Mac_mini
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Mac miniユニボディ Mac mini
開発元Apple
種別デスクトップ
発売日2023年1月17日 (現行モデル)
CPUApple M2, Apple M2 Pro
ウェブサイトMac mini - Apple(日本)

Mac mini(マック・ミニ)はAppleが開発、販売している小型デスクトップパソコンである。
概要

幅19.6cm × 奥行き19.6cm × 高さ3.6cm、重さ1.2kgの、Appleが現在製造している製品の中で最小のMacデスクトップ機である。

特徴は最小サイズを実現するためにノート型パソコンとほぼ同じパーツ構成を採用したこと、低価格で販売するために標準でディスプレイキーボードマウスが付属しないことにある。

また、Mac miniはWindows搭載コンピュータや低価格でかつ簡単に使用できるパソコンに関心を持つ人向けにデザインされ、ターゲットユーザは、ディスプレイ、USB接続のキーボード、マウスを持ち、それらをMac miniに直接、あるいはKVMスイッチ経由で接続して利用できる層である。Bluetooth内蔵モデルでは、対応キーボード、マウスも利用できる。Mac mini発表直前の2005年1月5日に、Appleは多数の製品群とともにキーボードとマウスも値下げした[1]

Mac miniのボディは、1枚のアルミ合金板から作られている。アルミ合金は100%、プラスティックは60%をリサイクル原料を用いている[2]

発表に際して、同社前CEOスティーブ・ジョブズは、Mac mini の特徴を『BYODKM』(bring your own display, keyboard and mouse)と表現した。初登場時、CDジャケットより少し大きいくらいの小型サイズ、iLifeを搭載しながらMac史上例のない低価格を実現したことで話題になった。

初期のMac miniはPowerPC G4を搭載、AppleWorksマルチメディア・プログラムのセットである iLife ソフトウェアが含まれて出荷され、2つの商業ゲーム Nanosaur 及び Marble Blast Goldも付属した。

2018年モデルでは、デスクトップパソコン仕様のCPUを採用し、内蔵SSDを標準搭載したことで、iMacとほぼ同じかそれ以上の性能となり、それに伴って、最低構成モデルの価格は前モデルと比べて値上がりしたものの、最小サイズで低価格というコンセプトは維持したかたちとなった。

2020年モデルでは、Apple自社製のチップApple M1を採用している[3]

2023年モデルでは、Apple M2及びApple M2 Proの基本構成となり、筐体デザインはそのままにApple M1モデルから更なる高速化が図られた。新たにWi-Fi 6EBluetooth 5.3に対応した他、Apple M2 Proモデルは4つのThunderbolt 4ポートを搭載し、新たに8K解像度に対応するHDMI 2.1ポートが搭載されている[4]
歴史

2005年

1月11日Macworld Conference & Expoで初めて発表され、2つのモデルがアメリカ国内では2005年1月22日に発売され、1月29日にはその他の国々でも販売開始された。発売日にはApple Storeでは行列ができ、一般小売店では予約しないと買えないという状況であった。発売日は多くのマスコミに取り上げられた。

7月25日マイナーアップデートしたモデルが発売された。


2006年

2月28日(日本時間3月1日)、Macへのインテルプロセッサ採用に伴い、Intel Coreプロセッサを搭載したモデルが発表され、Appleは同日販売を開始した。

9月6日、Core Duoモデルのみとなる(Core Soloモデルの廃止)。


2007年8月8日Core 2 Duoプロセッサを搭載したモデル発表。

2009年3月3日、チップセットのnVidia製への変更を伴う性能・機能の強化と待機電力の低消費電力化が行われた。

2010年6月15日、発売以来初めてデザインを刷新したモデルを発表した。MacBook Proと同様にアルミニウムのユニボディになり、Mac miniとして初めて電源を内蔵して、幅・奥行きは広く、より薄くなった。ユーザによるメモリの増設が容易になった。25%の低消費電力化が行われた。また、HDMI出力に対応、SDXCにMacで初めて対応したSDメモリーカードスロットが追加されている。サーバモデルは光学ドライブを搭載しない。

2011年7月20日、インターネット復元機能[5]に対応した新モデルが発表された。Sandy BridgeアーキテクチャのIntel Core i5Intel Core i7プロセッサとThunderboltを搭載した。全モデルで光学ドライブを廃止した。

2012年10月24日Ivy BridgeアーキテクチャのIntel Core i5、Intel Core i7 4コアプロセッサ、USB3.0ポート等が搭載されたモデルを発表。

2014年10月17日Haswell RefreshアーキテクチャのIntel Core i5 (Intel Core i7) プロセッサ、Thunderbolt 2、IEEE 802.11ac等が搭載されたモデルを発表。メモリが基板にハンダ付けされた仕様に変更され交換が不可。また、4コアモデルの廃止により、実質的なスペックダウンとなる。PCIe SSD、Fusion Driveの選択が可能。

2018年10月30日、Coffee LakeマイクロアーキテクチャのIntel Core i3, Core i5, Core i7プロセッサ、Apple T2チップ、Thunderbolt 3等が搭載されたモデルを発表、本体色がスペースグレイになる[6][7]。デスクトップ仕様のCPUを採用、内蔵SSDはMacBookシリーズ同様の基板にハンダ付けされた仕様に変更され標準でNVMe対応、メモリが2012年モデル同様の交換可能なモジュラー方式に戻る(Late 2012と異なり、交換には本体の分解が必要なため[8]、Apple Store、またはApple正規サービスプロバイダへの依頼としている[9])。

2020年

3月18日、ストレージを倍増させ値下げを行った[10]

11月10日、Apple M1を搭載したモデルを発表した[11]。引き続き100%リサイクルアルミが使われ、本体色はシルバーである。


2023年1月17日Apple M2及びApple M2 Proを搭載したモデルを発表した[12]。デザイン及び本体色はApple M1モデルから変更はない。なお、これまでApple M1モデルと並行して販売されていたIntel Mac miniは本モデルの発表を以って販売終了となった[13]

仕様
外部電源モデル仕様

モデル[14]Early 2005/ original[15]Late 2005[16]Early 2006[17]Late 2006[18]Mid 2007[19]Early 2009[20]Late 2009[21]
FirmwareOpen FirmwareEFI32EFI64
CPUPowerPC G4 1.25GHz,
PowerPC G4 1.42GHz
(PowerPC 7447a)PowerPC G4 1.33GHz,
PowerPC G4 1.50GHz
(PowerPC 7447a)Intel Core Solo T1200 (1.50GHz),
Intel Core Duo T2300 (1.66GHz)Intel Core Duo T2300 (1.66GHz),
Intel Core Duo T2400 (1.83GHz)Intel Core 2 Duo T5600 (1.83GHz),
Intel Core 2 Duo T7200 (2.00GHz)Intel Core 2 Duo P7350 (2.00GHz),
Intel Core 2 Duo P8400 (2.26GHz)Intel Core 2 Duo P7550 (2.26GHz),
Intel Core 2 Duo P8700 (2.53GHz),
Intel Core 2 Duo P8800 (2.66GHz)
メモリDDR SDRAM 333MHz
256MB (最大1GB)DDR2 SDRAM 667MHz
256MBx2 (最大2GB)DDR2 SDRAM 667MHz
512MBx2
(最大2GB、非公式で最大4GB(3GB分を使用可能))DDR3 SDRAM 1066MHz
1GB もしくは 1GBx2
(最大4GB、非公式で最大8GB)DDR3 SDRAM 1066MHz
1GBx2, 2GBx2
(最大4GB、非公式で最大8GB)
GPUATI Radeon 9200
(32MB)ATI Radeon 9200
(32MB, 64MB)Intel GMA 950
(メインメモリ共有 64MB, Windowsでは最大224MB)[22]nVidia GeForce 9400M
(メインメモリ共有 128MB, 256MB)nVidia GeForce 9400M
(メインメモリ共有 256MB)
(MCP79(G86 65nm) SP16 64bit)
HDDUltra ATA 100 4200rpm


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