Macromedia_Flash
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後期のバージョンでは、インタラクティブなコンテンツの表現手段だけにとどまらずリッチインターネットアプリケーション向けの機能が拡充されており、高度なユーザインタフェース、複数ファイルの同時アップロード、シームレスな動画の再生など、DHTMLなどで賄いきれない柔軟で利便性の高いインタフェースクロスプラットフォームで比較的容易に提供できる手段としても普及していた。

特に、2006年に脚光を浴びた動画共有サイトYouTubeと伴に急成長した動画配信の分野においては、(デジタル著作権管理の保護が必要な一部のケースを除いて)非常に広く使われ、従来のWindows Media PlayerQuickTimeRealPlayerによるストリーミング再生に替わって、動画配信において欠かせない技術のひとつとなっていたが、2007年発売のiPhoneは、コンピュータセキュリティの問題から、Flashの使用を許可しなかった(サードパーティのアプリを用いれば使用できた)ことやプロプライエタリの問題をきっかけに、急速に衰退していった[8]

終了決定後も、メディア・アート、インタラクティブ・アートやインスタレーションの制作ツールとしてFlashが使用されることもある。
Adobe Flash (Macromedia Flash)(開発ソフト)

かつてはAdobe Flash (Macromedia Flash) 規格のアプリケーションを開発するソフトウェアのことも「Flash」と呼ばれていた。しかし2000年代後半以降は類似技術としてW3CWHATWGにより標準化の過程にあるHTML5が台頭しつつあり、Flash Professional CS6以降ではHTML5での開発にも対応した。さらにWebGLAdobe AIRなどにも対応し、そちらの用途で使われることも多くなったため、Adobe Animateに名称を変更した。

10.1-11.1までは携帯端末にも対応しているが、それ以前の携帯端末向けはAdobe Flash Liteで、11.2以降は携帯端末はAdobe AIRのみになった[9]
バージョンアップの歴史

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Flash 1, 2

1996年にアメリカ合衆国のコンピュータソフトウェア会社フューチャーウェーブ・ソフトウェア (FutureWave Software) が、アニメーション・データを作成するソフトFutureSplash Animatorと再生プラグインFutureSplash Player(フューチャースプラッシュ・プレイヤー)を開発。これをマクロメディアが会社ごと買収、「FutureSplash」の頭文字「F」と接尾「lash」をとって略称を「Flash」とし、Shockwaveシリーズに組み込んで「Shockwave Flash」とした。ファイルフォーマット名及び拡張子として使われている「SWF」は元々「small Web format」(スモール・ウェブ・フォーマット)の略であったが、マクロメディアによって「Shockwave Flash」の略として改称された(現在は再び元の略称へ改称)。作成ソフトはMacromedia Flashに改名された。このころからすでに数多くの基本的な機能を備えており、またベクターイメージで描画することにより、動画データとしては非常にデータ量を小さくしたことで注目される。
Flash 3, 4

1998年、Flash 3のベータ版公開と同時にShockwave Flash (SWF) の仕様をオープン・スタンダード化する事が発表される。同年発売されたMacromedia Flash 3からインタラクティブ関連の機能が強化され、次第に「アニメーションソフト」の枠にとどまらない発展をするようになる。Flash 4で変数、文字列処理、条件分岐ができるようになる。
Flash 5, 6

Macromedia Flash 5、Macromedia Flash MX (Flash Player 6) でActionScriptが搭載され、プログラミングの機能が大幅に強化されたため、プログラマたちもMacromedia Flashを使うようになる。MXは「miracle experience」(奇跡体験)の略称である。
Flash 7, 8

2004年春にリリースされたMacromedia Flash MX 2004 (Flash Player 7) では、ActionScript 2が搭載され、動画配信もサポートする。Mac OS 9Windows NTWindows 95に対応する最終バージョン。2005年秋にリリースされたMacromedia Flash 8 Professionalではアニメ、グラフィック関連を中心に大幅なバージョンアップが行われ、また新規層向けの機能制限版Macromedia Flash 8 BASICも同時リリースされた。
アドビシステムズによる買収

2005年4月にマクロメディアはアドビに買収され、プレイヤーはAdobe Flash Playerに改名される。作成ソフトは新バージョンの発売までMacromedia Flashの名称のまま販売が継続された。2007年4月アドビシステムズのクリエイティブ製品群である「Adobe Creative Suite 3」に組み込まれて新バージョンとなるAdobe Flash CS3 Professionalが発売され、作成ソフトの名称もAdobe Flashに改名された。
Flash CS3 (9)

Windows 98に対応する最後のバージョン。第8版まではMacromedia FlashとFlash Playerがほぼ同時にリリースされていたが、Windows、Mac OS用のFlash Player 9が2006年6月にリリースされた(開発環境は現在、Adobe Flash CS3 ProfessionalかFlex 2およびFlex 3)。

Linux用について見ると、Flash Player 8はそのリリースが見送られることとなった。その後、Flash Player 9がWindows、Mac OS用よりも数ヵ月遅れた2007年1月にリリースされた。Linux用のリリースが遅れた理由は、多くのLinuxディストリビューションに対応させる必要から、開発に相当時間がかかったためであるといわれている。

2007年12月3日リリースされたFlash Player 9 update 3 (9,0,115,0) からはMPEG-4 (H.264, AAC, HE-AAC) に対応。以後バージョン10.3まで同形式再生時はSSE対応CPU必須となった。
Flash CS4 (10)

CS4製品の米国での発表は2008年9月2日、発売は同年10月15日。日本語版の発表は同年11月11日、発売は同年12月19日であった。

3D変換、H.264のエンコード、Adobe AIRとの連携、新フォーマットXFLなどをサポートしている。
Flash Professional CS5 (10.1)

全世界での発表は2010年4月12日、日本での発売は同年5月28日
Flash Catalyst CS5 (1)

CS5から新設されたソフト。
Flash Player 10.2

2011年2月8日公開。以下の機能を追加[10]。対応するAdobe AIRは2.6。SWFバージョン11。

StageVideoのハードウェアアクセラレーション

複数のモニターでのフルスクリーンモード

Internet Explorer 9でのハードウェアアクセラレーションによるレンダリング

カスタム ネイティブマウスカーソル

サブピクセルテキストレンダリング

Flash Player 10.3

2011年5月12日公開。以下の機能を追加[11]。対応するAdobe AIRは2.7。SWFバージョン12。

メディアの測定 - ビデオの使用状況の分析

音声エコーの除去 - ヘッドセットを利用していない状況で、より強力なエコー除去やノイズ除去など

ローカル記憶領域の管理の改善

ネイティブ制御パネル

Mac OS Xでのアップデートの自動通知

Flash Professional CS5.5

2011年5月20日販売開始。
Flash Player 11.0

2011年10月3日公開。以下の機能を追加[12]。対応するAdobe AIRは3.0。SWFバージョン13。

GPUによる2D, 3Dのハードウェアアクセラレーションレンダリング。Stage3D API「Molehill」。

レンダリング性能が1,000倍高速化するケースが存在する[13]

DirectX 9 (Windows)、OpenGL 1.3 (Mac OS X, Linux)、OpenGL ES 2.0 (Android, iOS, BlackBerry Tablet OS) などを使用。未対応なら、SwiftShaderを使用[14]

シェーダ言語のAdobe Pixel Bender 3Dも2011年3月2日に発表[15]。シェーダ言語のアセンブリ言語として、Adobe Graphics Assembly Language (AGAL) も利用可能[14]


キュービックベジェ曲線(3次ベジェ曲線)

64ビットブラウザサポート

Linuxベクター印刷

G.711

H.264/AVCソフトウェア圧縮

JSON

ガベージコレクションのタイミング指示

ソケットプログレスイベント

安全な乱数生成機

HTTPダイナミックストリーミングがコピーガード対応

JPEG-XR


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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