MOONLIGHT_MILE
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この項目では、日本漫画について説明しています。アメリカ映画については「ムーンライト・マイル」をご覧ください。

MOONLIGHT MILE
ジャンルSF漫画
漫画
作者太田垣康男
出版社小学館
掲載誌ビッグコミックスペリオール
レーベルビッグコミックス
発表期間2000年 -
巻数既刊24巻(2022年12月現在)
アニメ:
-Lift off- (1stシーズン)
-Touch down- (2ndシーズン)
原作太田垣康男
監督鈴木行
シリーズ構成遠藤明範
脚本遠藤明範
キャラクターデザイン杉本功
メカニックデザイン竹上貴雄
音楽沢田完
アニメーション制作スタジオ雲雀
製作MOONLIGHT MILE Film Partners
放送局WOWOW
放送期間(1st)2007年3月3日 - 5月26日
(2nd)2007年9月13日 - 12月13日
話数(1st)全12話 / (2nd)全14話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『MOONLIGHT MILE』(ムーンライトマイル)は、太田垣康男による日本漫画作品。
概説

ビッグコミックスペリオール』(小学館)にて連載されていたが、スペリオール2012年8号(3月23日発売)より作者が『機動戦士ガンダム サンダーボルト』を連載開始したため2011年10月ごろから連載を一時中止、2021年12月より連載再開した[1]。2007年12月時点で累計発行部数は160万部を突破している[2]

近未来における宇宙開発時代を題材としている。宇宙開発史における世界情勢の変遷と、様々な困難に見舞われながらも月開発に挑む人々の姿をリアルなタッチで描いている。魅力的なキャラクターと共に、アメリカ軍が秘密裏に行う宇宙進出や、それに追随する中国の台頭など、実際に起こりうるかもしれないというヴァーチャルな世界観が作品の売りどころの1つになっている。2007年21号で第一部終了。2か月の中断をはさみ、2007年12月28日発売の2008年2号より再開、第二部が始まった。

本作品の第一部において性的描写のシーンは数多くあったが、第二部では殆ど見られなくなった。
今後の連載再開の展望について

『サンダーボルト』単行本第一巻の巻末にて、「(サンダーボルトの)連載終了後にムーンライトマイルの連載を再開する」旨を告知したが、『サンダーボルト』が当初の予定を超えて長期連載態勢に入ってしまったため、現在は両作の同時連載を目指して準備中[3]。2021年5月13日、自身のツイッターで今冬に連載再開する事を発表した[4]。2022年12月23日 24巻が発売された。
アニメ化

WOWOWにて第一部の前半の内容をもとに、2007年3月から6月に第一シーズン「Lift off」12話、同9月から12月に第二シーズン「Touch down」14話が放送された。(アニメ版の詳細については、#テレビアニメの節を参照)

作者の太田垣康男は雑誌のインタビューで「ハリウッドで映画化されるならデヴィッド・フィンチャーにお願いしたい」と発言している[5]
あらすじ
第一部

吾郎とロストマンは大学生でありながら、世界中の名だたる名峰を次々制覇した屈強な学生クライマーであり、お互いを唯一無二と認めるザイルパートナーだった。彼等は5大陸最高峰の締めくくりとなるエベレスト登頂での最中に、雪崩に遭遇したフランス登山隊の女性を発見。二人に「白雪姫」と名づけられたこの女性は内臓を損傷しており、苛酷な環境のために救出は望むべくもなく、やがて息を引き取る。彼女の死を見届けた二人は、彼女の嵌めていた指輪を手に、装備の殆どを失いながら強靭な体力で登頂を再開した。辿り着いた山頂で指輪を登頂旗のポールに嵌め、供養をした後に見上げた先に浮んでいたのは、ISS(国際宇宙ステーション)、そして月…。看病の際に白雪姫が語ったとおりの光景に、2人は「宇宙への進出」という新たな目標を見い出す。

奇しくも2人が登頂を果たした2005年1月17日、NASAが打ち上げた月資源探査衛星により、核融合炉のための次世代エネルギーとして有望視されるヘリウム3が月に大量に埋蔵されていることが判明する。アポロ11号で人が初めて月に降り立ってから36年、人類の月開発への新たな挑戦が始まった。

それから4年後。吾郎は大手建築会社に就職し、様々な重機をまるで手足の如く操る建設現場作業員として働いていた。そんなある日、会社の人事課長補佐・池内理代子から次世代エネルギー開発プロジェクト「ネクサス計画」に携わるBS(ビルディング・スペシャリスト)候補として、会社を代表し宇宙飛行士訓練に参加するための一次面接を受けるように内示される。吾郎は本格的に宇宙開発ラッシュが訪れる時代を予測し、短期間の間に多くの重機操縦資格を獲得していたのだ。

同じころ、“ロストマン”ことジャック・F・ウッドブリッジは、母国アメリカに帰国後、海軍戦闘機エース・パイロットとして原子力空母ロナルド・レーガン」に乗船していた。スペースシャトルパイロット養成プログラムにも一発合格し、今まさにNASAへの扉が開こうとしていた時に、武装テロを仕掛けたイラクへ向けて緊急出撃するも、相手の地対空ミサイルを受けて撃墜され、生死不明となってしまう。しかし、敵の捕虜となりながらもイラク反政府ゲリラアリ親子に助けられ何とか生き延び、NASAに復帰後スペースシャトルのパイロット、そしてエリア51で極秘に開発されていたスペースプレーンのプロジェクトに参加。その後、アメリカ宇宙軍の士官として、その卓越した宇宙船操縦技術と政治的手腕を武器に、組織の中でのし上がっていく。

紆余曲折を経て、新たなる極地・月へと別々のルートで登り始めた2人の天才クライマーは、やがて月社会の覇権を賭けた地球規模の争いの中に巻き込まれていく。

※上記台詞部分は「MOONLIGHT MILE」第1巻(小学館:刊)より引用。
第二部
序章
2025年3月、
パキスタンの反政府武装組織のムジャヒディン、5人が身元を隠してパリシャルル・ド・ゴール国際空港スペースプレーン93便で宇宙に上がり、軌道上で宇宙船を乗っ取ってインド早期警戒衛星チャンドラヤーンIVに向かった。目的は、この衛星を破壊すると共に、これをパキスタン政府の仕業にみせかける欺瞞情報を流して印パ両国間の全面核戦争を誘発し、この地に新たなパキスタン・イスラム共和国を作ることが組織の最終目的だった。すぐにアメリカ宇宙軍が出撃し、乗客の乗る貨客カーゴを置いて逃走にかかったキャッチャー船を破壊した。だが、そのデブリに紛れて、ムジャヒディンの一人が宇宙服に身を包んで逃走に成功し、警戒衛星に到達しつつあった。これを追撃する米軍宇宙機がカーゴの脇を抜ける瞬間、カーゴに潜んだムジャヒディンが乗客を巻き込んで自爆し、爆発にあおられた宇宙機はムジャヒディンの狙撃に失敗、警戒衛星は彼の自爆攻撃で破壊された。2025年3月28日、現地時間8時42分。反政府武装組織は秘密裏に所有していた中距離弾道ミサイルをインドへ向けて発射した。これをパキスタンの先制攻撃と見たインドは、パキスタンに向けて報復の核ミサイルを発射、全面核戦争に拡大した。両国の最終的な死者は500万人、放射能アジア全域に広がり、世界経済は大恐慌に陥った。
本編
印パ核大戦勃発から5年後の2030年、地球の核汚染は世界各地に広がり、その影響を唯一逃れた月面都市ルナネクサスは、死亡したと思われていたロストマンが率いる「ネクサス評議会」によって統治される3万人が住む巨大都市となっていた。吾郎はSG(スペースガード)ポリス長官になり、理代子との子供であるムーンチャイルド歩はルナネクサスのジョン・グレン寄宿学校に通っていたが、地球出身のクラスメイト達からイジメを受ける毎日を送っていた。
登場人物

ここでは主な登場人物の簡単な説明に留める。詳細はMOONLIGHT MILEの登場人物を参照。
猿渡 吾郎(さるわたり ごろう)
声 - 井上和彦この物語の主人公。ロストマンと共に大学生で5大陸の最高峰を制した天才学生クライマー。地上の高みを極めた彼は、来るべき宇宙開発時代を予期しプロのビルディングスペシャリスト(BS)として、MOONLIGHT MILE(遥かなる月への道)を目指す。どんな危機的状況に陥っても決して諦めない無類のタフガイで、情に厚く行く先々で自身の支援者を増やしていく。
ジャック・F・ウッドブリッジ=“ロストマン"
声 - 平田広明この物語のもう1人の主人公。アメリカ人。親友の吾郎と共に5大陸の最高峰を制した後、米軍に入隊し海軍所属の戦闘機のエースパイロットからNASA入りする。軍に籍を置いていたころから徐々に頭角を表し、やがて政治的権力を手中に収めながら月の覇権を握る戦いへ身を投じてゆく。飛行機宇宙船の操縦技術はピカイチで人類初の宇宙戦闘経験者となる。吾郎とは逆に己の野心を実現すべくあえて孤高の存在として振舞っている。


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