Mandriva_Linux
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Mandriva LinuxMandriva Linux 2011
OSの系統Linux
開発状況開発終了
ソースモデルオープンソース
最新安定版2011 / 2011年8月29日 (12年前) (2011-08-29)
パッケージ管理RPM
プラットフォームi586, AMD64
カーネル種別モノリシックカーネル
既定のUIKDE
ライセンスGPL及びその他のライセンス
ウェブサイト ⇒mandriva.com
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Mandriva Linux(マンドリーバ・リナックス)は、かつて存在したLinuxディストリビューションの一つである。旧名称はMandrakelinux。
概要

開発母体はフランスの Mandriva(旧MandrakeSoft)で、同社の共同創設者であるガエル・デュバル(英語版)によって始められた。1998年7月、Red Hat Linuxをベースにして、最初のバージョンであるLinux Mandrake 5.1をリリースした。

Pentiumクラス以上のCPU用に最適化されるように設計されている。デスクトップ環境は、2010.2まではGNOMEKDEを標準でサポートし、インストール時にユーザーが選択することができる。Xfceもオプションで用意される。2011ではKDEのみのサポートとなった。

Installation screen of Linux-Mandrake 8.0

Limited Edition 2005 - GNOME 2.8 Desktop

2006 Free Edition - GNOME 2.10 Desktop

2007 Spring Edition - GNOME 2.18 Desktop

2007 Free Edition - GNOME 2.16 Desktop

Mandriva Linux 2011 デスクトップ

Live CD版のMandriva Oneには、GNOME版とKDE版がある。

Mandriva Linux One's Live CD

旧Mandrakeの名称

当初、バージョン5.1から8.0まではLinux Mandrake、8.1から9.2まではMandrake Linuxという名称であった。しかし、商標権を侵害しているとの理由でMandrakeSoft(当時)が提訴されたため、同社は対策として10.0から10.1までの名称は、MandrakeとLinuxの間のスペースを取り除くとともにLinuxの"L"を小文字に変えて一つの単語にし、Mandrakelinuxとした。
MandrakeからMandrivaへ

MandrakeSoftがブラジルのLinuxディストリビューターであるConectiva社を買収したため、2005年4月7日、Mandrivaに社名変更したことに伴いMandrakelinuxもMandriva Linuxへ名称変更する。「Mandriva」とはMandrakeとConectivaの名称を掛け合わせたものである。この名称変更によって商標権の問題は沈静化する見込みである。開発ロードマップも変更され、Conectiva社のLinuxディストリビューションであったConectiva Linuxとの統合を図ることとなった。

旧MandrakelinuxとConectiva Linuxの統合ディストリビューションは2006年に完成する見込みであると発表された。完成するまでの臨時の措置として、2005年4月13日に「Mandriva Linux Limited Edition 2005」をリリースした。Limited Edition 2005は「Mandriva Linux」の名でリリースされたが、まだConectiva Linuxの統合部分は含まれておらず、旧Mandrakelinuxのシステムで構築されており、システム内では「Mandrakelinux」という名称が使われたままであった。旧Mandrakelinuxのシステムでのリリースはこれが最後となった。

同社創業者の一人であった Gael Duval はその後解雇され、新たなLinuxディストリビューションの開発に従事している[1]。もともと開発者層が比較的厚いとされるMandrivaではあったが、後年は、Linux Mandrake 7.0からMandriva Linux 2007に至る7年間の間にリリースマネージャとして関わってきた Warly が2007年2月にMandrivaを去ったり、パッケージマネージャであった Texstar がPCLinuxOSというLinuxディストリビューションを開発してユーザーに影響を与えるなど、主要な開発者の異動が見られた。

2010年9月には主要な開発者やコミュニティがMandriva Linuxから独立し、Mageia(マギア)というフォークを立ち上げている。Mandriva Linux自体もフリー版はOpenMandriva Lxとしてフォークし、OpenMandriva Associationに移管している。Mandriva社は商用版に専念することとなった。

2015年5月にMandriva社は倒産したため、開発も、事実上終了した[2]
メンテナンスの容易さ
urpmi

urpmi[3] は "User mode rpm install" というMandriva Linux独自のパッケージ管理ツールであり、APTのようにパッケージ間の依存関係も自動的に解決しつつ、任意のパッケージのインストールや削除を行うことができる。urpmiには、グラフィカルなフロントエンドとしてgurpmiが存在する[4]
rpmdrakeRpmdrake, Mandriva's graphical package manager

Mandriva Linuxには、rpmdrakeというグラフィカルなパッケージ管理ツールも用意されている。実質的にはurpmiによって内部処理が実行される。

さらに、デスクトップ上のパネルには、最新パッケージの更新を自動的に通知するアイコンが置かれている。2007 Springのバージョン以降は、Mandriva Clubの会員となってオンラインアップデートのサブスクリプションを購入しなくても、このアプレットを利用して自動更新が行えるようになった[5]
Smartパッケージ・マネージャ

Smartパッケージ・マネージャとは、かつてブラジルに存在したConectiva社の技術者 Gustavo Niemeyerによって新規に開発されたパッケージ管理ツールである[6]。現在、Conectiva社はMandriva社に吸収合併されたため、SmartはオプションとしてMandriva Linuxでも公式に提供されるようになった。専用のグラフィカルなインターフェースも備えており、Mandriva Linux以外の多くのLinuxディストリビューションにおいても、このパッケージ・マネージャが配布されるようになった。
歴史

リリース年月日 / リリース名(※括弧内はコードネームあるいは正式名)

1998年7月23日 Linux Mandrake 5.1 (Venice) リリース

1998年12月1日 Linux Mandrake 5.2 (Leeloo) リリース

1999年2月11日 Linux Mandrake 5.3 (Festen) リリース

1999年5月27日 Linux Mandrake 6.0 (Venus) リリース

1999年9月14日 Linux Mandrake 6.1 (Helios) リリース

2000年1月14日 Linux Mandrake 7.0 (Air) リリース

2000年6月13日 Linux Mandrake 7.1 (Helium) リリース

2000年10月30日 Linux Mandrake 7.2 (Odyssey) リリース ※ベータ版でのコードネームは「Ulysses」

2001年4月19日 Linux Mandrake 8.0 (Traktopel) リリース

2001年10月22日 Mandrake Linux 8.1 (Vitamin) リリース

2002年3月18日 Mandrake Linux 8.2 (Bluebird)リリース

2002年11月7日 Mandrake Linux 9.0 (Dolphin) リリース

2003年3月25日 Mandrake Linux 9.1 (Bamboo) リリース

2003年10月14日 Mandrake Linux 9.2 (FiveStar) リリース

2004年3月4日 Mandrakelinux 10.0 (10.0 Community) リリース ※コミュニティによるフィードバックを目的としたリリース

2004年4月14日 Mandrakelinux 10.0 (10.0 Official) リリース ※Community版でのフィードバックを元に、改良した版のリリース

2004年9月16日 Mandrakelinux 10.1 (10.1 Community) リリース

2004年10月27日 Mandrakelinux 10.1 (10.1 Official) リリース

2005年4月7日 Mandriva Linuxに名称変更。

2005年4月13日 Mandriva Linux Limited Edition 2005 (10.2 Official) リリース

2005年10月6日 Mandriva Linux 2006 (2006 Official) リリース

2005年11月14日 Mandriva Linux 2006 Free Download Edition リリース

2006年10月4日 Mandriva Linux 2007 (2007 Official) Commercial Edition リリース

2006年10月5日 Mandriva Linux 2007 Free Download Edition リリース

2007年4月17日 Mandriva Linux 2007 Spring (2007.1 Official) リリース

2007年10月9日 Mandriva Linux 2008 (2008.0 Official) リリース

2008年4月9日 Mandriva Linux 2008 Spring (2008.1 Official) リリース

2008年10月9日 Mandriva Linux 2009 (2009.0 Official) リリース

2009年4月29日 Mandriva Linux 2009 Spring (2009.1 Official) リリース

2009年11月3日 Mandriva Linux 2010 (2010.0 Official) リリース

2010年7月8日 Mandriva Linux 2010 Spring (2010.1 Official) リリース


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