあっさりと切り捨てる狡猾さを持ち合わせている。絵に書いたような政治家で、事ある毎にアンダーソンと衝突するが、人類の発展を願っているという部分では理念は同じだったが、リーパーとの最終決戦では裏でサーベラスを結託してシタデルを乗っ取ろうとするが、シェパードに阻止され射殺された。
スティーブン・ハケット
連合軍艦隊の提督。アンダーソン同様、シェパードのよき理解者であり、迫るリーパーの襲来に対して対策を講じている。『3』においてはシェパードが集めた大艦隊の司令官として活躍する。
ノルマンディークルー
ギャレス・ヴァカリアン
シタデルの保安を一手に担う保安機関C-Sec(Citadel Security Services)に勤務するトゥーリアン族の刑事。男性。正義感が非常に強く、悪や不正は断固として叩くという苛烈な主義を持っており、それゆえ職業上の様々な制約が彼を悩ませている。悪人を前にしてはつい感情的になり、これを裁くため時として超法規的なことや、非倫理的なことにも手を染めるのを厭わない危うさがある(しかし独善的な性格ではなく、制止を受けた際のシェパードの忠告には素直に耳を傾ける)。独自に追っていたサレンの不正を暴くべく、C-Secの職を辞してシェパードに同行することを決める。ソブリン撃退後は自らのチームを組んでテルミナス宙域のオメガで犯罪者相手に戦う日々を送っておりアークエンジェルと言われ恐れられている。コレクター基地でのミッションの後は故郷パラヴェンでリーパー対策の専門家として軍に入っている。
アードノット・レックス
クローガン族の
傭兵、賞金稼ぎ。男性。一般的なクローガン族の例に違わず、争いごとを好み、強い相手と戦うことを至上の名誉とする凶暴な性格。しかし、ただ金と暴力のためだけに傭兵稼業に手を染める刹那的な同族達と違い、理性的な側面もある。契約を交わせば誰であろうと殺す非情さの一方で、滅びゆく種族の未来を憂い、友と認めた者は決して裏切らない篤い情熱の持ち主。サレンの情報を握る暗黒街の顔役を追って以来、シェパードと共闘する。ソヴリンとの戦いの後は故郷トゥチャンカに戻り一族を纏めている。リーパーの侵攻が始まるとトゥーリアンの救援をする見返りにジェノファージの治療を要求する。親交を深められなかった場合、ヴァーマイアにてジェノファージの治療の可能性が失われる事を聞き、感情が爆発。それを止めようとしたシェパードかアシュリーに射殺される。
タリゾラ・ナ・ラーヤ
放浪の民クォリアン族の出身。女性。ノルマンディーのクルーにはタリと呼ばれる。クォリアン族は免疫システムが弱いため、常に全身を気密スーツで覆われており、彼女も作中素顔を見ることはできない。行動的な性格をしており、一般的なクォリアン族がそうであるように機械に強い。成人の儀式として種族に認められる程の「価値あるもの」を求めるなか、シタデルでシェパード達が追う事件の重大な手がかりを知らずに入手し命を狙われる。危ういところをシェパード達に助けられ、彼に同行することになる。リーパーとの最終決戦ではクォリアン族滅亡のルートを通った場合、悲観のあまり自殺を図ってしまう。
リアラ・ティッソーニ
アサリ族の考古学者。年齢106歳。1000年以上の寿命を持つアサリ族ではまだ若年と見なされている。理知的で聡明だが、地位あるメイトリアークの娘という生い立ちからアサリ社会でも疎外感を抱き、結果として他人と距離を置いて研究に没頭するようになった。銀河間移動を可能にしたマスリレイの創造主とされるプロセアン族の遺跡を調査するため、辺境の惑星で一人研究を続けている。ナイーブかつ対人関係が得手でなく、独自の考察や専門分野の話となると延々と止まらなくなることも。サレンの手下に襲われた際自分の研究所から脱出できなくなり、救助のために駆けつけたシェパードと同行することとなる。アサリ族の例に漏れず、彼女も非常に強力なバイオティクスの使い手である。ソヴリンとの戦いの後はシャドウブローカーを追い続け、現在の総帥をシェパードと共に倒し、自身が総帥となる。
モーディン・ソーラス
サラリアンの男性。天才的な頭脳を持つ科学者。かつてはサラリアン特殊部隊に所属していた。クローガンの出生率を大幅に抑えるジェノファージ技術の開発者であり、これによってクローガンの出生率は99.9%減少した。道徳より科学的原則を規範にしているがジェノファージを生み出した罪の意識は感じており、その償いのためシェパードと行動を共にする。リーパー侵攻後は戦力としてのクローガンの重要性から治療に必要な女性クローガンの情報をレックスに流し、自身を犠牲にしてでもジェノファージの治療に向けて動いた。
ジャック(サブジェクト・ゼロ)
あらゆる犯罪に手を染めた女性。銀河一の犯罪者と呼ばれ、現在は刑務所に収監されている。人を一人殺す毎にタトゥーを入れており、今や全身がタトゥーに覆われている。野蛮かつ暴力的で情緒不安定な性格ではあるが、強力なバイオティクスの使い手。どんな犯罪も可能にする能力の高さ、鋼鉄のように固い意志と、敵を倒すという強い決意を持つ。


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